オールスター WNBA

17歳が伝説を「運んだ」夜──36歳デレ・ドンヌ擁するチーム・ワシントンが新設シューティングスターズ制覇、GGバンクスのハーフコート弾で決着(決勝31点)

 

リーグ30周年を迎えたWNBAオールスターは、現地時間7月24日にシカゴのウィントラスト・アリーナで前夜祭を開催しました。今年から新設された「シューティングスターズ」を制したのは、現役のシャキラ・オースティン、2度のMVPに輝いたレジェンドのデレ・ドンヌ、そして17歳の高校生ジゼル・"GG"・バンクスで組んだ「チーム・ワシントン」でした。レジェンド・現役・高校生という三世代タッグが優勝をさらう構図は、まさに30周年らしい一夜だったと感じます。ルーキーのファッドが3ポイントコンテストを史上初制覇したのと同じ舞台で、もう一つの新しい物語が生まれました。

三世代タッグが39点→31点、決勝はGGバンクスのハーフコート弾で決着

シューティングスターズは、各チームがレジェンド・現役WNBA選手・高校生の3人一組となり、コート上の複数ロケーションからシュートを決めてスコアを競う新方式です。チーム・ワシントンは第1ラウンドで39点をマークして決勝へ勝ち上がると、決勝ラウンドでも31点を積み上げて優勝を決めました。ローレン・ジャクソン、シアトル・ストームのフロージェイ・ジョンソン、高校生のタチアナ・グリフィンで組んだ「チーム・シアトル」が決勝で24点にとどまったのに対し、ワシントンは最後まで手を緩めませんでした。

圧巻だったのは、優勝を決定づけた最後の一本です。17歳のGGバンクスがハーフコート付近のロケーションから4点シュートを沈め、会場を大きく沸かせました。オースティンは競技後、この若きポイントガードがチームを「引っ張った(carried)」と称え、その働きを認めています。デレ・ドンヌやオースティンが長距離砲を高確率で決め続ける傍らで、17歳が伝説と互角に渡り合った事実こそ、この夜の最大のハイライトだったのではないでしょうか。WNBA公式サイトも、高校生たちの活躍が競技を面白くしたと伝えています。

スキルズチャレンジに代わる新種目と、デレ・ドンヌ「凱旋」の背景

シューティングスターズは、従来のスキルズチャレンジに代わり、30周年を記念して導入された新種目です。デレ・ドンヌとジャクソンに加え、レベッカ・ブランソンやディアナ・"トゥイーティ"・ノーランといった往年の名手が復帰し、シンシア・クーパーやテレサ・ウェザースプーンもパスで場を盛り上げました。殿堂級のスターと現在のスター、そして未来の原石が同じコートに立つという発想は、これまでのオールスターにはなかった試みです。

とりわけデレ・ドンヌの存在感は際立っていました。2019年にワシントンをフランチャイズ初優勝へ導き、フィールドゴール50%・3ポイント40%・フリースロー90%の「50-40-90」を達成した歴史的シューターです。ライム病と背中の故障に苦しみ、10シーズンで241試合の出場にとどまったまま33歳で現役を退きましたが、この日の精度の高いシュートは健在でした。CBSスポーツによれば、本人はリーグの急成長を振り返り「頭を下げて努力を続け、プロセスを信じるだけ」と語ったといいます。あくまで引退したレジェンドとしての凱旋ではありますが、公式サイトのコラムでは圧巻の出来栄えを受けて現役復帰の可能性に触れる声すら上がったほどでした。

三世代方式は成功か、GGバンクスは"次のスター"になれるか

今回のシューティングスターズは、単なるお祭り企画にとどまらない価値を示したと考えます。往年のスターへ再びスポットライトを当てながら、17歳の逸材に全米規模の大舞台を経験させる。この「見せる場」と「育てる場」の両立は、選手層の拡大を急ぐリーグにとって理にかなった仕掛けです。今季はトロント・テンポやポートランド・ファイアが加わり、リーグは拡張のただ中にあります。若い才能を早くから露出させる仕組みは、今後さらに重要になっていくはずです。

その意味で、GGバンクスがレジェンドと肩を並べてハーフコート弾を沈めた事実は象徴的でした。数年後、彼女がドラフトの上位で名前を呼ばれる日が来ても不思議ではありません。新種目が「一度きりの企画」で終わるのか、それとも毎年の名物として根づくのか。初回で三世代の物語をこれだけ鮮やかに描けたことは、今後への大きな追い風だと感じます。

視線は本番へ、7月25日のオールスターゲーム

前夜祭の熱気を受け、いよいよ現地時間7月25日夜(日本時間26日午前)には本番のオールスターゲームがユナイテッド・センターで行われます。放送はABC、開始は現地20時30分の予定です。クラークが率いる「チーム・スプーン」と、ベッカーズが束ねる「チーム・クープ」が激突し、エイジャ・ウィルソンやブレアナ・スチュワートといったMVP級もそろい踏みします。金曜に生まれた三世代の感動を、土曜のスターたちがどう受け継ぐのか注目です。

引用:https://www.wnba.com/news/rapid-reactions-2026-wnba-all-star-friday-night

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