エイジャ・ウィルソン

『ノー』——ハモンのたった一語が浮かび上がらせた、エーシズとフィーバーの決定的な距離

 

「No」の一語が示したもの

エーシズのベッキー・ハモンHCが、第3戦後の会見でたった一語で空気を変えました。記者から「エーシズとフィーバーには似ている部分がありますか」と問われ、返ってきた答えは「No」でした。どちらの球団もオールWNBA級のスターを3人ずつ抱えているため、聞きたくなる気持ちは分かります。しかし、あまりに短い否定だったからこそ、シリーズの本質が逆に浮かび上がったように思います。隣に座っていたエイジャ・ウィルソンが思わず笑ったという場面も含めて、第一印象は「余裕と自信の表れ」でした。

94-83、ウィルソンが締めた第3戦

試合はラスベガスのミケロブ・ウルトラ・アリーナで行われ、エーシズが94-83でフィーバーを下しました。ウィルソンは36得点10リバウンド2ブロックと、すべての項目でチームトップ級の数字を残しています。エーシズがフィーバーを退けたのは2年連続です。

一方のフィーバーは、ケイトリン・クラークが前半の立ち上がりこそ光ったものの、その後は21分以上フィールドゴールが決まらない時間帯に入りました。試合後のクラークは唇に血がにじんだ状態で、「あと一歩のところにいたし、自分たちは『C評価』くらいの出来だった」という趣旨の振り返りをしています。

3人のスターという共通点、それでも違う理由

ハモンが「違う」と言い切った背景には、スターの数ではなく、勝ち方の成熟度があると考えます。ハモンは追加で問われると、「あのチームには大きな可能性があるが、それでも違う」と語ったと伝えられています。

エーシズは王者として、第2戦で落とした後も第3戦でしっかり立て直しました。対するフィーバーは2年連続でプレーオフ1回戦敗退です。3人のスターを並べるだけでは勝てず、終盤の遂行力や修正力まで含めて「チームの完成度」だと突きつけられた格好でしょう。ただし、これは王者側の視点であり、フィーバーの伸びしろを否定するものではありません。ハモン自身も可能性という言葉を使っています。

フィーバーの課題と、エーシズの次の相手

フィーバーのステファニー・ホワイトHCは、ケルシー・ミッチェルの再契約を「最優先」と位置づけています。ミッチェルはアンリストリクテッド・フリーエージェントとなる予定で、シーズンはキャリア屈指の出来でした。ただ、ボストン、クラーク、ミッチェルの3人に年俸総額の大きな割合を割く形になるため、新CBAのもとではロスター編成の自由度が下がる懸念があります。スターを守りつつ脇を固める難題が、オフの最大のテーマになりそうです。

エーシズは準決勝(5戦3勝制)に進み、ウォリアーズ・ヴァルキリーズとウイングスの第3戦の勝者を待つ立場です。CBSスポーツによると準決勝の第1戦と第2戦は10月4日と7日、第3戦以降は9日、11日、14日の予定です。ウイングスはアリーク・オゴンバウォルが延長戦で45得点を挙げて第3戦に持ち込んでおり、どちらが来ても簡単な相手ではありません。

観戦情報

準決勝はNBCやABCなどで放送される予定です。王者エーシズがフィーバー戦で見せた強さを、ウィルソンが次のシリーズでも維持できるのか、ぜひ注目してください。

※数字や日程は2026年10月2日時点の報道に基づきます。

引用:https://clutchpoints.com/wnba/las-vegas-aces/aces-news-becky-hammon-reaction-fever-las-vegas-comparison

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