現地8月1日、南カリフォルニアで開かれたUSAバスケットボール財団のチャリティーイベントで、ケビン・デュラントがレブロンを迎えた76ersについて口を開きました。比較の対象に持ち出したのは、なんと自分自身が在籍したウォリアーズの優勝チームでした。かつて「不公平だ」とまで言われた顔ぶれを引き合いに出しながら、フィラデルフィアの得点力を評価してみせたわけです。移籍そのものよりも、この比較の仕方にリーグの空気の変化が表れていると感じました。
「25得点級が4人」という数字の重み
デュラントが指摘したのは、76ersに並ぶスコアラーの層の厚さです。ジェイレン・ブラウン、ジョエル・エンビード、タイリース・マクシーの3人は昨シーズン、いずれも平均25得点以上を記録しました。そこに加わったレブロンは、23シーズンのキャリアのうち20シーズンで平均25得点以上をマークしています。直近で25得点台に乗せたのは2023-24シーズンのレイカーズ時代でした。
デュラント本人の言葉を借りれば、「このチームには25得点級のスコアラーが4人いる」ということになります。彼が所属した2016-17、2017-18のウォリアーズには、自身とステフィン・カリー、クレイ・トンプソンという20得点級が3人並んでいました。当時はそれだけでリーグ全体から不公平だと批判されたわけですから、単純な人数と平均得点の比較で言えば、今の76ersのほうが上回っているという理屈になります。もちろん得点力とチーム力は別物ですが、数字の並びとしては確かに異様です。
41歳のレブロンが2年800万ドルで選んだ道
背景を整理します。レブロンは7月24日、3週間以上の検討を経て76ers入りを発表しました。競合したのはウォリアーズ、キャバリアーズ、ヒートの3球団です。契約は2年800万ドルです。41歳のスーパースターが、明らかに市場価値を下回る金額でサインしたという事実そのものが、このオフの象徴的な出来事になりました。76ersは同じオフにセルティックスからブラウンをトレードで獲得しており、二段構えの補強を成功させたことになります。
興味深いのは、デュラント自身が事前にまったく知らされていなかったと明かした点です。彼はレブロンをステルスのような男だと表現し、周囲の雑音が多くても本心は読めないのだと語りました。2012年ロンドン、2024年パリと五輪で金メダルを共にした間柄でも情報が回っていなかったという事実は、今回の決断がいかに閉じた輪の中で進められたかを示しています。フィラデルフィアが最後まで本命視されていなかった理由も、そこにありそうです。
76ersは本当にサンダーとスパーズを脅かせるのか
ブックメーカー各社は現時点で、76ersをサンダーとスパーズに次ぐ優勝候補として扱っています。つまり東地区では最上位ということです。フィラデルフィアの優勝は1983年が最後で、40年以上も頂点から遠ざかっています。そしてレブロンにとっては、4つの異なる球団で優勝という前人未到の記録が視界に入ります。
ただ、筆者が最も気にしているのは得点力ではなく、ボールの分配とディフェンスです。25得点級が4人いるということは、裏を返せば4人分のタッチ回数を1つのボールで賄わなければならないということでもあります。デュラント時代のウォリアーズが機能したのは、カリーとトンプソンがオフボールで消える技術を持ち、ドレイモンド・グリーンという司令塔役のビッグマンが全体を整理していたからでした。エンビードとレブロンという、どちらもボールを持って判断したいタイプをどう共存させるのか。ここが2026-27シーズン最大の実験になります。マクシーがどれだけオフボールに徹せるかも鍵でしょう。
デュラント自身は2028年ロサンゼルス五輪へ
なお、この日のデュラントは自身の話にも触れています。37歳の彼は2028年のロサンゼルス五輪への出場に意欲を示し、選考はグラント・ヒルらの判断次第だと述べました。実現して米国が6大会連続の金メダルを獲得すれば、男子バスケットボール史上初の五輪金メダル5個という記録に到達します。ロサンゼルス五輪のときには39歳になります。レブロンの41歳での挑戦とあわせて、ベテランたちの現役観そのものが更新されつつあります。
2026-27シーズンの76ersの日程やチケット情報は、NBA公式サイトと球団公式サイトで順次公開されています。開幕前のプレシーズンから、この4人の並びがどう整理されていくのかを見ておくと、シーズン中の議論がぐっと楽しくなるはずです。
引用:https://www.tsn.ca/nba/article/durant-compares-76ers-star-power-to-his-warriors-teams-n1-49507136/

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