コート上での愛称が、そのまま棚に並ぶ商品になりました。オールスターウィークの真っただ中、玩具大手のマテルがエンジェル・リースをモデルにした公式「バービー」ドールを発表しました。長年「ベイユー・バービー」と呼ばれてきた24歳が、文字どおり本物のバービーになったわけです。単なるグッズ展開という枠を超えて、WNBAのスターがコートの外でどれだけの商業的価値を持つようになったのかを象徴する一件だと感じました。
背番号5まで再現、38ドルでターゲット独占発売
今回のドールは、バービーの上位ライン「バービー シグネチャー」の一体として、日本時間の7月25日にあたる現地7月24日に登場しました。造形はリースの試合姿そのもので、アトランタ・ドリームでつける背番号5のユニフォーム、トレードマークのレッグスリーブ、ヘッドバンドまで細かく作り込まれています。足元には、後ほど触れるリーボックの新色をミニチュア化したピンクのシューズを履いています。
価格は38ドル(およそ6,000円前後)で、実店舗ではターゲットの独占販売、オンラインではターゲット、ウォルマート、アマゾン、マテル公式ショップで手に入ります。米ブリーチャー・リポートが伝えたコメントによると、リースは発表に寄せて「若い女の子たちがこのドールを見て、リーボックを履き、自信を持って自分の力へ踏み出してほしい」と語っています。本人もSNSでドールの写真を公開し、大きな反響を呼びました。
愛称の伏線回収と、希少なシグネチャーアスリートという立場
「ベイユー・バービー」という愛称は、リースがルイジアナ州立大(LSU)時代に定着させたものです。ルイジアナの湿地帯(バイユー)と、ピンクや華やかなルックスを好む彼女のスタイルを掛け合わせた呼び名で、いつしか自身のブランドそのものになっていました。その愛称が本物のバービーとして製品化されたのですから、ファンにとっては胸が熱くなる「伏線回収」です。
リースはリーボックと契約するシグネチャーアスリートでもあり、自身の名を冠したシューズ「リーボック・エンジェル・リース1」を持っています。専用のシグネチャーモデルを与えられているWNBA選手はまだ数えるほどしかおらず、その希少な立場が今回のドール化にもつながっています。リーグの人気拡大に伴って、スターの価値がスタッツやハイライトだけでなく、玩具やスニーカーといった生活の隅々にまで広がってきたことを実感させる動きです。
対になるリーボックは8月3日発売、狙いは次世代のファン
ドールと対になるのが、リーボックの新色「リーボック・エンジェル・リース1 “バービー”」です。フットウェア・ニュース(WWD)などによると、発売は現地8月3日午前10時(東部時間)で、リーボック公式サイトのほか、フットロッカーやディックス・スポーティング・グッズで、大人用と子ども用の両サイズが並びます。価格は160ドル(およそ2万5,000円前後)です。クリームとホワイトを基調に、かかととカラーにはホットピンクのパテント、シューレースはマゼンタと、いかにもバービーらしい配色でまとめられています。そしてドールが履いているのは、このシューズのミニチュア版です。
注目したいのは、子ども用サイズをそろえ、ドールと靴をセットで打ち出している点です。これは明らかに次の世代のファンを取り込む設計で、「憧れの選手のドールを手に取り、同じ靴を履き、コートを目指す」という循環をつくろうとしているように見えます。リバウンドの数字で語られることの多いリースですが、ブランドとしての強さは、いまやその数字に負けないほどの武器になっています。
今後の試合・購入情報
リース自身は、7月20日の試合で左脚を痛めて一時は出場が危ぶまれましたが、現地7月25日(日本時間26日午前)にシカゴのユナイテッド・センターで行われるオールスターゲームに、3度目の出場が見込まれています。今年はリーグ発足30周年の節目で、ケイトリン・クラーク率いるチーム・ウェザースプーンと、チーム・クーパーが対戦します。バービードールはすでにターゲットなどで発売中で、対になるシューズは8月3日発売です。オールスターの舞台とショップの棚の両方で、この夏の主役の一人がエンジェル・リースであることは間違いなさそうです。

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