リーグ最高勝率を走ってきたミネソタ・リンクスの10連勝が、思いがけない相手の前で止まりました。現地8月6日、本拠地ターゲットセンターに迎えたのは12勝18敗のロサンゼルス・スパークス。第4クォーター開始の時点でリンクスが71-66とリードしていたにもかかわらず、終わってみれば89-82での敗戦です。試合後の会見でシェリル・リーブHCが向けた矛先は、負けたこと自体ではなく守備の一点でした。連勝の陰で見えにくくなっていたものが、一晩で表に出てしまった。そんな印象を受ける一戦です。
残り4分53秒からの無得点、第4クォーターはわずか11点
数字を並べると、この夜の崩れ方がはっきりします。カイラ・マクブライドのスリーで82-81と勝ち越したところまでは互角でしたが、リンクスはそこから最後の7本のシュートをすべて外し、残り4分53秒から一度も得点できませんでした。スパークスはンネカ・オグウミケのゴール下、エリカ・ウィーラーのプルアップ、そしてモニーク・アコア・マカニとウィーラーのシュートで8-0のランを完成させ、そのまま逃げ切っています。第4クォーターのスコアは23-11。10分間でわずか11点しか積めていません。
守備側の数字はさらに厳しいものでした。スパークスはフィールドゴール成功率50%、スリーポイント38%、アシスト27本。対するリンクスのアシストは17本、フィールドゴール成功率は43%で、ターンオーバーは14個です。12勝18敗のチーム相手に5人の2桁得点を許した点も見逃せません。レイ・バレルの17点を筆頭に、ディアリカ・ハンビーが16点9リバウンド、オグウミケが16点7リバウンド、ウィーラーが12点9アシスト、キャメロン・ブリンクが12点。今季3度目の対戦にして、スパークスが初めてリンクスを倒しました。
「攻撃の話をしたいのか」リーブが会見で引いた線
会見のリーブは、いつもの冷静さを脇に置いていました。守備について問われると「全員が、全ポジションで、ひどかった」と言い切り、出場した選手を一人も例外にしませんでした。さらに攻撃についての質問が飛ぶと、そこを論点にすること自体を拒んでいます。負けた理由は守備であって攻撃ではない、攻撃の話をするなら選手たちと同じことを言っているだけだ、という趣旨の返答でした。
指揮官がここまで踏み込むのは、単発のミスに対する怒りではないからでしょう。リンクスにとってこの敗戦は、7月6日にコネチカット・サンに89-90で敗れて以来、ちょうど1カ月ぶりの黒星でした。裏を返せば、10連勝の間に積み上がっていた守備の綻びを、勝ち星が覆い隠してきたという見方もできます。オフにブリジット・カールトン、アラナ・スミス、ジェシカ・シェパードが去り、ナフィーサ・コリエが足首の手術から戻ってきたばかりというロスター事情も、守備の連係が固まりきらない一因かもしれません。
個人の数字は悪くない、それでも噛み合わなかった
個々の成績だけを見れば、この試合を「ひどかった」と切り捨てるのは酷にも思えます。ルーキーのオリビア・マイルズは23得点8リバウンド5アシスト、コリエは21得点8リバウンド6アシスト。MVP候補として名前が挙がる2人が、きちんと数字を残しているのです。それでもチームとして負けたという事実こそが、リーブの怒りの正体を説明していると思います。攻撃で埋め合わせできる問題ではない、と指揮官は言っているわけです。
10連勝はフランチャイズにとって2016年以来の長さでした。25勝7敗という成績も依然としてリーグ最高水準です。ただ、プレーオフを見据えたとき、得点力で押し切るチームと、守備で相手の得意な形を消せるチームとでは、短期決戦での耐久力が変わってきます。残り試合が少なくなるほど修正に使える時間も減っていく。リーブがこのタイミングで公然と叱責したのは、その計算があってのことだと考えるのが自然です。
答え合わせは、すぐにやってきます
リンクスは現地8日、本拠地でラスベガス・エーシズを迎えます。エイジャ・ウィルソンを擁する2位のチームとの直接対決ですから、守備がどれだけ変わったのかは40分もあれば見えてくるはずです。翌日にはホームでダラス・ウイングス戦、その後はポートランド・ファイア、そして再びエーシズとのアウェーゲームが続きます。残り日程の多くをプレーオフ圏内のチームが占めており、守備の再建を先送りできる余裕はほとんどありません。
リーブの言葉は厳しいものでしたが、シーズン終盤に向けて最も必要なメッセージだったのかもしれません。エーシズ戦の失点がどこに落ち着くか。そこがこの叱責の効き目を測る、最初のものさしになりそうです。試合の詳細なボックススコアはAP通信の記事(https://abcnews.com/Sports/wireStory/sparks-end-minnesotas-10-game-winning-streak-beating-135446258 )で確認できます。
引用:https://heavy.com/sports/wnba/minnesota-lynx/lynx-cheryl-reeve-loss-sparks/

WNBA FAN BLOG運営者/バスケットボールジャーナリスト
WNBA・NBAをこよなく愛し、バスケットボール歴30年以上。特にWNBAの魅力を日本に広げるため、2025年5月に WNBA FAN BLOG をスタートしました。試合結果や選手情報だけでなく、独自の視点による戦術分析や選手インタビュー、海外ニュースの速報翻訳まで幅広くカバーしています。
現在、日本国内では数少ないWNBA専門メディアとして、最新ニュースをどこよりも速く正確にお届けすることをミッションにしています。
得意分野
試合分析・戦術解説
選手のデータ分析(EFF、PER など)
海外ニュース速報翻訳(英語 → 日本語)
サイト目標
日本最大の WNBA 情報ポータルサイト構築
日本のバスケットボールファンコミュニティ作り
関連 SNS アカウント
X(Twitter):@WNBAJAPAN
フォローしてWNBA の最新情報をキャッチしてください!





