【無敵の要塞】ミネソタ・リンクス、ホーム14連勝でWNBA史上4位の快挙!エース戦も制して守備的支配力が示す優勝への道筋

ターゲットセンターが難攻不落の要塞と化しています。ミネソタ・リンクスは今シーズン、ホームで14戦14勝という驚異的な記録を打ち立て、金曜日のラスベガス・エース戦でもその強さを証明しました。

この完璧なホーム記録は、単なる数字以上の意味を持ちます。シェリル・リーブ監督率いるリンクスが、4度目のWNBAチャンピオンシップに向けて着実に歩みを進めている証なのです。

「StudBudz」存続を賭けた冗談が生んだ勝利

オールスター・ウィークエンドからインディアナポリスから帰る飛行機の中で、興味深いやり取りがありました。リーブ監督が、コートニー・ウィリアムズとナティーシャ・ハイドマンが配信している人気ストリーム番組「StudBudz」について冗談を飛ばしたのです。

「みんなよく言うんですよ。『シェリルがStudBudzを終わらせる。もし試合でひどいプレーをしたら、シェリルが配信を止めさせる』って」とウィリアムズは自身の携帯電話で撮影しながら語りました。

リーブ監督は笑いながら応じます。「火曜日に勝てなかったら、この番組は終わりだな」

「だから勝ちますよ。信じてください、必ず勝ちます」とウィリアムズは即座に返しました。

そして実際、リンクスは火曜日のシカゴ・スカイ戦で91-68という圧倒的な勝利を収めました。この勝利は「StudBudz」の存続を確実にしただけでなく、リンクスのホーム無敗記録を13勝に伸ばし、リーグ首位の座を確固たるものにしたのです。

WNBA史上に輝く偉大な記録

リンクスの14-0というホームスタートは、WNBA史上4位にランクされます。注目すべきは、ミネソタが複数回ホームで10勝以上のスタートを切った唯一のフランチャイズだということです。2013年にも同様の快挙を達成し、その年は2010年代の4度の優勝のうち2度目のタイトルを獲得しました。

WNBA史上最高のホームスタート記録:

  1. 2010年シアトル・ストーム:17連勝
  2. 2023年ラスベガス・エース:16連勝
  3. 2001年ロサンゼルス・スパークス:16連勝
  4. 2025年ミネソタ・リンクス:14連勝(継続中)
  5. 2001年クリーブランド・ロッカーズ:12連勝

興味深いことに、この記録で上位3チームのうち、2010年ストームと2001年スパークスはシーズン通してホーム無敗を達成し、2023年エースは優勝を果たしています。

守備的支配力:相手を89.6に抑える鉄壁

リンクスがホームで無敵である最大の理由は、その圧倒的な守備力にあります。

ホームでの驚異的な守備スタッツ:

  • ディフェンシブ・レーティング:89.6(リーグ1位)
  • 相手FG成功率:39.2%(リーグ2位)
  • 相手実効FG%:45.0%(リーグ1位)
  • 相手フリースロー率:0.212(リーグ1位)
  • 相手ターンオーバー率:21.5%(リーグ1位)

アウェイでのディフェンシブ・レーティングが99.7であることを考えると、ホームでの89.6という数字がいかに異常かが分かります。この10ポイント以上の差は、ターゲットセンターという要塞で、リンクスが全く別のチームに変貌することを示しています。

特筆すべきは、今シーズンのホームでの守備的パフォーマンス上位3試合が、いずれも強豪チーム(フェニックス・マーキュリー2回、ラスベガス・エース1回)相手だったことです。つまり、重要な試合でこそ、リンクスの守備は最高レベルに達するのです。

「ソフトな日程」批判への反論

確かに、リンクスのホーム14試合のうち9試合が負け越しチーム相手でした。しかし、これは単なる幸運では片付けられません。

まず、どんな相手であれ14連勝は簡単ではありません。さらに、強豪チーム相手にこそ最高の守備的パフォーマンスを見せているという事実が、この記録の価値を証明しています。

残りの日程は、対戦相手の平均勝率.532とリーグで2番目に厳しいものとなっています。しかし、ホームでの圧倒的な強さを考えれば、これはむしろリンクスにとって実力を証明する絶好の機会となるでしょう。

プレイオフ新フォーマットが追い風に

今シーズンからWNBAのプレイオフフォーマットが変更され、ホームコートアドバンテージの価値がさらに高まりました。

主な変更点:

  • ファーストラウンドが2-1形式から1-1-1形式へ(第3戦がホーム)
  • ファイナルが5戦制から7戦制へ拡大

MVPレースをリードするナフィーサ・コリアーは語ります。「私たちは常に、ホームでファンの前でプレーすることがどれほど素晴らしいかを語ってきました。ホームコートを守ることに大きな誇りを持っています」

歴史が示す優勝への道筋

リンクスの現在のホーム・ネットレーティング(+19.9)は、WNBA史上6位という驚異的な数字です。そして、歴史を振り返ると、これほど高いホーム・ネットレーティングを記録したチームのほとんどが優勝を果たしています。

歴代トップ5とその結果:

  1. 2019年ワシントン・ミスティクス(+22.0)→優勝
  2. 2023年ラスベガス・エース(+21.9)→優勝
  3. 2000年ヒューストン・コメッツ(+21.7)→優勝
  4. 1999年ヒューストン・コメッツ(+21.2)→優勝
  5. 2013年ミネソタ・リンクス(+20.0)→優勝

そして金曜日、調子を上げてきたラスベガス・エースとの大一番で、リンクスはその強さを改めて証明しました。ホーム14連勝を達成し、ターゲットセンターでの無敵ぶりは続いています。

ニューヨーク・リバティがエマ・メーセマンを獲得するなど、ライバルチームも強化を進める中、リンクスは着実に記録を伸ばし続けています。

22勝4敗でリーグ首位を走るリンクスは、統計的にも実力的にも、そして歴史的にも、チャンピオンの資質を備えています。ターゲットセンターという難攻不落の要塞を武器に、5度目の優勝への道を突き進んでいるのです。

引用:CBSSPORTS

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です