ヴァルキリーズが球団創設2年目でWNBAファイナルに進みました。準決勝でエーシズを3戦全勝で退けた立役者として、ヘイズやウィリアムズの得点力が語られがちです。ただ、私が一番心に残ったのは、第2戦の終盤で決勝の3ポイントを沈めたバートンの存在でした。かつて「要らない」と判断された選手が、最も大事な場面でボールを託される。この巡り合わせこそ、今季のヴァルキリーズを象徴していると感じます。
第2戦、残り41秒の3ポイント
AP通信の試合記事によると、第2戦はヴァルキリーズが83対81でエーシズを下しました。第4Qに入る時点では55対66と11点のビハインドでしたが、そこからエーシズが追い上げ、残り2分10秒にはグレイの3ポイントで同点に追いつかれています。
この拮抗した場面で、残り41秒に深い3ポイントを決めたのがバートンでした。この試合のフィールドゴールはこの1本だけで、終盤にはフリースロー2本も沈めています。最後はエーシズのヤングが残り6秒でフリースローを外し、リバウンドを拾ったグレイのレイアップをストークスがブロック。こぼれ球を拾ったのもバートンでした。得点、ディフェンス、ボール確保と、勝負どころのあらゆる局面に彼女が絡んでいたことになります。
チーム内のスコアラーはヘイズが21点、ウィリアムズが20点と5リバウンド、ソーントンが16点でした。エーシズ側はエイジャが16本中9本成功の24点、7リバウンドと奮闘しています。それでも最後の1本を決め切ったのはバートンだった、という点が興味深いところです。
一度は切られた選手が、司令塔になるまで
バートンは2022年にウィングスへ1巡目で指名されましたが、2年間在籍したあと、2024年シーズン前に解雇されています。その後サンに加入し、拡張ドラフトでヴァルキリーズに指名されました。地元メディアのMission Localによると、ヴァルキリーズに来る前に先発したのはWNBA通算14試合だけで、ベンチから出る守備のスペシャリストという位置づけでした。
ヴァルキリーズでは先発ポイントガードとして起用され、今季も44試合すべてに出場し、全試合で先発しています。Mission Localが8月に伝えたシーズン中の数字では、平均12.5得点、フィールドゴール成功率43.1%、3ポイント成功率37%で、アシストとターンオーバーの比率3.75はリーグ首位でした。
同じ記事で、ナカセHCはバートンについて「V was elite tonight」と話しています。ヴァルキリーズの強みを語るうえで、スター選手の数ではなく、役割をはっきり与えられた選手が力を出し切る文化があることは見逃せません。
「いらない選手」を集めたチームの強さ
今季のヴァルキリーズには、バートンのように他球団が手放した選手が目立ちます。ハイポストの記事では、エーシズで3度の優勝を経験したストークスがFAで加入し、準決勝の第3戦では5本中5本成功、10リバウンド、2スティール、3ブロックを記録しました。ナカセHCはエーシズのアシスタントコーチ出身で、ストークスの価値を最もよく知る人物でした。
出番が少なかった選手、チームの構想から外れた選手を、明確な役割とともに迎え入れる。拡張球団という立場だからこその戦い方ですが、結果としてリーグ王者を3連勝で破るところまで来ました。他球団にとっては、ロスターの作り方を見直すきっかけになるはずです。
ファイナルの見どころと私の考察
ファイナルの相手はアトランタ・ドリームです。ESPNなどの報道では、ヴァルキリーズが本拠地チェイス・センターで開催する試合は第1、2、5、7戦です。
ドリームは守備の強度が高く、バートンのようなガードにとっては難しい相手になるでしょう。ただ、第2戦のように得点が1本だけでも勝敗を決められるのがバートンの価値です。シュートの本数に頼らず、守備、アシスト、勝負どころの1本で貢献できる選手は、短期決戦でこそ強みが出ます。ファイナルでも、彼女のスタッツ以上の働きに注目したいと思います。
みなさんは、ファイナルのカギを握るのは誰だと思いますか。ぜひコメントで教えてください。
※スタッツは試合記事および各媒体の報道に基づきます。第3戦以降の個人成績は未確認のため掲載していません。
引用:https://missionlocal.org/2026/08/valkyries-burton-gsv-playoffs-lynx-wnba/

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