現地時間8月4日、サンフランシスコのチェイス・センターで、ゴールデンステート・ヴァルキリーズのギャビー・ウィリアムズがWNBA通算2000得点に到達しました。第4クォーター残り2分を切ってからのドライブでのレイアップ、それが記念すべき1本でした。ブザービーターでもなければ、リーグ記録の更新でもありません。ただ、この1本に届くまでに彼女が要した試合数を知ると、見え方がまるで変わってきます。219試合。通算平均9.1得点の選手が2000点に届くには単純計算で220試合前後が必要で、彼女はまさにその通りの道のりを、8シーズンかけて歩いてきました。
92-82の夜に残した10得点7リバウンド
この試合、ヴァルキリーズはトロント・テンポを92-82で下し、3戦全勝でシーズンシリーズをスイープしました。ジャネル・サラウンが21得点、ケイラ・ソーントンが20得点、ベロニカ・バートンが12得点8リバウンド7アシスト。ウィリアムズ自身は20分の出場でフィールドゴール9本中4本の10得点7リバウンドと、数字だけ見れば静かな一夜です。それでもこれが今季19度目の2桁得点で、その途中に大台がありました。
チームにとっても意味のある勝利でした。第3クォーター終盤に69-68と1点差まで詰め寄られたところから12連続得点で突き放し、ベンチ陣の得点は37対13。これで直近13試合11勝、21勝9敗はエーシズと並ぶリーグ2位タイで、首位ミネソタ・リンクス(25勝6敗)を3.5ゲーム差で追う位置につけています。守備効率101.9はリーグ1位、ネットレーティング7.7はリンクスに次ぐ2位です。
消えた2021年、10試合と12試合のシーズン
2018年のドラフト全体4位でシカゴ・スカイに指名された選手が、なぜ8年目にようやく2000点なのか。理由は空白にあります。2021年はフランス代表としての活動をめぐって球団と対立し、出場停止のままスパークスへ放出され、WNBAでは1試合も戦えませんでした。2023年は左足の負傷で10試合、2024年も12試合しか出場できていません。
転機は2025年です。シアトル・ストームで44試合に先発して平均11.6得点を挙げ、スティール王とオールディフェンシブ1stチーム、そして初のオールスターにも選ばれました。2026年4月12日には複数年契約でヴァルキリーズへ移籍。今季は平均14.7得点、3.4リバウンド、1.6スティールで、6月6日のエーシズ戦ではキャリアハイの27得点を記録しています。7月には球団史上初のオールスター先発にも選出されました。通算219試合で平均9.1得点という数字と今季の14.7得点、この落差そのものが彼女のキャリアの形だと言えます。
日本のファンが覚えているはずの背番号1
フランス人の母を持つ二重国籍で、代表はフランスを選んできました。東京五輪の初戦で日本が74-70の金星を挙げた試合、そして87-71で勝った準決勝、その両方でフランス側のチーム最多出場時間だったのが彼女です。準決勝では両チーム最多となる8リバウンドを拾い、銅メダル決定戦のセルビア戦では3ポイント5本中4本を沈めてチーム最多の17得点。パリ五輪では銀メダルに加え、大会ベスト5と最優秀守備選手にも選ばれています。欧州でもユーロリーグ最優秀守備選手を3度(2021年、2025年、2026年)受賞してきました。
そのうえで今季の数字を見ると、面白い事実が浮かびます。出場時間は25.2分で、通算平均の25.1分とほとんど変わりません。つまり時間が増えて得点が伸びたのではなく、同じ時間で得点だけが約1.6倍になったということです。最大の要因は3ポイントで、通算29.4%だった成功率が今季は35.3%まで跳ね上がりました。守備の人という評価はそのままに、外から打てる選択肢が加わった形です。29歳での上積みとしては、かなり異例の部類ではないでしょうか。守備第一のチームで必要以上にボールを持たされないまま得点が伸びている点も、この変化が本物であることを裏づけているように見えます。
今後の試合予定
ヴァルキリーズは日本時間8月8日午前10時30分にダラス・ウィングスとのアウェー戦、10日午前8時にロサンゼルス・スパークス戦を戦います。ホームでは13日午前11時にシカゴ・スカイ、20日午前11時には首位リンクスを迎える予定です。上位が密集した順位表のなかで、守備1位のチームがこの2週間でどこまで浮上できるか。29歳のフォワードが得点でも計算できる選手であり続けられるかどうかが、その答えを大きく左右しそうです。
引用:https://sports.yahoo.com/articles/golden-state-valkyries-gabby-williams-050110816.html

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