2025年WNBAシーズンはまだ序盤ですが、MVP争いに早くも大きな変化が起きています。過去5年間で3度MVP(2020、2022、2024年)を獲得したエイジャ・ウィルソンが今年も大本命とされていましたが、意外な選手が彼女を脅かしています。それは、ケイトリン・クラークではなく、ミネソタ・リンクスのナフィーサ・コリアーだったのです。
目次
開幕8連勝!コリアーが見せる圧倒的な数字
コリアーは現在、リーグトップの平均25.1得点を記録。しかも、チームは開幕から8戦全勝という驚異的なスタートを切っています。
さらに驚くべきは彼女のシュート成功率:
- フィールドゴール成功率:52.5%
- 3ポイント成功率:40.9%
- フリースロー成功率:90.7%
これは「50/40/90クラブ」と呼ばれる、NBA/WNBA史上でも極めて希少な領域です。この数字を1シーズン通して維持できた選手は、歴史上でもほんの一握りしかいません。
クラークが負傷離脱!MVP争いの構図が一変
シーズン前、多くの専門家はMVP争いを「ウィルソン vs クラーク」の一騎打ちと予想していました。実際、クラークは開幕前のブックメーカーでMVP最有力候補とされていました(ただし、WNBAのGM投票ではコリアーが1位)。
しかし、クラークは大腿四頭筋の負傷で数試合を欠場。この離脱が、MVP争いの構図を大きく変えることになりました。もちろん、復帰後に巻き返す可能性は十分ありますが、現時点ではコリアーが独走状態です。
冬のリーグでも圧倒!「アンライバルド」初代MVPの実力
実はコリアー、この冬に行われた新リーグ「アンライバルド」でも大活躍していました:
- 初代MVPを獲得
- ワンオンワン(1対1)トーナメントでも優勝
- ブリアナ・スチュワートと共同でリーグを設立
マイアミで見せた圧倒的なパフォーマンスは、WNBAシーズンでの活躍を予感させるものでした。そして、その予感は的中したのです。
ウィルソンを追う立場から、追われる立場へ
興味深いのは、現在の状況が「コリアーがウィルソンを追いかけている」のではなく、**「ウィルソンがコリアーを追いかけている」**ということ。昨年MVP投票2位だったコリアーが、ついに頂点に立とうとしています。
5月の月間最優秀選手賞も受賞し、個人タイトルを次々と獲得。しかし、本人が最も重視しているのは個人賞ではありません。
「より大きな目標がある」リンクスが狙うは優勝
コリアー自身が語るように、リンクスには「個々の試合に勝つことよりも大きな目標」があります。それは、WNBAチャンピオンシップです。
昨年のファイナルでニューヨーク・リバティに敗れたリンクス。10月に再戦となる可能性も高く、コリアーは「もしそうなれば、今度こそ勝つ」という強い決意を示しています。
エイシーズの苦境がウィルソンのMVP3連覇を阻む?
一方、ラスベガス・エイシーズは苦戦中。昨年まで毎年4人のオールスター選手を輩出していたチームが、今年はウィルソンとジャッキー・ヤングの2人のみ。しかもオールスターゲームでの2人の合計得点は、なんとたったの4点でした。
オフシーズンに多くのベテラン選手とコーチ陣を失ったエイシーズ:
- ケルシー・プラム(現スパークス)
- アリーシャ・クラーク
- シドニー・コルソン
- ナタリー・ナカセ(アシスタントコーチ)
- タイラー・マーシュ(アシスタントコーチ)
チーム状況の悪化は、ウィルソン個人のMVP獲得にも影響を与える可能性があります。
まとめ:「もっと良くなれると思った時、彼女は本当に良くなる」
記事は最後にこう締めくくっています。「コリアーがこれ以上良くなれないと思った時、彼女は実際に良くなってしまう」。
8戦全勝、50/40/90クラブ入り、リーグ得点王。これらの数字が示すのは、コリアーが単なる好調ではなく、新たな次元に到達したということ。
エイジャ・ウィルソンの4度目のMVP獲得を阻むのは、ケイトリン・クラークではなくナフィーサ・コリアーかもしれません。そして彼女が狙うのは、MVPトロフィーだけでなく、チャンピオンリングという「より価値のあるハードウェア」なのです。
引用:HOOPSHYPE

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