8月23日の日曜日にNBCとPeacockで中継されたフィーバー対スカイが、平均331万人を集めました。WNBAのレギュラーシーズンとしては、リーグが産声を上げた1997年の開幕週以来、29年ぶりに塗り替えられた最高値です。今季のフィーバーはCBSでもESPNでもPrime Videoでも局ごとの記録を更新してきましたが、ついに「1997年」という最後の聖域に手が届きました。筆者が最も驚いたのは331万という平均値そのものより、この試合が順位表の上では消化試合に近かったという点です。スカイはこの敗戦でプレーオフ進出の可能性を絶たれています。それでも全米で331万人が画面の前に座ったわけです。
331万人の内訳と、382万人まで伸びたピーク
まず数字を分解します。331万人という平均は、ニールセンが計測したリニア放送の309万人(レーティング1.8)に、Adobe Analyticsが追跡したストリーミング視聴を足したものです。瞬間最高は382万人まで伸びました。
この331万人は、WNBAのレギュラーシーズンでは歴代3位にあたります。オールスターを含む中継全体で見ても4位で、上に立つのは1997年の2試合と、2024年にABCで放送されたオールスターゲーム(344万人)だけです。しかもケイトリン・クラークは、この歴代上位6試合のうち3試合に出場しています。今回のフィーバー対スカイに、2024年と2026年のオールスターゲームを加えた3試合です。
試合内容も数字を後押ししました。クラークは3ポイントを自己最多の8本沈めて37得点。ケルシー・ミッチェルも30得点を積み上げ、フィーバーが113対90で圧勝しています。
29年間、誰も届かなかった1997年6月
比較対象となる1997年の2試合は、いずれも同じNBCの中継でした。6月21日と22日の開幕週に組まれたリバティ対スパークスが504万人、スティング対マーキュリーが359万人です。テレビの選択肢が今よりはるかに少なく、リーグ創設の物珍しさが最大化されていた時期の数字であり、長らく「二度と超えられない記録」として扱われてきました。
その壁が、今季ようやく視界に入りました。NBCはレギュラーシーズンで7試合のWNBA中継を担当し、その平均は175万人。前年の同等の枠と比べて35%増だと同局は説明しています。さらに範囲を広げると、2000年以降でもっとも多く見られたWNBA戦の上位12試合のうち、8試合を今季のフィーバー戦が占めています。クラークが出場した試合に限れば9試合です。1チームどころか1人の選手が、リーグの視聴データそのものを書き換えている状態だと言えます。
NBCの日曜夜枠で「8位」という現在地
ここからは筆者の見方です。この331万人を評価するうえで最も示唆的なのは、WNBA内部での順位ではなく、他競技と混ざった土俵での立ち位置だと考えます。
Sports Media Watchによれば、NBCが今季展開したレギュラーシーズンの日曜夜の野球・バスケットボール中継のなかで、フィーバー対スカイは8位でした。上位を占めたのはNBAの4試合とMLBの3試合ですが、注目すべきはその中身です。7試合すべてに、レイカーズ、ニックス、ヤンキース、ドジャースのいずれかが絡んでいます。つまりWNBAの1試合が、全米で最も強いブランドを持つチーム同士の看板カードと肩を並べて語られる段階に入ったということです。詳細はSports Media Watchの集計で確認できます。
一方で、この数字が抱える危うさも明確です。上位12試合のうち8試合をフィーバーが占めるということは、裏を返せば残る11チームの数字がまだ追いついていないということでもあります。加えてこの試合には、元NBAのカンター・フリーダムが観客席から退場処分を受けるという場外の騒動が重なりました。純粋にバスケットボールの魅力だけで積み上がった331万人かと問われれば、留保は必要です。
それでもプレーオフでフィーバーが勝ち進めば、400万人という次の節目は十分に射程内に入ります。29年前の504万人が、初めて現実的な目標として語られ始めた夏になりました。
今後の観戦情報
フィーバーはFIBA世界選手権による約3週間の中断を挟み、レギュラーシーズンを残り5試合戦います。ただし当面、ABC・NBC・CBSといった地上波での中継予定はありません。プレーオフまでの放送はIONで2試合、ESPNとUSAネットワークでそれぞれ1試合ずつとなります。なおNBCは、WNBAファイナルの第1戦と第4戦を担当する予定です。
引用:https://www.sportsmediawatch.com/2026/08/fever-sky-most-watched-wnba-regular-season-game-1997/

WNBA FAN BLOG運営者/バスケットボールジャーナリスト
WNBA・NBAをこよなく愛し、バスケットボール歴30年以上。特にWNBAの魅力を日本に広げるため、2025年5月に WNBA FAN BLOG をスタートしました。試合結果や選手情報だけでなく、独自の視点による戦術分析や選手インタビュー、海外ニュースの速報翻訳まで幅広くカバーしています。
現在、日本国内では数少ないWNBA専門メディアとして、最新ニュースをどこよりも速く正確にお届けすることをミッションにしています。
得意分野
試合分析・戦術解説
選手のデータ分析(EFF、PER など)
海外ニュース速報翻訳(英語 → 日本語)
サイト目標
日本最大の WNBA 情報ポータルサイト構築
日本のバスケットボールファンコミュニティ作り
関連 SNS アカウント
X(Twitter):@WNBAJAPAN
フォローしてWNBA の最新情報をキャッチしてください!





