カワイ・レナードのラプターズ復帰が土壇場で凍結、サラリーキャップ調査がNBA屈指の大型トレードを止めた

 

6月30日に合意へ達したカワイ・レナードのラプターズ復帰トレードが、正式成立の直前で止まりました。ESPNが現地7月9日に報じたところによると、NBAがクリッパーズに対して進めているサラリーキャップ回避疑惑の調査が完了するまで、このトレードは完了しないことが両球団の声明で明らかになったのです。今オフ最大級の目玉として大きく報じられた移籍劇だけに、この急ブレーキには正直驚かされました。

トレードは「保留」に──両球団の声明が示す深刻な溝

合意済みの内容は、レナードをトロントへ送る見返りに、クリッパーズがブランドン・イングラム、グレイディ・ディック、2031年と2033年の無条件ドラフト1巡目指名権、2027年の1巡目スワップ権、さらに2巡目指名権2つを受け取るという超大型パッケージです。ところがクリッパーズは9日、調査の結果として理論上生じ得るレナードの契約に関するペナルティのリスクを、ラプターズのオーナーシップが引き受ける場合にのみトレードは成立し得るとの趣旨の声明を発表しました。

一方のラプターズはそのリスクを引き受けず、リーグの調査結果を待つ姿勢を表明しています。それでも声明では「カワイをトロントに連れ戻すことを強く望んでいます」と復帰への意欲を隠していません。リスクの押し付け合いという構図が浮き彫りになった形で、両球団の間にある溝は決して浅くないように感じられます。

発端は2800万ドルのスポンサー契約──アスピレーション問題の背景

今回の調査の対象は、クリッパーズが経営破綻した環境系金融企業アスピレーションを介してレナードに資金を流し、サラリーキャップを回避した疑いがあるかどうかです。レナードは同社と2800万ドルのエンドースメント契約を結んでおり、同社は球団側とも23年総額3億ドルという異例の大型契約を締結していました。さらにオーナーのスティーブ・バルマーは同社に6000万ドルを投資していたことも分かっています。

バルマーはレナードの契約について知らなかったと否定しており、クリッパーズも「アスピレーションを通じてカワイに資金を流してはいない」と繰り返し主張し、自分たちは詐欺の被害者だという立場です。実際、同社共同創業者のジョー・サンバーグには有罪判決が下り、禁錮14年が言い渡されています。調査の過程では、レナード本人と、叔父でビジネス面の助言役を務めるデニス・ロバートソンも事情聴取を受けました。

「数週間以内」の調査終了がすべてを左右する

NBA広報によれば、外部の法律事務所による調査は今後数週間で作業を終える見込みとのことですが、明確な期限は示されていません。仮にキャップ回避が認定されれば、2000年に裏契約が発覚したミネソタ・ティンバーウルブズが1巡目指名権を複数没収された前例もあり、処分の重さ次第ではトレードそのものが白紙になる可能性も否定できないと考えています。

個人的に最も気掛かりなのは、選手たちの時間です。レナードは今月35歳になったばかりですが、昨季は65試合でキャリアハイの平均27.9得点を記録し、7度のオールスター、7度のオールNBAチーム、2度のファイナルMVPという実績はいまだ健在です。キャリア終盤の貴重な夏を宙づりのまま過ごすのは、本人にとってもラプターズにとっても大きな損失でしょう。イングラムやディックといった交換対象の選手たちも、所属先が確定しない異例の状況に置かれています。

今後の注目ポイント

2019年にラプターズを球団史上初の優勝に導いた立役者の復帰劇が実現するのか、それとも幻に終わるのか。調査結果の公表時期と処分の有無、そして10月の開幕までに決着するのかどうか。今オフ最大のドラマとして、当ブログでも続報を追いかけていきます。

引用:https://www.espn.com/nba/story/_/id/49317499/clippers-raptors-trade-involving-kawhi-leonard-hold-amid-probe

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