WNBAが現地7月21日、オールスターウィークエンドの3ポイントコンテストに出場する6人を発表しました。ところがその一覧に、今季リーグ2位の3ポイント成功率を残しているインディアナ・フィーバーのソフィー・カニンガムの名前はありませんでした。発表直後からSNSは反応し、やがて本人が短い一言をXに投稿し、間もなく削除します。数字の上では文句のつけようがない射手が外れ、しかもフィーバーからは1人も選ばれませんでした。筆者の第一印象は、リーグがまた自分の手で話題を捨てにいったな、というものでした。
削除された一言と、43.7%という数字
きっかけはバスケットボールのスキルコーチ、ドリュー・ハンレンの投稿でした。ハンレンはリーグ2位の成功率を残しながら招待されないのはおかしいとカニンガムを擁護し、本人がこれに反応します。書かれていたのは「soooo what else is new with everyone?」の一文だけでした。日本語にすれば「で、みんな相変わらずってことね」といった含みで、リーグを名指しした批判ではないものの、皮肉と受け取られるには十分です。投稿はほどなく削除されましたが、スクリーンショットはすでに拡散していました。
数字を並べると、落選の不可解さがより際立ちます。報道時点でカニンガムの3ポイント成功率は43.7%でリーグ2位、これは自身のキャリアハイに当たる水準です。首位はチームメートのアリーヤ・ボストンで46.9%、4位にはケルシー・ミッチェルの42.3%が入っています。つまり成功率上位4人のうち3人をフィーバーの選手が占めながら、出場枠には1人も滑り込めなかったことになります。
出場6人の顔ぶれと、辞退が生んだ空白
金曜の舞台に立つのは、ポートランド・ファイアのブリジット・カールトン、ダラス・ウィングスのアジー・ファッド、シアトル・ストームのナティーシャ・ヒーデマン、アトランタ・ドリームのライン・ハワード、トロント・テンポのマリーナ・メイブリー、ゴールデンステート・ヴァルキリーズのジャネル・サラウンの6人です。いずれも高い実力を備えた射手ですが、今季の成功率でカニンガムを上回る選手は含まれていません。
構図をさらに複雑にしているのが、辞退の連鎖です。ESPNのアレクサ・フィリップーの報道によれば、ケイトリン・クラークは選出されながら招待を辞退し、サブリナ・イオネスクとケイラ・マクブライドも同じく辞退したとされました。ただしイオネスクはその後この報道を否定しており、そもそも招待があったのかどうかすら曖昧なままです。人気と実力を兼ね備えた面々が次々と舞台から消えたにもかかわらず、空いた枠にカニンガムが呼ばれることはありませんでした。この流れが、ファンの不満に火をつけています。
リーグは「騒がしさ」を避けたのではないか
カニンガムは今季、オールスターのリザーブ枠からも漏れています。試合中の指差しのしぐさがミーム化して爆発的に拡散し、選手会がそのグッズ化を侮辱的だとして認めなかった経緯もありました。リーグにとって扱いの難しい存在になっているのは間違いなく、今回の落選にも同種の判断が働いた可能性は否定できません。
とはいえ、興行としてはどうにも理解に苦しみます。今年の3ポイントコンテストは、金曜夜の前座でありながらチケット価格が土曜の本戦を上回るという逆転現象まで起きていました。それだけ需要のあるイベントで、数字も話題性も持つ選手を意図的に外す判断に、どんな計算が働いたのでしょうか。筆者には、リーグが「騒動を避けること」と「注目を集めること」を取り違えているように見えます。カニンガムを入れて荒れるリスクよりも、誰も語らない静かな2時間のほうが、いまのWNBAにとってはよほど痛いはずです。
週末の見どころと今後の日程
3ポイントコンテストは現地7月24日金曜の午後8時、オールスターゲームは翌25日土曜の午後8時30分に、いずれもシカゴで開催されます。出場しないカニンガムですが、金曜までに落選について改めて質問される場面は十分に想定されます。削除した一言よりも踏み込んだ言葉が出てくるのかどうかは、週末の隠れた見どころになりそうです。
なおフィーバーは現地22日にコネチカット・サンとの一戦を控えており、オールスター前最後のゲームとなります。カニンガムがどんな表情でアリーナに立ち、どれだけ3ポイントを沈めるのかにも注目したいところです。落選の答え合わせは、コンテストの前にコートの上で始まるのかもしれません。
引用:https://www.thebiglead.com/sophie-cunningham-subtle-jab-wnba-3-point-contest-snub-deleted-post/

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