ケイトリン・クラーク

【歴史的瞬間】ケイトリン・クラークら全選手が「給料払え」Tシャツで抗議!観客も「選手に払え」大合唱でコミッショナーを攻撃

2025年WNBAオールスターゲームで前代未聞の光景が繰り広げられました。ケイトリン・クラークを含む全出場選手が、試合前のウォームアップで「Pay us what you owe us(私たちに正当な報酬を払え)」と書かれたTシャツを着用。さらに観客までもが「Pay them!Pay them!(選手に払え!)」とコミッショナーに向かって大合唱するという、まさに歴史的な抗議行動となったのです。

コミッショナー演説中に起きた衝撃の「選手に払え」大合唱

インディアナポリスのゲインブリッジ・フィールドハウスで行われたオールスターゲーム。試合後、キャシー・エンゲルバートコミッショナーが挨拶を始めると、会場から突如として「Pay them!Pay them!」の大合唱が巻き起こりました。

ケルシー・プラムは後にこう語っています: 「観客がああいうことをするなんて、私たち選手も全く予想していませんでした。でも、本当にパワフルな瞬間でした」

これは単なる偶発的な出来事ではありません。ファンまでもが選手の待遇改善を支持していることを示す、極めて重要な瞬間だったのです。

40人以上が結集!「リーグ史上最大の参加者数」で団結を誇示

オールスターキャプテンを務めたナフィーサ・コリアーとケイトリン・クラークは、記者会見で労使交渉について「非常に真剣に取り組んでいる」と強調しました。

コリアーの証言: 「私たちのリーグミーティングには40人近い選手が参加しました。これはリーグ史上最大の参加者数です。改善が必要な特定の分野について、私たちが非常に強い意志を持っていることを示す強力なメッセージになったと思います」

2024年10月から続く膠着状態!12月以来初の対面交渉も「時間の無駄」

実は、女子バスケットボール選手会(WNBPA)は2024年10月に現行の労使協定(CBA)からの離脱を表明。2025年シーズン終了までは現行協定が有効ですが、新協定の交渉は完全に停滞しています。

今回のオールスター期間中、なんと12月以来初めてリーグ側と選手会が対面で交渉。しかし、その結果は選手たちを失望させるものでした。

ニューヨーク・リバティのスター、ブリアナ・スチュワートの怒りの証言: 「木曜日の会議は、同じ部屋でリーグ側や理事会と話せたという点では良かったです。でも率直に言って、機会の無駄遣いでした。もっと深い議論ができたはずなのに、くだらない話ばかりで本質に入れませんでした。こんな機会は二度とないのに」

「白と黒ほど違う」選手側とリーグ側の提案内容

選手会は離脱表明時から「変革的な変化」を求めています。しかし、リーグ側の反応は期待外れなものでした。

スチュワートが明かした交渉の実態: 「彼らの最新の提案を見る限り、私たちは同じことについて話していません。私たちの最初のオファーと彼らのカウンターオファーは、まるで白と黒ほど違います」

選手側の主な要求:

  • より高い給与水準
  • リーグ収益のより大きな配分率
  • 家族計画への支援(この点についてはリーグ側も理解を示している)

10月までに合意できなければ大混乱!拡張ドラフトも自由契約交渉も実施不可能に

両者は10月までに新協定締結を目指していますが、時間は刻々と過ぎています。最近のCBAは2020年1月に批准されたため、期限延長の可能性もありますが、遅延は大きな影響を及ぼします。

この冬に予定されている重要イベント:

  • ポートランド・ファイアトロント・テンポの2つの新チームが参入
  • ルーキー契約以外のほぼ全選手が自由契約選手に
  • 拡張ドラフトの実施

これらすべてが、新CBAなしには実施できません。最悪の場合、シーズン開始の遅延やストライキの可能性すらあります。

クラークも団結を強調「みんなで一緒に部屋にいることが最もパワフル」

ケイトリン・クラークも選手の団結を強調しました: 「私にとって最も良かったのは、40人以上の選手が同じ部屋にいたことです。インディアナポリスにいればもっと多くの選手が参加したかったはずです。リーグ中の女子選手たちが一緒に部屋にいること、それが最もパワフルなことです。コリアーが言ったように、私たちはもっと支払われるべきです。リーグが成長を続ける中で、それが実現することを願っています」

まとめ:ファンも巻き込んだ前例のない抗議が示すもの

今回のオールスターゲームは、単なるお祭りイベントではなく、WNBAの歴史的転換点となりました。選手全員が団結してTシャツで抗議し、ファンまでもがコミッショナーに向かって「選手に払え」と叫ぶ。これはアメリカのプロスポーツ史上でも極めて異例の出来事です。

日本では想像しにくいかもしれませんが、これこそがアメリカのスポーツ文化の一面。選手もファンも、正当な権利のために声を上げることを恐れません。

WNBAがこの危機をどう乗り越えるか。それは女子スポーツ全体の未来にも大きな影響を与えることになるでしょう。

引用:CBSSPORTS

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