20年間守られてきた牙城の陥落、クラークが継いだタウラシの遺産

 

インディアナ・フィーバーのケイトリン・クラークが、女子バスケ史に残るもうひとつの金字塔を打ち立てました。20年間破られることのなかったダイアナ・タウラシのシーズン得点記録を、3年目のシーズンで塗り替えたのです。皮肉なことに、この一報が届いたのはワシントン・ミスティックス戦での大敗直後でした。チームは苦しい戦いを強いられましたが、その中でクラーク個人の歴史は静かに、しかし確実に更新されていました。

77-93の敗戦の裏で更新された862得点、シーズン通算の重み

9月20日のミスティックス戦、フィーバーは77-93で完敗を喫しました。序盤から得点が伸びず、ミスティックスに主導権を握られたまま終盤まで突き放される展開でした。そんな苦しい試合でもクラークは25得点、5アシストを記録し、フィールドゴール20本中6本、フリースロー10本中10本という数字を残しています。この25得点により、クラークの今シーズンの通算得点は862点に到達し、ポイントガードとしてのシーズン最多得点記録を更新しました。これまでの記録保持者はタウラシで、2006年シーズンに残した860得点が20年にわたって破られずに残っていたものです。シーズン通算では38試合に出場し、平均22.7得点、8.4アシストという成績を残しており、アシスト数はリーグトップタイの水準を維持しています。

34試合で860点、タウラシが築いた効率と、同じ週に失った自身の記録

タウラシが860得点を記録したのは2006年、わずか34試合でのことでした。38試合を要したクラークと比べると、1試合あたりの得点効率では今なおタウラシに軍配が上がります。タウラシはこの他にも2008年シーズンに820得点を記録しており、ポイントガードのシーズン得点歴代3位にも自身の名を残す、まさに規格外の選手でした。一方でクラークにとって今回の記録更新には、もうひとつの物語が重なっています。同じ週、自身が持っていたルーキーシーズン得点記録の769得点(2024年、40試合)は、ミネソタ・リンクスのオリビア・マイルズによって790得点に塗り替えられたばかりでした。ルーキー記録を後輩に譲り渡したその数日後に、キャリア全体を通じたポイントガードの最高峰であるタウラシの記録を自らのものにする。世代交代と記録更新が同時に進む、今シーズンのWNBAらしい巡り合わせだと言えます。

27勝15敗で混戦の5位、残り2試合が持つ意味

この敗戦でフィーバーは27勝15敗となり、順位は5位で足踏みしています。4位アトランタ・ドリームとは1ゲーム差、その下ではニューヨーク・リバティ、ミスティックス、ダラス・ウイングスが26勝16敗でそろい、フィーバーをわずか1ゲーム差で追いかける展開です。上にも下にも詰まった混戦の中で、残りの2試合をどう戦うかがシード順位を大きく左右します。クラーク自身は試合後、「チームは今シーズン最も酷いシュート内容だった」と振り返っており、個人としては歴史的な一夜になった一方、チームとしての課題を率直に認めた形です。残る2試合はいずれもリンクス戦で、レギュラーシーズンを走り切る中で862得点からどこまで数字を伸ばせるかにも注目が集まります。タウラシという象徴的な名前を超えたことで、クラークのMVPレースにおける存在感は一段と増すはずです。故障者が相次ぐ中でフル稼働を続けてきた事実も含めて、今回の記録はプレーオフ本番へ向けた大きな追い風になりそうです。

フィーバーとリンクスの直接対決は本日と9月24日の2試合が予定されています。順位表の行方を左右する重要な一戦となるため、最新の対戦カードや放送・配信情報はWNBA公式サイトのスケジュールページで確認することをおすすめします。

引用:https://www.hitc.com/caitlin-clark-sets-an-all-time-wnba-record-amid-third-season-with-indiana-fever/

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です