ブランソン ニックス

優勝から2か月でフロントの中心が消えた──ブランソンとタウンズを集めたロサスがニックスを退団、SNSに残した「任務完了」

 

ニックスが6月にスパーズを破ってNBA王座に就いてから、まだ2か月も経っていません。その優勝ロスターを組み上げたフロントの中心人物が、静かに球団を去りました。バスケットボール運営部門の上級副社長を務めたジャーソン・ロサスがニックスと袂を分かったと、HoopsHypeのマイケル・スコットが報じ、ESPNも月曜夜に複数のリーグ関係者から確認しています。優勝直後に主要人物が抜けるという、勝者にしては落ち着かないニュースです。

4シーズンで何を残したのか

ロサスがニックスに加わったのは2022年、当初はシニアアドバイザーという立場でした。1年後にバスケットボール運営担当の上級副社長へ昇格し、そこから球団の編成に深く関わっていきます。レオン・ローズ球団社長とともに組み上げたのが、ジェイレン・ブランソン、カール・アンソニー・タウンズ、OG・アヌノビー、ミカル・ブリッジズ、ジョシュ・ハートという中核でした。この5人を軸にしたチームが、今年6月にサンアントニオを退けてタイトルを獲得しています。

退団を最初に示唆したのはロサス自身でした。優勝後、ローズおよびシニアアドバイザーのウィリアム「ワールドワイド・ウェス」ウェズリーと並んだ写真をInstagramに投稿し、そこに「Mission Accomplished.(任務完了)」という一文を添えていたのです。当時は勝利の余韻と受け取られましたが、今になって振り返ると、あれは別れの挨拶だったことになります。

ロケッツのビデオ係から、解任、そして優勝フロントへ

ロサスの経歴は分かりやすい成功譚ではありません。キャリアの出発点はヒューストン・ロケッツのビデオコーディネーターで、そこからバスケットボール運営担当エグゼクティブ・バイスプレジデントまで昇っています。2019年にはミネソタ・ティンバーウルブズの球団社長に就任し、いよいよ組織のトップに立ちました。

ところが2021年、ロサスはウルブズを解任されます。当時は同僚との不適切な関係が理由と報じられ、リーグの要職から一度離れることになりました。その翌年にニックスがアドバイザー職で迎え入れ、4年後に優勝という最も分かりやすい結果を残して次へ進む。落ちてから戻るまでの道筋としては、かなり急な上り坂を登り切った形です。

「次の章」はどこか、そしてニックスに残る宿題

優勝球団のフロント人材は市場価値が跳ね上がります。ロサスは球団社長としての経験をすでに持ち、そのうえで優勝チームの編成に関わった実績が加わりました。本人が「次の章へ」と書いた以上、他球団の意思決定のトップに立つ機会を視野に入れていると読むのが自然でしょう。オフの残り期間に動きが出るのか、あるいはシーズン中に別球団のGM職や社長職が空くのを待つのか、そこは注目点になります。

ニックス側の課題も見えてきます。ブランソン、タウンズ、アヌノビー、ブリッジズ、ハートという編成は、指名権や若手を差し出して外部から集めた「買い集め型」の色彩が濃いものです。この形は完成度が高い代わりに維持コストが高く、年齢が上がるにつれて修正が難しくなります。連覇を狙う球団にとって、その設計思想を理解している人間が抜けるタイミングとしては決して良くありません。

もっとも、フロントの中心はあくまでローズであり、ウェズリーも残ります。連続性が完全に断たれるわけではないという見方もできます。ただ、優勝を作り上げた組織は往々にして人材の流出から緩やかに変質していくもので、今回の退団がその第一歩なのかどうかは、来季の補強の質で判断されることになるでしょう。

今後の見どころ

ニックスは秋に開幕する2026-27シーズンへ向けて、王者としてロスターを固めていく段階に入ります。ディフェンディングチャンピオンの補強がどう進むのか、そしてロサスがどの球団に姿を現すのかが、この夏の後半の見どころになりそうです。

引用:https://www.espn.com/nba/story/_/id/49526057/sources-knicks-executive-rosas-leaving-team-four-years

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