レイカーズがレブロンなしで開幕を迎える。その現実に、また一つ背景が加わりました。The Athleticのロー・マレーが明かした昨季の取材メモが波紋を広げています。レブロンが抱えていた葛藤の相手は、ルカ・ドンチッチではなくオースティン・リーブスだったというのです。筆者が引っかかったのは、この情報がシーズン終了から時間を置いて出てきたという点でした。
「ルカは別」だが、リーブスは別だった
マレーはファンとの質疑応答の場で、昨季レブロンを取材するなかで「オースティン・リーブスにどれだけ譲らなければならないかについて、内的な葛藤があった」と記しています。同時に、ルカについては事情が違ったとも付け加えています。どんな状況でもルカがチームの中心であることは、レブロン自身も理解していたという趣旨です。
つまり問題は「ボールを譲ること」そのものではなく、「誰に譲るか」でした。複数の報道によれば、昨季のレイカーズでリーブスは平均23.3得点を挙げ、レブロンの20.9得点を上回っています。キャリアで初めて第3オプションに回った1年。ドラフト外から這い上がった年下のガードに、得点でもボール保持でも先を譲る形になったわけです。序列が数字として可視化されたとき、20年以上を第一線で過ごしてきた選手が何も感じないほうが不自然でしょう。
断絶の起点は2021-22シーズンだった
この話は突然出てきたものではありません。ESPNのデイブ・マクメナミンは、レブロンとレイカーズの関係について、2021-22シーズンのラッセル・ウェストブルック獲得を境に組織との断絶が始まり、完全には回復しなかったと報じています。優勝メンバーが一人ずつ解体されていく過程で、レブロンは球団と違う未来を見るようになった、という筋書きです。
象徴的なのは、その断絶がコート上の成績ではなく編成方針から始まっている点です。2020年に優勝したロースターは数年のうちに姿を消し、代わりにルカとリーブスという次の10年を担う組み合わせが中心に据えられました。勝つための最短距離を探し続けてきた選手にとって、再建の時間軸に付き合うことは何よりも受け入れがたいものだったはずです。
一方で、当事者同士の関係が壊れたわけではないという点も押さえておく必要があります。リーブスはレブロンの移籍が決まった際、「彼なしでシーズンを始めるのは自分にとって違和感がある」と語り、愛と敬意しかないと述べています。組織との距離と、チームメイトとの距離は別物だったということでしょう。
フィラデルフィアで「一番手」に戻る意味
ここからは筆者の考察です。レブロンが76ersでプライマリー・ボールハンドラーを担う見込みだという報道は、今回の話と一直線につながります。彼が求めていたのは主役の座そのものではなく、攻撃の設計に関与し続けられる立場だったのではないでしょうか。二番手であることは受け入れられても、自分の判断が三番目に置かれる状況には耐えにくかった。そう読むと、移籍先としてフィラデルフィアを選んだ理由も腑に落ちます。
同時に、レイカーズ側の判断も理解できます。ルカとリーブスという20代の二人にボールを預ける方向へ舵を切った以上、レブロンの役割は構造的に縮んでいきます。どちらが正しいという話ではなく、両者の最適解が違う場所にあっただけです。この夏の別離は、感情ではなく設計の問題として起きたように見えます。
今季の見どころ
注目すべきは、レブロンが古巣と対戦する日程と、リーブスがボールを持つ時間がどう変化するかの二点です。レイカーズの試合日程やスタッツはNBA公式サイトのスタッツページで追えます。リーブスの平均得点とユーセージがさらに伸びるなら、昨季の摩擦は必然だったと後から評価されることになるでしょう。逆に数字が伸び悩めば、レブロンが感じていた違和感の正体が別の場所にあったという議論も出てくるはずです。
引用:https://sports.yahoo.com/articles/76ers-lebron-james-irritated-defer-174048232.html

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