現地時間8月15日、マサチューセッツ州スプリングフィールドのシンフォニー・ホールで、ネイスミス記念バスケットボール殿堂の2026年殿堂入り式典が開かれます。今年の殿堂入りは9枠。そのうち4枠を女子バスケットボールが占めました。キャンディス・パーカー、エレナ・デレ・ドンヌ、シャミーク・ホールズクロー、そして1996年のアメリカ女子代表チームです。1997年に開幕したWNBAが30シーズン目を戦っている最中に、リーグの到達点と原点が同じ夜にまとめて殿堂へ入る。この巡り合わせは出来すぎているとすら感じます。
9枠のうち4枠、当日はNBA TVが生中継
式典は現地時間8月15日(土)、シンフォニー・ホールで行われ、既存の殿堂入りメンバー50人以上が会場に集まる見込みです。2026年クラスの顔ぶれは、パーカー、デレ・ドンヌ、ホールズクロー、1996年アメリカ女子代表に加えて、アマレ・スタウダマイアー、ドック・リバース、マイク・ダントーニ、マーク・フュー、そして39年間で通算2561試合のレギュラーシーズンとファイナル50試合を担当した元審判ジョーイ・クロフォードの9組です。NBA TVが独占生中継を行います。
殿堂入りする側は、すでに殿堂入りしているメンバーの中から自分のプレゼンターを指名できます。パーカーが選んだのはタミカ・キャッチングス、アレン・アイバーソン、シェリル・ミラー、ドウェイン・ウェイドの4人。ホールズクローはキャッチングス、ティナ・トンプソン、テレサ・ウェザースプーンを、デレ・ドンヌはシルビア・ファウルズとマリアン・スタンリーを指名しました。パーカーの人選にアイバーソンとウェイドが入っている事実は、彼女が女子バスケットボールの枠を超えて誰の目に映ってきたかを端的に物語っています。
「同じシーズンにMVPと新人王」という記録の重さ
パーカーは2008年ドラフト全体1位でスパークスに入団し、その1年目にMVPと新人王を同時受賞しました。リーグ史でこれを成し遂げたのは今も彼女ひとりだけです。MVPは2013年にも獲得し、優勝は2016年ロサンゼルス、2021年シカゴ、2023年ラスベガスと3球団で経験。異なる3チームで優勝した選手もリーグ史上初でした。通算410試合で平均16.0得点8.5リバウンド4.0アシスト、オールWNBA選出は10回。大学ではテネシーでパット・サミットの下、2007年と2008年に全米連覇を達成し、いずれもファイナルフォー最優秀選手に選ばれています。
デレ・ドンヌは2015年と2019年にMVPを受賞し、2019年にはミスティックスを球団史上唯一の優勝へ導きました。フィールドゴール50パーセント・3ポイント40パーセント・フリースロー90パーセントをすべて超える、いわゆる「50-40-90」をリーグで初めて達成した選手でもあります。
ホールズクローはテネシーで1996年から3年連続の全米制覇を経験し、1998年には校史上初の39勝0敗という無敗シーズンを成し遂げました。1999年ドラフト全体1位でミスティックスに入団し、11年間のWNBAキャリアで平均16.9得点7.6リバウンド、オールスターには6度選ばれています。ちなみにパーカーとホールズクローはともにテネシー出身で、テネシー勢は今年の殿堂入りクラスに複数名を送り込んでいます。
60戦全勝のチームが殿堂に入るという事件
最も象徴的なのは1996年のアメリカ女子代表かもしれません。当時のチームは五輪前の長期ツアーで52勝0敗、アトランタ五輪本大会で8勝0敗、合わせて60戦全勝でした。本大会では1試合平均102.4得点を記録しています。代表が1年近くにわたって一つのチームとして活動したのは、プログラム史上この年が初めてでした。この全勝と全米に広がった熱が女子プロリーグ構想を後押しし、WNBAは翌1997年に開幕しています。
プレゼンターに名前が並ぶのは、テレサ・エドワーズ、リサ・レズリー、レベッカ・ロボ、カトリーナ・マクレーン、ドーン・ステイリー、シェリル・スウープス、タラ・バンダービア。全員がすでに個人として殿堂入りしている面々です。つまりこの夜は、個人として殿堂に入った人たちが、チームとしてもう一度自分たちを迎えに行くという珍しい構図になります。
個人的に注目したいのは時間軸です。まだ存在しないリーグのために勝ち続けた1996年の集団と、そのリーグで新人王とMVPを同時に獲ったパーカーが、同じ舞台に立つ。今季はウィルソンの5個目のMVPやルーキーの台頭ばかりが話題になりますが、この式典は今のWNBAが誰の上に立っているのかを確認する機会になるはずです。9枠のうち4枠という比率も、10年前なら考えにくかった数字でしょう。
観戦・関連情報
式典は現地時間8月15日(土)にスプリングフィールドのシンフォニー・ホールで開催され、NBA TVが生中継します。チケットや週末の関連イベントは殿堂公式サイト(hoophall.com)で案内されています。WNBAのレギュラーシーズンも終盤に入り、9月4日からはドイツでFIBA女子ワールドカップが開幕します。パーカーたちが積み上げた30年の先に、クラークやベッカーズの世代が世界の舞台へ出ていく。その順番を確かめる夏になりそうです。
引用:https://www.nba.com/news/2026-hall-of-fame-enshrinement-ceremony-presenters

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