7月25日にシカゴのユナイテッド・センターで開かれるWNBAオールスターゲームを前に、コートの外でもう一つの静かな争奪戦が始まっています。舞台はトレーディングカードの世界です。米アスロン・スポーツの分析(Yahoo Sports掲載)は、今回のオールスターで最も価値ある新人カードの主役を、注目度で先行するベッカーズではなく、リンクスのマイルズだと位置づけました。理由は明快で、今回の出場者のなかで「本物のルーキー」と呼べるのは彼女ただ一人だからです。数字も人気も本物という稀有な存在に、いま収集家の視線が一気に集まっています。第一印象を言えば、これは一過性のブームではなく、マイルズという才能への評価がカード市場という別の物差しでも裏づけられた出来事だと感じます。
数字が証明する“規格外の新人”
マイルズは2026年ドラフト全体2位でリンクスに入団した1年目です。今季はおよそ18〜19得点・約6アシスト、フィールドゴール成功率は約52%という、ルーキーの枠に収まらない効率を残しています。とりわけ衝撃だったのが、デビューからわずか22試合で通算400得点・100リバウンド・100アシストに到達した記録で、これはWNBA史上最速、かつてのクラークをも上回るペースでした。所属するリンクスは20勝6敗でリーグ首位を快走し、マイルズは新人王レースの独走的な本命であると同時に、MVP投票でも名前が挙がるほどの存在感を放っています。7月2日には、ルーキーとして唯一オールスターの先発に選ばれました。
なぜ“2年目”と厳密に区別されるのか
カード市場でマイルズが特別視される背景には、「本物のルーキー」という希少性があります。今大会でファン投票最多得票を集めたベッカーズは華やかな主役ですが、実は2025年全体1位で入団したプロ2年目、いわゆるセカンドイヤーです。アスロン・スポーツは「マイルズは2026年オールスターに出場する唯一の本物のルーキーだ」と明言しています。ルーキーカードは選手のキャリアを通じて希少価値が続きやすく、2年目以降の一般カードとは値上がりの勢いが違うとされます。だからこそ、パニーニ・インスタントの「ドラフトナイト」シリーズでマイルズに与えられた#DN-2は、今年の新人クラスを象徴する一枚として注目度を高めているのです。人気と実績の両輪がそろった1年目は決して多くなく、その意味でマイルズは市場にとって分かりやすい“旗艦”になっています。
死角と、市場が見つめる次の一手
興味深いのは、今年の全体1位アジー・ファッドの扱いです。ウィングスに入団したファッドは3ポイント成功率40%前後と実力十分ながら、投票の綾でオールスター入りを逃しました。ドラフトナイトの#DN-1を持つ彼女を、いまは割安な“買い場”と見る向きもあります。ベッカーズとファッドという元UConnの逸材コンビがそろうウィングスの今後次第で、その評価が動く余地は十分にあります。私見では、マイルズのカードはリンクスが後半戦で優勝争いを続ける限り、上値を試す展開が続きそうです。一方で、守備の名手ローレン・ベッツのような“伏兵”を今のうちに拾う目利きこそ、収集の醍醐味だとも感じます。過熱に踊らされず、価値の源泉であるコート上のパフォーマンスを冷静に見極める姿勢が問われます。
オールスター週末の楽しみ方
オールスターゲームは7月25日、シカゴのユナイテッド・センターで行われます。今年はレジェンドのシンシア・クーパーとテリーサ・ウェザースプーンが名誉ゼネラルマネージャーとして22人の選出メンバーを振り分ける、チーム・クープ対チーム・スプーンという新方式で争われます。ベッカーズがファン投票トップ、クラークが2番手という顔ぶれも豪華です。前日24日にはウィントラスト・アリーナで3ポイントコンテストとスキルチャレンジが予定され、週末を通じてファン向けのイベントも開催されます。“本物のルーキー”マイルズが大舞台でどんなプレーを見せるのか、そしてその輝きがカード市場にどう跳ね返るのか。コートの内と外、二つの物語を重ねて追いかけると、今年のオールスターはより一層味わい深いものになるはずです。
引用:https://sports.yahoo.com/articles/olivia-miles-not-paige-bueckers-003913728.html

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