ケイトリン・クラーク

CBSのWNBA中継で歴代最多258万人──クラークとフィーバーがオールスター直前にまた視聴率の壁を壊した

 

WNBAがオールスターブレイクに入りました。ところが休養の話題より先に飛び込んできたのは、またしても視聴率の記録です。土曜のプライムタイムに全米中継されたニューヨーク・リバティ対インディアナ・フィーバーは、CBSで平均258万人を集め、同局がこれまで放送したWNBAの試合で歴代最多となりました。ケイトリン・クラークが巻き起こす熱狂は落ち着くどころか、シーズンが深まるほど雪だるま式に膨らんでいます。第一印象を正直に言えば、「もう女子バスケの枠に収まる数字ではない」というのが率直なところです。

CBS歴代最多の258万人、記録ずくめの1週間

土曜のCBS中継は、フィーバーが108-88でリバティを下した一戦でした。ケルシー・ミッチェルが14本中10本を沈めて33得点、クラークは17得点7アシスト、アリーヤ・ボストンも15得点7リバウンドと躍動しましたが、この日いちばん話題をさらったのはスコアではなく視聴者数でした。Just Women’s Sportsによれば平均は258万人、ピークは309万人に達し、Awful AnnouncingはこれをCBSで放送されたWNBAの試合として歴代最多と伝えています。

しかもこれは今季で2番目に多く見られた試合にすぎません。1位は先週日曜にNBCとピーコックで流れたフィーバー対ラスベガス・エーシズの264万人で、こちらは2026シーズン最多です。Awful Announcingによると、土曜のCBS戦は2000年以降のレギュラーシーズンに限っても歴代3位。上にいるのは2025年開幕戦のシカゴ・スカイ対フィーバー(ABC・270万人)と、前述のエーシズ戦(264万人)だけでした。

勢いはこの2試合にとどまりません。水曜にUSAネットワークで放送されたゴールデンステート・バルキリーズ対フィーバーは114万人で同局の今季最多、金曜にIonで流れたシアトル・ストーム対フィーバーを含む地域中継も102万人で同局の今季最多と、フィーバーが絡む放送はチャンネルを問わず軒並み自己ベストを塗り替えました。1週間でこれだけ記録が並ぶのは、正直に言って異常な光景です。

「全44試合が全国中継」という異常値

派手な数字以上に見逃せないのが、構造そのものの変化です。今季はインディアナのレギュラーシーズン全44試合が全国ネットで放送されました。Just Women’s Sportsによれば、これはWNBA史上初の出来事です。1チームの全試合を放送局同士が奪い合う状況は、ほかのどのチームにも起きていません。

この熱は、2024年に全体1位で入団し新人王に輝いた頃から途切れることなく、クラークにとって3シーズン目に突入しています。さらに興味深いのは、彼女が出場しない試合まで底上げされている点です。月曜にUSAネットワークで放送されたロサンゼルス・スパークス対アトランタ・ドリームは45万5000人、日曜にESPNで流れたコネチカット・サン対フェニックス・マーキュリーは59万7000人と、いずれも昨季のケーブル平均43万5000人を上回りました。牽引役がクラークであるのは間違いありませんが、潮位そのものが上がっているのです。

後半戦の展望──「NFL級」の扱いが示すもの

ここからは筆者の見立てです。オールスターブレイクは単なる中休みではなく、後半戦への助走に見えます。今週シカゴで開かれるオールスターがリーグ全体の露出をもう一段押し上げ、その勢いのままレギュラーシーズン終盤の順位争いへ雪崩れ込む——そんな流れが描けます。トロント・テンポやポートランド・ファイア、バルキリーズといった新規参入で観客とスポンサーの受け皿が広がったことも、膨らむ需要を取りこぼさないうえで効いてくるはずです。

一方で、放送局がフィーバーをまるでNFLの人気チームのように扱う現状には、一人のスター・一つのチームへの依存という危うさもあります。ただ、クラーク不在の試合まで前年を上回っている事実は、これが一過性のブームではなくカテゴリーそのものの成長であることを示しています。後半戦の見どころは、フィーバーがこの数字を維持できるか、そしてリバティやエーシズがクラーク抜きでどこまで数字をつくれるかです。Awful Announcingが「それでもクラークはWNBAの視聴率の天井を押し上げ続けている」と締めくくった通り、その天井はまだ見えてきません。

観戦メモ:今週末はシカゴでオールスター

WNBAは今週末、シカゴでオールスターウィークエンドを迎え、オールスターゲームは土曜に開催されます。ブレイク明けにはレギュラーシーズンが再開し、フィーバーの試合はCBS・NBC・ピーコック・USAネットワーク・Ion・プライム・ビデオ・ABC・ESPNなど多彩な媒体で追いかけられます。順位争いが本格化する後半戦を楽しむためにも、まずはオールスターの舞台で各チームのスターを一気に予習しておくと、再開後の一戦一戦がぐっと面白くなります。

引用:https://awfulannouncing.com/wnba/viewership-surge-caitlin-clark-indiana-fever-usa-ion-cbs.html

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です