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昨季の最優秀守備選手が加入3カ月半でトレード要員に──14.2分・3.8得点に沈んだアラナ・スミスと、マーキュリーが動き出した理由

 

WNBAのトレード期限が日本時間8月3日午前4時に迫るなか、昨季の最優秀守備選手が市場に出ているという報道が飛び込んできました。ダラス・ウィングスが今季加入したばかりのアラナ・スミスの放出を模索しており、フェニックス・マーキュリーが関心を示しているというのです。加入からわずか3カ月半での方向転換で、正直なところ「もうそこまで割り切るのか」というのが第一印象でした。ただ数字を並べていくと、この動きには冷たいほどの合理性があることも見えてきます。

14.2分・3.8得点──契約と実像がここまで離れた

スミスの2026年シーズンは、当初の青写真とはまるで違う形で進んできました。チームの28試合中20試合の出場にとどまり、先発はわずか7試合。平均は14.2分で3.8得点2.9リバウンド1.1アシストと、ローテーションの一角という水準です。前半戦は脳震盪で離脱し、今月に入ってからも脚の負傷で複数試合を欠場しました。故障が続いた以上、本人の責任だけに帰すのは酷ですが、期待値との差はあまりに大きいと言わざるを得ません。

一方でウィングス自体は絶好調です。18勝9敗はリーグ4位の成績で、ベッカーズを軸にジェシカ・シェパード、アジ・ファッドらが躍動しています。つまりチームは、スミスがほぼ機能しないまま勝ち続けてしまった。この事実が、今回のトレード検討の背中を押した最大の要因だと私は見ています。

1年前はリーグ最強クラスの守備者だった

皮肉なのは、ちょうど1年前のスミスがまったく別の評価を受けていたことです。2025年、ミネソタ・リンクスで平均9.6得点5.1リバウンド2.9アシスト1.3スティール1.9ブロックを記録し、エイジャ・ウィルソンとともに最優秀守備選手賞を分け合いました。シェリル・リーブの下で完成した、走れてスイッチできてリムも守れるビッグ。市場価値がピークに達したタイミングでした。

だからこそウィングスは今年4月12日に3年契約で獲得しました。米メディアは総額375万ドル規模のマックス級の条件と伝えており、生まれ変わったフロントコートの柱として期待されていたはずです。ところが実際には、リーブの守備システムという「額縁」を外した途端に絵の印象が変わってしまった。個の能力なのか、環境との相性なのか。この問いへの答えは、移籍先での姿を見るまで誰にも出せません。

マーキュリーが動く理由と、ウィングスが背負うリスク

関心を示しているとされるマーキュリーは10勝18敗と苦しみ、昨季ファイナル進出チームとは思えない現在地にいます。8位のプレーオフ最終枠を争う立場で、アリッサ・トーマスの隣に守備で計算できるビッグを置けるなら、確かに理屈は通ります。なお同メディアは、マーキュリーが今季序盤にトーマス自身のトレードを検討したものの、その話し合いは冷え込んだとも報じています。

ウィングスのカート・ミラーGMは勝負に出る姿勢を隠していません。「絆創膏を剥がすことを恐れてはいけない」という趣旨の発言を残しており、優勝の窓が開いている今を逃さない構えです。ただ、複数年契約の選手を1年目に手放すのは相応のリスクを伴います。放出すればフロントコートの層はさらに薄くなり、代わりのビッグをどう確保するのかという宿題が残ります。健康なスミスの上限値を考えれば、8月2日を待たずに「もう少し粘る」判断もあり得るはずです。個人的には、対価として即戦力のインサイドが返ってこない限り、ウィングスは動かない方が良いと考えています。

8月2日の期限に向けて

トレード期限は現地8月2日、日本時間では8月3日午前4時です。ここから数日は、ウィングスとマーキュリーだけでなく、プレーオフ圏を争う各チームの動きが一気に加速する時間帯になります。ウィングスは残りのレギュラーシーズンでも上位争いを続けており、スミスが移籍するのか、それとも残って復調するのか、その結末は今季の優勝争いの形そのものを変えかねません。試合日程や順位はWNBA公式サイトで確認できます。

引用:https://www.sbnation.com/womens-sports/1123445/alanna-smith-wnba-trade-rumor-dallas-wings

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