欧州構想にNBAが出した答えは「現状では受け入れない」でした
NBAが進める欧州リーグ構想に、大きな壁が立ちはだかりました。ユーロリーグの株主クラブが、NBAから示された欧州の単一組織への統合案を拒否したのです。構想そのものが消えたわけではありませんが、交渉の主導権をめぐる綱引きが一気に表に出てきた格好です。以前お伝えした10月5日前後の動きの、一つの結論と言えるでしょう。
拒否の事実関係
AP通信の配信記事(News4JAX掲載)によると、決定は10月6日(火)、イタリアのチェルノッビオでの会合で下されました。バルセロナが7日(水)に確認しています。バルセロナは声明で、NBAの提案を現状のままでは拒否したと説明し、提案が修正されれば、クラブとユーロリーグは再検討するとしています。
ユーロリーグ側は会合の目的を、共有資産の将来に関する重要な戦略的判断を話し合うこととしており、NBAへの直接の言及はありませんでした。NBAは取材に応じていません。
数字で見る双方の構図
ユーロリーグは現在20チーム制で、そのうち13が降格のない株主クラブです。バルセロナ、バイエルン・ミュンヘン、レアル・マドリード、オリンピアコス、ミラン、ASVEL、そしてイスタンブールの2クラブが含まれます。
一方のNBAは、2027年10月の開始を目標に、FIBAと提携して16チーム制を検討しています。参加料については、フランスのレキップ紙が将来の参加者1社あたり4億ユーロ(約4億4,800万ドル)と報じ、別の報道では少なくとも5億ドルを求めていたとされます。金額には報道ごとに幅があり、確定情報ではない点には注意が必要です。
背景にあった「主導権」への反発
Yahoo Sportsが紹介したFront Office Sportsの報道では、提案にユーロリーグの拡張計画の一時停止が含まれていたため、オーナーたちが受け入れにくかったとされています。匿名の情報源は「They just felt like it was very much a power play.」と述べました。長年ブランドを育ててきたクラブにとって、金額以前に、立場の対等さが問われたのでしょう。
また、この会合では、現在の10年ライセンスを株主クラブ向けのフランチャイズに転換すること、フランチャイズ数を増やす計画を続けることでも合意しています。つまり、クラブ側は拒否と同時に、自分たちの将来像を固めたことになります。
今後の展望と独自の見立て
私は、これで交渉が終わったとは考えていません。バルセロナの声明が再検討の余地を残している以上、焦点は、NBAが条件をどこまで修正するかに移ります。拡張計画の扱いと参加料の水準が、最大の争点になりそうです。
欧州の多くのクラブは財政面で苦しく、オーナーの穴埋めに頼る構造が続いてきました。そのため、中長期では資金力のあるNBAとの接点を探る動きが再び出てくる可能性もあります。ファンの間では、NBA欧州リーグは本当に実現するのか、それとも既存リーグと共存するのか、議論が尽きないはずです。
今後の注目点
NBAとユーロリーグの対話は続くとみられます。ユーロリーグが2027-28シーズンまでに最大24チームへ拡大する計画を進める中で、両者の主張がどこで折り合うのか、次の動きに注目していきます。 欧州バスケットの勢力図が変わるのか、それとも現状維持で落ち着くのか、シーズン中も続報が出てくるはずです。

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