リラード バックス WNBAファンブログ

「キャリアで一番大きなチップを背負って来た」──ヤニスが去った32勝50敗のバックスに帰郷したヒーローが、契約延長より先に語ったこと

 

ヤニス・アデトクンボがヒートへ移った後のミルウォーキーで、地元出身のタイラー・ヒーローがようやく口を開きました。8月8日、自身が主催するユースキャンプの合間に語ったのは、残り1年となった自分の契約の行方ではなく、周囲がこのチームに向ける低い評価への反発でした。契約を真っ先に語らなかったこと自体が、いまのバックスの立ち位置をよく表していると感じます。

契約は残り1年、それでも「今はまったく気にしていません」

26歳のヒーローは現行契約が残り1年で、延長がまとまらなければ2026-27シーズン終了後に無制限フリーエージェントになり得ます。それでも本人は「今はまったく気にしていません」と語り、自分にとってもコーチ陣にとっても組織全体にとっても白紙のスタートであり、誰かの肩に重荷を乗せるような話ではないと続けました。

ヒーローがミルウォーキーへ来たのは、2度のMVPで9度のオールNBAに選ばれたヤニスをヒートへ送るトレードの一部としてです。バックスはこの取引で、ハイメ・ハケスJr.、ケレル・ウェア、カスパラス・ヤクチョニス、さらに2026年ドラフト全体13位ネイト・アメントの指名権を含むドラフト資産も受け取りました。

気がかりなのは本人のコンディションです。2025-26シーズンは故障に悩まされ、出場はわずか33試合にとどまりました。ただ直近5シーズンはいずれも平均20得点を超えており、2025年にはオールスターにも選ばれています。マイアミでの7年間で積み上げた得点力そのものが疑われているわけではありません。

32勝50敗、そして少年時代に憧れた名前

背景として押さえておきたいのは、バックスが昨季32勝50敗に沈み、9年続いたプレーオフ進出が途切れたことです。新ヘッドコーチのテイラー・ジェンキンスは、フランチャイズ史上もっとも影響力のある存在を放出した直後の、作り替えられたロスターを引き継ぐことになりました。

ヒーローはミルウォーキー近郊の出身で、グリーンフィールドのウィットノール高校を卒業しています。子どもの頃に憧れた名前として挙げたのは、T.J.フォード、マイケル・レッド、アンドリュー・ボーガット、そしてモンタ・エリスやブランドン・ジェニングスでした。そのフォードは、ジェンキンスのスタッフにアシスタントコーチとして加わっています。憧れた相手と同じベンチに座るという意味では、これ以上ない帰郷です。

ミルウォーキーに来て、キャリアでもっとも大きなチップを肩に背負っている。彼はそう表現しました。そのチップの正体は、ヤニスなしでは勝てないだろうというリーグ全体の空気です。多くの人はあまり勝てないと思っているだろうが、自分たちの考えはその逆だとも語っています。

ガードだらけのロスターは弱点か、それとも設計図か

編成面で目を引くのは、バックスのロスターが極端にバックコート寄りへ傾いていることです。昨季チーム得点上位2人はガードのケビン・ポーターJr.(38試合で平均17.4得点)とライアン・ロリンズ(74試合で17.3得点)で、今夏のドラフトでも全体10位でアリゾナのシューティングガード、ブレイデン・バリーズを指名しました。そこへヒーローとハケスJr.が加わる形です。

これを層の偏りと見るか、意図した設計と見るかで評価は割れます。ペイントの絶対的な支点を失った以上、外からの創造性と3ポイントの試投数で得点を積む方向へ舵を切るのは、理屈としては筋が通ります。一方でリバウンドとリムプロテクトをどう担保するのかは未解決のままで、ウェアの伸びしろが想像以上に重要な変数になりそうです。

契約について本人が急がない姿勢を示していることは、球団にとって短期的には好都合でしょう。ただ2026-27シーズンに健康なまま20得点台へ戻せば、交渉のカードは確実に本人側へ移ります。いまの「気にしていない」は、裏を返せば結果で語るという宣言でもあるはずです。

2026-27シーズンに向けて

ジェンキンス体制の初年度がどこまで戦えるのかは、ヤニス後の東地区を占ううえで最初の指標になります。ヒーローの復調ぶりと、バックコートに偏ったロスターがどんなバスケットボールを見せるのか。開幕日程や試合中継の情報はNBA公式のスケジュールページで確認できます。

引用:https://sports.yahoo.com/articles/bucks-tyler-herro-not-worrying-223149808.html

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です