「これはハラスメントだ」——ジャニュアリーとクラークに渦巻く既視感の正体

 

インディアナ・フィーバーが9月22日、本拠地でミネソタ・リンクスを96対77で下しましたが、試合後に話題を集めたのはコートの外で起きた一幕でした。第3クォーターのタイムアウト中、フィーバーのアシスタントコーチ、ブライアン・ジャニュアリーがミイシャ・ハインズアレンやレクシー・ハルと話した後、ケイトリン・クラークに向き直り、指を差しながら熱心に語りかける様子がカメラに収められ、その映像がSNSで急速に拡散しました。フィーバーにとっては値千金の勝利だったにもかかわらず、ファンの関心は思いがけずベンチでのやり取りに集まってしまった格好です。

拡散した映像とファンの反応、数字が語る好調ぶり

フィーバーは直前の試合でワシントン・ミスティックスに93対77で敗れており、リンクス戦はその悔しさを晴らす一戦でもありました。クラークはこの日27得点、9アシスト、7リバウンド、4スティールという安定した数字を残し、ケルシー・ミッチェルの20得点、アリーヤ・ボストンの17得点7リバウンドがこれを支えました。リンクスは32勝10敗というリーグ屈指の成績を誇るチームでしたが、フィーバーはこれを寄せ付けない試合運びを見せています。それだけに、ジャニュアリーがクラークへ指を差しながら話しかける場面がひとたび拡散すると、「もうこのコーチがクラークに怒鳴るのは何度目だ、リーグの顔にこんな口の利き方をする理由がどこにある」といった投稿や、「これはハラスメントだ」という書き込みが相次ぎました。中には「ジャニュアリーはクラークに嫉妬しているのでは」との声や、コーチングスタッフの体制そのものを問う投稿も見られています。

8月にも起きていた既視感、繰り返される構図

実はこの構図には既視感があります。8月下旬、フィーバーがコネチカット・サンに111対91で勝利した試合でも、クラークとジャニュアリーの間で似たようなやり取りがあり、当時も守備のミスを指摘しているだけという見方と、厳しすぎるという見方が交錯しました。そのときクラークは34得点、5リバウンド、12アシスト、3スティールという圧巻の数字を残しており、好調な試合ほどこの場面が繰り返されている点は興味深い符合です。ジャニュアリー自身はフィーバーでプレーした経験を持つ元選手であり、後輩であるクラークへの要求水準の高さが、良い意味でも悪い意味でも際立つ結果になっています。

パワハラ論争の先にあるもの、フィーバーが問われる伝え方

今回の一件を単純な対立として片づけるのは早計かもしれません。プレーオフを目前に控えたチームにとって、大勝している試合でも細部への要求を緩めないコーチングは、チームを締まった状態に保つための手段にもなり得ます。実際、フィーバーはこの日リンクスを突き放して勝利しており、試合後のクラーク自身のコメントからも、コート上の雰囲気そのものは前向きだったとうかがえます。それでも、些細なやり取りがここまで拡散し議論を呼ぶ背景には、クラークという存在の大きさそのものが表れていると言えるでしょう。フィーバーの首脳陣にとっては、勝敗以上に、こうした場面をどう説明し受け止めてもらうかという伝え方の巧拙が、今後さらに問われていきそうです。

今後の見どころ、プレーオフ争いへの影響

この勝利によりフィーバーの最終シード予測にも変化が生まれています。3位シードの可能性は消滅した一方、4位が27.1%、5位が26.4%、6位が46.5%という予測が示されており、残り試合の結果次第でプレーオフ初戦の相手やホームコートの有無が大きく変わってきます。一方のリンクスはこの日敗れたものの、直接対決のタイブレーカーによってレギュラーシーズン1位シードを確定させました。クラークとジャニュアリーの関係がこのまま落ち着きを見せるのか、あるいはプレーオフに向けてさらに注目されるのか、残り試合の行方とあわせて見届けたいところです。

引用:https://sports.yahoo.com/articles/her-problem-harassment-outrage-erupts-065516290.html

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