ソフィー・カニンガム

「コートからクレイトンズへ」──98対87で勝った夜にカニンガムがバーカウンターで熱唱、そして翌日に迎えた30歳の誕生日

 

フィーバーがウィングスを98対87で下した金曜の夜、その日いちばん拡散された映像は、実はゲインブリッジ・フィールドハウスの外で撮られたものでした。インディアナポリスのバーで、ソフィー・カニンガムがカウンターの上に立ち、カントリー歌手のクレイトン・アンダーソンと肩を並べて熱唱していたのです。そして翌8月16日、彼女は30歳の誕生日を迎えました。この2日間の並びほど、いまのカニンガムという選手の立ち位置を分かりやすく示すものはないと感じています。

コートからバーカウンターへ、24時間で二度バズった夜

まず試合の側から振り返ります。フィーバーは前半をビハインドで折り返しながら、後半に一気に突き放して98対87で勝利しました。ケイトリン・クラークが29得点10アシスト、ケルシー・ミッチェルが23得点、アリーヤ・ボストンが16得点10リバウンド。さらにタイアシャ・ハリスが3ポイント5本をすべて沈めて15得点と、主力以外からも大きな上積みがありました。これで3連勝、シーズン成績は22勝12敗、直近10試合では8勝です。

その勝利のあと、カニンガムが姿を見せたのがクレイトンズ・カントリー・バーでした。店のオーナーでもあるアンダーソンが客席の彼女に気づいて声をかけ、二人はカウンターの上でトビー・キースの一曲を歌い切ります。アンダーソンは彼女を「アメリカの恋人」と紹介し、店内は大歓声。撮影した客の投稿には「コートからクレイトンズへ」という一文が添えられていました。動画は150万回以上再生されたと報じられています。事前の告知はなく、企画として組まれた場でもない、完全に偶発的な出来事でした。

マーキュリーからインディアナへ、注目度が跳ね上がった2年間

カニンガムは2019年にマーキュリーでWNBAのキャリアをスタートさせ、2025年にフィーバーへ移りました。ミズーリ大学では プログラム史上屈指の実績を残した選手ですが、全米規模で名前が知られるようになったのは、インディアナに来てからと言っていいでしょう。激しいプレースタイルと物怖じしない発信で、リーグ屈指の個人フォロワー数を抱える存在になりました。2026年にはスポーツ・イラストレイテッド水着号にも登場し、フロリダ州キャプティバ島での撮影が話題を呼んでいます。

ここで注目したいのは、今回バズったのがプレーでも試合後のコメントでもファッションでもなかった点です。単に、勝った日の夜を楽しんでいるところが切り取られただけ。それでも数百万回規模で拡散されるところに、この2年で彼女が獲得した「見られる力」の大きさが表れています。WNBAの人気拡大は得点ランキング上位の選手だけが牽引しているわけではない、ということの分かりやすい実例だと思います。

30歳で迎える終盤戦、球団にとっての価値はどこにあるのか

ここからは筆者の見立てです。フィーバーは22勝12敗、直近10試合8勝という状態でシーズン終盤に入りました。順位争いが激しくなるほど、チームは1試合ごとの緊張感に押されていきます。そのなかで、こうした肩の力の抜けた瞬間が外に出ることには、実は無視できない意味があります。ファンにとってチームが遠い存在にならず、勝敗以外の入り口が用意され続けるからです。

もちろん、話題性が先行することへの目線は常についてまわります。ただ、球団の資産という観点で見れば、平均得点の数字だけでは測れない部分を担っている選手が1人いるかどうかは、集客にも新規ファンの定着にも効いてきます。30歳という節目は、その役割をどう引き受けていくかを考えるタイミングにもなりそうです。

この先の試合

フィーバーは日曜、アトランタでエンジェル・リース擁するドリームと対戦します。イースト上位を争う直接対決であり、誕生日を迎えたばかりのカニンガムがどんな表情でコートに立つのかも見どころです。バーカウンターの上で見せたテンションが、そのままアウェーの敵地に持ち込まれるなら、フィーバーの終盤戦はもう少し面白くなりそうです。

引用:https://sports.yahoo.com/articles/sophie-cunningham-surprises-fever-fans-181732066.html

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