現地時間8月25日、モヒガンサン・アリーナで行われたサンとスカイの一戦で、順位表とは関係のないところでリーグの歴史がひとつ動きました。スカイのコートニー・バンダースルートが、WNBA史上2人目となる通算3000アシストに到達したのです。試合はスカイが81対87で敗れ、両チームともすでにポストシーズンから遠い位置にいます。それでも、この夜に刻まれた数字だけは、低迷した今季のスカイに残った数少ない誇りだと感じました。
通算2991からの一夜、37歳が届いた大台の中身
Basketball-Referenceの記録では、この試合を迎える前のバンダースルートの通算アシストは2991本でした。つまりこの夜、彼女は9本以上のアシストを重ねて大台に到達した計算になります。通算457試合で積み上げてきた数字であり、1試合平均は6.5本。AP通信は、3000アシストに届いた選手の中で彼女の平均が最も高いと伝えています。到達者が2人しかいない領域で、なおかつ最も速いペースで来たという意味です。
今季の内容を見ると、この到達がどれだけ細い橋を渡ってきたものかが分かります。この試合前の時点で21試合105アシスト、192得点、出場時間は合計457分。1試合あたり22分弱で、全盛期のように40分近くを支配する立場ではありません。昨季6月に膝の前十字靭帯を断裂してシーズンを終えた身体で、限られた出場時間から1本ずつ配り直しての3000本です。派手さはありませんが、積み上げ方としてはむしろ壮絶だと思います。
試合そのものはサンが押し切りました。アリーヤ・エドワーズが26得点10リバウンドと自己最多を更新し、ダイヤモンド・ミラーが21得点、ケネディ・バークが19得点。前半を44対29とリードしたサンは、第4クォーター序盤に78対58まで突き放しました。スカイは終盤に21対4の猛反撃で82対79まで詰め寄りましたが、エドワーズのブロックからのレイアップに突き放されています。カミラ・カルドーソが24得点13リバウンドで今季14度目のダブルダブルを記録し、アズラ・スティーブンスが18得点を加えました。
3234という頂と、バードが去ってからの4年
通算アシストの1位はスー・バードの3234本です。2022年に引退したバードが残した数字に、4年の時を経てようやく2人目が近づいてきたことになります。ただ、届き方はまったく違います。バードが3234本に要したのは20年に及ぶキャリアで、1試合平均は5点台後半。バンダースルートは6.5本という平均でここまで来ました。同じ大台でも、走ってきた道の勾配が違うわけです。
彼女の名前は、すでにポストシーズンの記録にも刻まれています。2024年にリバティーの一員としてバードを抜き、プレーオフ通算アシストの歴代1位に立ちました。プレーオフ通算61試合で390アシスト、1試合平均6.4本という数字は、舞台が大きくなるほどパスの本数が落ちなかったことを示しています。2011年にゴンザガ大からスカイに指名され、2021年には球団唯一の優勝を司令塔として引き寄せました。フランチャイズ最多得点者でもある選手が、通算アシストでも歴史の2番目に立ったことになります。
残り234本、37歳の時間割をどう読むか
バードの3234本まで、残りは234本です。今季の平均である1試合5本のペースなら約47試合、キャリア平均の6.5本なら約36試合が必要という計算になります。WNBAのレギュラーシーズンが44試合であることを踏まえると、順当にいけば来季の終盤から再来季にかけてが射程圏です。逆に言えば、故障なく出場時間を確保できるかどうかがそのまま記録の行方を決めます。
今春には複数年契約での残留が報じられており、時間そのものは残されている状況です。ただ、スカイは今季15勝24敗で再建の途上にあり、若い司令塔に時間を割く判断がいつ出てもおかしくありません。歴代最多という個人記録と、チームの再建スケジュールが必ずしも同じ方向を向いていないところに、この追撃の難しさがあります。個人的には、記録の到達そのものより、38歳のシーズンでもなお1試合5本を配り続けられるかどうかが最大の焦点だと見ています。
今後の日程と観戦のポイント
スカイはこの後、土曜にニューヨークへ乗り込みます。サンは翌日にゴールデンステートをホームに迎える日程です。スカイはナターシャ・クラウドが右膝の状態で後半を欠場し、ディジョネイ・キャリントンも足の状態で4分の出場にとどまりました。バックコートの台所事情が苦しい中で、バンダースルートに配球が集まる展開はしばらく続きそうです。記録の残り234本は、この苦しい台所事情の中から1本ずつ削られていくことになります。
引用:https://www.tsn.ca/wnba/article/edwards-scores-a-career-high-26-points-as-sun-beat-sky/

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