リースの挑発とステュワートの激昂が呼んだ、95-84の夜に潜む異変

 

9月21日(月)、ニューヨークのバークレイズ・センターで行われたアトランタ・ドリーム対ニューヨーク・リバティは、95-84でドリームが制しました。ただ、この夜の主役はスコアボードではなく、コート上で起きた二つの「異変」だったように思います。第2Qにエンジェル・リースが見せた挑発的なセレブレーションと、第4Qにブリアナ・ステュワートが9年ぶりに受けたテクニカルファウルです。直接からんだ場面ではないものの、リバティが終盤に崩れていく過程には、ドリームのキーマンであるリースの存在感が色濃くにじんでいたように見えます。

挑発と激昂、95-84の夜に何が起きたのか

第2Q、リースはジョンクエル・ジョーンズの守備を振り切ってシュートを沈めると、「トゥー・スモール」のジェスチャーでジョーンズを挑発しました。この夜のリースは18得点10リバウンド、フィールドゴール成功率50%(14本中7本成功)という内容で、このダブルダブル達成によりキャリア通算のダブルダブル数はWNBA史上12番目タイに浮上したとのことです。第3Q終盤には、今度はジョーンズがリースに同じ「トゥー・スモール」のジェスチャーをやり返す一幕もありました。

一方のステュワートは、ドリームが88-80とリードを広げていた第4Q終盤、リースとの接触にノーファウルの判定が下された直後、自身にブロッキングのファウルを取られたことに猛抗議しました。足を踏み鳴らして審判に詰め寄り、2017年以来9年ぶりとなるテクニカルファウルを受けています。この場面がリバティの反撃の流れを断ち切る格好となり、チームはそのまま逆転できずに終わりました。ステュワート自身は27得点14リバウンドと、2試合連続で27得点をマークする充実した内容だっただけに、後味の悪い黒星となっています。

代表帰りの自信と、9年守った冷静さ

リースにとって今回の挑発は、決して唐突なものではありません。つい2週間ほど前まで、彼女はチームUSAの一員としてドイツ・ベルリンで行われたFIBA女子バスケットボールワールドカップを戦い、ケイトリン・クラークやステュワートと肩を並べて金メダルを獲得したばかりでした。世界一を経験した高揚感がそのままシーズン終盤のコートに持ち込まれた形で、SNS上では代表活動がリースを一段と強気にしたと評価する声が上がる一方、振る舞いそのものを疑問視する批判も相次ぎ、ファンの受け止め方は大きく割れています。

ステュワートについても、9年間一度もテクニカルファウルを取られてこなかったという事実そのものが異例です。冷静沈着なプレースタイルで知られる34歳のベテランが、プレーオフ進出を左右するシーズン終盤で感情を爆発させたという事実は、それだけこの一戦への懸け方が強かったことの裏返しとも言えそうです。

プレーオフ目前、問われる両チームの「精神状態」

今回の敗戦でリバティは26勝17敗となり、3連勝でストップ。プレーオフ開幕をロードで迎えることがほぼ確定的となりました。一方のドリームは29勝14敗で4連勝を記録し、上位4シード進出にさらに近づいています。順位表の行方だけを見ればシーディングを左右する一戦ですが、それ以上に今回浮き彫りになったのは、プレーオフを目前にした両チームの心理的な余裕の差だと感じます。リースの挑発は充実した自信の表れである一方、対戦相手やファンの反感を買うリスクと常に隣り合わせです。ステュワートの珍しい感情の爆発も、リバティ全体に苦しいロードの戦いを強いられるという重圧がのしかかっていることの表れと見ることができるのではないでしょうか。プレーオフ開幕まで残りわずかとなる中、両チームがこの夜の「異変」をどう消化してコートに戻ってくるのか、引き続き注目したいところです。

今後の試合・観戦情報

ドリームは残り試合でも上位シード争いを継続し、リバティは調整を進めながらロードでのプレーオフ開幕に備えます。WNBAプレーオフの組み合わせは今後数日中に確定する見込みで、レギュラーシーズン最終盤の一戦一戦から引き続き目が離せません。

引用:https://sports.yahoo.com/articles/team-usa-turned-angel-reese-045715930.html

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