ケイトリン・クラーク

「そこは自分から始まっています」クラークが引き受けた11本のオフェンスリバウンド、フィーバーが更新した“100失点10試合”というWNBA史上最悪の記録

 

ミッチェルが37得点、クラークが19得点10アシスト。それでもフィーバーはリンクスに108対100で敗れ、5連勝が止まりました。ただ、この試合で一番印象に残ったのはスコアシートの数字ではなく、試合後のクラークの言葉だったと思います。敗因をディフェンスリバウンドに求めたうえで、その責任の所在を自分に置いたからです。そして同じ夜、フィーバーはWNBAの歴史に残したくない記録をひとつ更新していました。

リバウンド33対23、オフェンスリバウンドは11対5

リンクスはこの勝利で10連勝。ルーキーのマイルズが28得点、コートニー・ウィリアムズが27得点と、二枚看板で押し切りました。一方のフィーバーはミッチェルが今季5度目の30得点超えとなる37得点、クラークは19得点10アシストで今季8度目のダブルダブルです。攻撃力だけを見れば十分すぎる数字でした。

決定的だったのはリバウンドです。総リバウンドは33対23でリンクスが10本上回り、なかでもオフェンスリバウンドが11対5。11回のセカンドチャンスを与えたことが、そのまま8点差につながった形です。

試合後、ディフェンスの改善点を問われたクラークは、多くの場面で反応が一歩遅れていたこと、そしてこの夜に与えたオフェンスリバウンドが致命傷になったことを認めました。そのうえで「そこは自分から始まっています」と語り、自分がマークしていた相手に少なくとも4本のオフェンスリバウンドを許したと具体的に振り返っています。クラークが長い時間ついていたのはベンチから出場したコールドウェルで、出場17分でオフェンスリバウンド4本という数字が残りました。17分でこの本数は、ガード同士のマッチアップとしては明確に取られすぎです。

クラークは、50対50のルーズボールへの反応が遅かったことも敗因に挙げ、一方で後半のディフェンスは前半より良くなっていたとも話しています。負けた直後にここまで具体的に自己採点できる選手は、そう多くありません。

7月9日の時点では、まだ「8試合」でした

このリンクス戦は、フィーバーが今季100点以上を献上した10試合目でした。これはWNBA史上最多です。従来の記録は2024年のウィングスが記録した9試合で、その前は2010年のショックの8試合でした。

興味深いのは、この記録が積み上がっていくスピードです。7月9日の時点でフィーバーは8試合。当時は記録に並ぶまであと1試合、超えるまで2試合という段階で、シーズンはまだ23試合残っていました。つまり約1か月で2つ積み増して、リーグの歴史を書き換えてしまったことになります。

ただし、フィーバーのディフェンスがリーグ最低というわけではありません。7月上旬の時点で被平均得点は89.7点、リーグワースト4位でした。守れないチームというより、崩れるときに一気に崩れるチームだと言ったほうが正確でしょう。100点を許した試合の戦績も、7月9日時点で1勝7敗。唯一の勝利は6月11日のスカイ戦、114対106のオーバータイムでした。爆発力で殴り合いに持ち込める試合もありますが、基本的には失点が三桁に届いた時点で勝ち目が細くなります。

19勝11敗、残り14試合。修正できる課題かどうか

一方で、フィーバーの現在地は19勝11敗です。7月8日のスパークス戦を終えた時点で12勝9敗だったので、そこから7勝2敗というハイペースで勝ち星を伸ばしてきました。歴史的と評される得点力が、失点の多さを覆い隠しているとも言えます。

問題はここから先です。レギュラーシーズンなら打ち合って勝てても、プレーオフは相手のレベルが上がり、シリーズを重ねるほど守備の穴は突かれ続けます。逆に言えば、今回クラークが名指しした課題は伸びしろでもあります。自分のマークにオフェンスリバウンドを取られるという現象は、シュートが放たれた瞬間の意識と体の入れ方で改善できる領域だからです。得点力でチームを引っ張る選手が公の場でボックスアウトを自分の宿題として挙げたことは、チーム全体の基準を一段上げる効果があるはずです。

次戦は木曜、相手は王者エーシズ

残り14試合のうち、リンクスとの再戦が2つ残っています。そして次の試合は木曜、相手はエイジャ・ウィルソン擁するエーシズです。ミッチェルの連続20得点試合の記録も継続中で、こちらも大きな見どころになります。

まずはこの一戦で、ボックスアウトの意識がどれだけ変わっているか。クラークが自ら口にした課題への答えが、そのまま今季のフィーバーの上限を決めることになりそうです。

引用:https://www.si.com/wnba/fever/caitlin-clark-takes-accountability-for-fever-lapses-in-key-area-vs-lynx

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