フェニックス・マーキュリーに、シーズン中盤で予想外のニュースが飛び込んできました。チームの得点ランキングで3位につける新人ガード、ジョバナ・ノギッチの契約が一時的に停止されたのです。WNBA公式のトランザクションページに掲載されたこの一報は、開幕から旋風を巻き起こしてきた無名ルーキーをめぐるものだけに、リーグ全体に小さくない驚きをもたらしました。第一印象としては、数少ない得点源を1人欠くマーキュリーにとって明確な痛手であると同時に、「個人的な理由」という曖昧な説明が、かえって事態の見通しにくさを感じさせます。シーズンの成否がかかる時期だけに、チームにとっても本人にとっても難しい局面といえるでしょう。
開幕から16試合、平均10.4得点の旋風
ノギッチは今季ここまで16試合に出場し、平均10.4得点・1.1リバウンド・1.6アシストを記録してきました。この得点はカリーア・コッパー、アリッサ・トーマスに次ぐチーム3位の数字で、ルーキーとしては破格の貢献度です。開幕戦ではいきなりラスベガス・エーシズ相手に19得点をマークし、そのわずか6日後にはシカゴ・スカイ戦で27得点を爆発させました。これはWNBA史上、ドラフト外ルーキーが1試合で挙げた最多得点という記録になっています。指名すらされなかった選手が短期間でリーグの注目を集めるところまで駆け上がってきたわけで、その勢いを考えれば、今回の離脱がいかに唐突であったかが分かります。
ヨーロッパ育ちの遅咲き、セルビア出身ガードの背景
6フィート(約183センチ)のセルビア出身であるノギッチは、10代でドラフト指名される王道のルーキーとは異なる経歴の持ち主です。2019年からヨーロッパでプロとしてプレーを重ねてきた経験豊富なガードで、オフシーズンにマーキュリーとルーキー契約を結び、満を持してWNBAの舞台に挑戦した形でした。長い下積みを経てつかんだ大舞台で、いきなり主力級の働きを見せていただけに、今回の事態は本人にとっても不本意なものだったかもしれません。土曜のシアトル・ストーム戦では「NWT(チーム非帯同)」と記載されて欠場。試合前にネイト・ティベッツHCは、その理由を「個人的な事情」と説明するにとどめました。チームはその後、契約の一時停止を正式に発表し、報道各社もWNBAのトランザクションページを根拠にこの措置を一斉に伝えています。
ロスター枠の行方と、マーキュリーの今後
契約を一時停止することで、マーキュリーは新たな選手と契約するためのロスター枠を1つ確保できます。ただしノギッチの年俸はチームのサラリーキャップに残ったままで、枠はあくまで彼女が戻るまでの一時的なものという位置づけです。復帰時期は明らかにされておらず、現時点では事実上の無期限離脱といえる状況です。今季ここまで苦しい戦いが続くマーキュリーにとって、チーム3位の得点源を欠く穴をどう埋めるかは大きな課題となります。一方で、これはベンチ層の若手や新加入選手にとってはチャンスにもなり得ます。トーマスとコッパーが牽引するチームが、ノギッチ不在の間に攻撃の組み立てをどう再設計するのか、ここが今後の見どころになりそうです。
今後の試合と続報の見通し
西カンファレンスで厳しい状況が続くマーキュリーにとって、ノギッチの復帰時期はプレーオフ争いの行方を左右しかねない要素です。今後の試合では、空いた枠に誰が入るのか、そして得点構成がどのように変化していくのかが大きな焦点となります。あくまで現時点で公表されているのは「個人的な理由による一時停止」という事実のみで、それ以上の事情は明かされていません。憶測で語るべき話題ではなく、ファンとしては彼女が良い形でコートに戻ってくることを願いつつ、チームの動きを静かに見守りたいところです。新たな続報が入り次第、改めてお伝えします。

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