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ジーニー・バスの反撃とレイカーズ売却、家族信託を割った125億ドルの舞台裏

 

レイカーズの支配的オーナーであるジーニー・バスが、8月26日にロサンゼルス上級裁判所へ申し立てを行いました。争点は、5人のきょうだいが先週行った「バス家に残るレイカーズ持ち分を売却する」という議決が、そもそも有効なのかどうかです。ESPNのラモーナ・シェルバーンが報じました。コート上の出来事ではありませんが、この結末はレイカーズという球団の今後を、どの補強よりも大きく左右します。

125億ドルの評価額と、タグアロング権の解釈

発端は、ESPNのシャムズ・カラニアによる報道でした。バス家のきょうだいが、筆頭オーナーであるマーク・ウォルターからジョシュ・クシュナーとボブ・アイガーへの売却に、評価額125億ドルの条件でタグアロング権を使って乗ると議決した、という内容です。タグアロング権とは、大株主が持ち分を売る際に少数株主も同じ条件で一緒に売れる権利で、バス家は昨年ウォルターへ経営権を売った際にこれを得ていました。

きょうだい側の主張は、信託が保有する株式の売却には6人のうち4人と、3人いる共同受託者のうち2人の賛成があれば足りるというものです。対してジーニー側は、ウォルターがまだ正式な売却通知を出していない以上、タグアロング権はまだ発動していないと反論しています。さらに申立書は、ジョーイ・バスがウォルターとクシュナー、アイガーの合意をESPNが報じる前日の時点で売却への賛成に署名していたと指摘しました。順番が逆だ、という主張です。

2017年の再演という構図

申立書は、ヨギ・ベラの言葉を引いた一文から始まります。「まるでデジャブの繰り返しだ」というものです。

この一言が指しているのは2017年の裁判所命令です。当時、兄のジョニーとジムがジーニーを家族信託を統括する取締役会のトップから外そうとし、その争いを裁判所が決着させました。その後ジョーイとジェイニーがジーニーとともに共同受託者に指名され、ジーニーが球団の支配的オーナーであり続けるように議決せよ、と裁判所から指示されています。今回ジーニーは、受託者としての義務に反したとして、ジェイニーとジョーイを共同受託者から外すことも求めています。

ジーニー側の弁護士アダム・ストライサンドは、今回の議決を、ジーニーが対応する前に既成事実を作るために仕組まれた計算ずくの動きだと批判しました。ジーニー本人は、ESPNに掲載された「家族として売却を決めた」という趣旨の声明で不意打ちを受けたとし、申立書はその声明が事実に反していたと主張しています。売却に同意したことも、相談を受けたことも、知らされたことすらなかった、というのがジーニー側の説明です。5人のきょうだいはその後、売却を進める方針で結束していると重ねて表明しました。

一方で、ジーニーは孤立してもいません。少数株主であるパトリック・スーンシオンとエド・ロスキーは、持ち分を保持するというジーニーの判断に同調しています。

支配権はどこへ向かうのか

申立書でジーニーは、支配を維持し、上がり続ける資産価値から利益を得るのに十分な権益を残すことが信託の最善の利益だと述べています。ここに今回の本質があります。争われているのは金額ではなく、誰がレイカーズを動かすのかという一点です。評価額125億ドルという数字が独り歩きしていますが、バス家に残る持ち分の大小は、資産というより発言権の大きさそのものです。

2017年との決定的な違いは、今回はすでに買い手が存在するという点だと筆者は見ています。当時は家族内の主導権争いで、外部に締め切りはありませんでした。今回は取引が進行しています。時間が経つほど売却は既成事実に近づき、ジーニー側の交渉余地は細っていきます。したがって焦点は、裁判所がタグアロング権の発動時期をどう判断するかに絞られていきます。ウォルターの正式通知がまだであるという指摘が通るかどうかが、実質的な分岐点になりそうです。

シーズン開幕に向けて

2026-27シーズンの開幕を前に、レイカーズは編成の話題と並行してオーナーシップの問題を抱えることになりました。オーナー構造の不透明さは、長期契約の判断や大型トレードの決断に影響しやすい領域です。コート上の勝敗とは別の軸で、この夏のレイカーズはもう一つの試合を戦っています。

引用:https://www.espn.com/nba/story/_/id/49736217/jeanie-buss-asks-court-block-siblings-vote-sell-lakers-shares

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