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スタープラザ9人目の銅像、5度の頂点を築いた禅マスターとレイカーズの転機

 

ロサンゼルス・レイカーズが9月8日、フィル・ジャクソンの銅像をクリプト・ドットコム・アリーナ前のスタープラザに建立すると発表しました。除幕は2027年4月9日、ミネソタ・ティンバーウルブズ戦の前に予定されています。開幕を1か月半後に控えたこのタイミングでの発表ですから、球団としては「今季はジャクソンを称える1年にする」という宣言に近いのだと思います。

610勝と5度の頂点、11シーズンが残した数字

ジャクソンがレイカーズを率いたのは1999年から2004年までと、2005年から2011年までの二度にわたる計11シーズンでした。この間に5度の優勝と7度のNBAファイナル進出を果たし、通算610勝は球団のヘッドコーチとして歴代最多です。しかも指揮を執った全シーズンでプレーオフに進出しています。11年間ずっとポストシーズンに届き続けたという事実は、5つの指輪よりも雄弁かもしれません。

中身も対照的な二つの時代でした。1期目はコービー・ブライアントとシャキール・オニールを軸に、2000年から2002年まで3連覇。2期目はコービーとパウ・ガソルを中心に、2009年と2010年に連覇しました。中心選手も戦い方も違う二つのチームで頂点に立てたことが、この人の指揮官としての幅を物語ります。

シカゴ・ブルズでのマイケル・ジョーダン時代を含めれば、ヘッドコーチとして通算11度の優勝。これはNBA史上最多の記録です。2007年には殿堂入りを果たし、リーグ75周年に際して発表された「歴代最高のコーチ15人」にも選出されています。

スタープラザ9人目、コービーとライリーに続く春

ジャクソンはスタープラザで9人目の銅像となります。すでに立っているのはマジック・ジョンソン、カリーム・アブドゥル=ジャバー、ジェリー・ウェスト、エルジン・ベイラー、コービー、シャキール・オニール、そして名実況者のチック・ハーンと、かつての指揮官パット・ライリーです。

ここ数年、レイカーズはこのスタープラザを一気に整備してきました。コービーの最初の銅像が2024年2月、ライリーの銅像が2026年2月。そこに2027年4月のジャクソンが加わることで、ショータイム、コービー&シャック、コービー&ガソルという三つの黄金期が、アリーナの前に時系列で並ぶことになります。銅像を「歴史の年表」として使うという発想は、球団の見せ方としてかなり巧みです。

球団オーナーのジャニー・バスは発表に際して、ジャクソンについて「チャンピオンシップバスケットボールを定義する存在であるのには理由があります」と述べ、1999年の就任以降に王者としての基準を取り戻したことを称えました。称賛の言葉としてはシンプルですが、5度の優勝という実績の前ではこれ以上の説明は不要なのでしょう。

ルカの時代に立つ、レブロンなき年の銅像

ここからは筆者の見立てです。この発表のタイミングは、単なる偶然ではないように見えます。レブロン・ジェームズがフィラデルフィアへ去り、レイカーズはルカ・ドンチッチを中心とした新しい時代に入りました。過去の栄光と現在地のギャップが最も語られやすい季節に、球団は自ら「歴史」を前面へ押し出してきたわけです。

言い換えれば、レイカーズにとっての銅像は単なる顕彰ではなく、ブランドの再確認装置でもあります。優勝から距離が空いている時期ほど、積み上げてきた歴史の重みは効いてきます。ジャクソンは今年80歳。健在なうちに除幕を迎えられることも含めて、球団の側に急ぐ理由があったのではないでしょうか。

もうひとつ興味深いのは相手チームです。除幕が予定される2027年4月9日、レイカーズが迎えるのはティンバーウルブズ。レギュラーシーズン終盤という日程を考えれば、その時点で両チームが順位表のどこにいるかによって、この日の空気はかなり変わってきます。ルカのチームがプレーオフ圏を固めた状態で禅マスターを迎えられるのか、それとも順位争いに追われながらの除幕になるのか。日程が発表された瞬間から、この一日には二重の意味が生まれています。

引用:https://heavy.com/sports/nba/los-angeles-lakers/phil-jackson-statue/

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