ペイジ・ベッカーズ

8点から14.5点、29票で掴んだシェパードの成長賞と崖っぷちの第2戦の舞台裏

 

2026年のWNBA最優秀成長選手賞に、ダラス・ウィングスのジェシカ・シェパードが選ばれました。発表は9月30日で、まさにチームがプレーオフ1回戦で敗退の瀬戸際に立たされている最中です。祝福のニュースと崖っぷちの現実が同じ日に重なるのは、シーズンを象徴するような皮肉だと感じました。

29票で決まった僅差の結果

投票は74票で、シェパードが29票を獲得しました。2位はワシントン・ミスティックスのシャキーラ・オースティンで25票、3位はポートランド・ファイアのカーラ・レイテで11票です。以下、マリーナ・マブリー(トロント・テンポ)が4票、ドミニク・マロンガ(シアトル・ストーム)が3票、レイ・バレル(ロサンゼルス・スパークス)が2票でした。1位と2位の差はわずか4票で、かなりの接戦だったことがわかります。

今季のシェパードは42試合すべてに先発し、平均31.7分の出場で14.5得点、11.1リバウンド、5.3アシストを記録しました。フィールドゴール成功率は57.5%で、リバウンドはリーグ2位、成功率は5位、アシストは11位です。トリプルダブルは6回、ダブルダブルは25回に達しました。

昨季との比較が示す、役割の変化

最も驚かされるのは昨季との落差です。ミネソタ・リンクスに在籍した2025年は平均20.9分で8.0得点、7.3リバウンド、2.6アシストでした。出場時間が約11分伸びただけでなく、得点はほぼ倍、アシストも倍増しています。ダブルダブルも10回から25回へ増えました。

2019年のドラフト全体16位でリンクスに指名された選手が、6年目に新天地ダラスで初めてオールスターに先発出場する。ここまで役割が変われば、数字が伸びるのは自然でもあります。ただ、ボールを持って周囲を動かすフォワードとして、5.3アシストを積み上げた事実は見逃せません。ゴール下の仕事人から、攻撃の起点へ。賞の価値はそこにあると思います。

5月28日のラスベガス・エーシズ戦では22得点、20リバウンド、10アシストを記録しました。20-20-10はWNBA史上2人目の快挙とされています。今季の飛躍を象徴する1試合でした。

受賞の翌日に待っていた、崖っぷちの第2戦

一方で、プレーオフの現実は厳しいものでした。1回戦のゴールデンステイト・ヴァルキリーズとの第1戦は、ウィングスが80対104で完敗しています。ヴァルキリーズは第2クォーターを37対11で圧倒し、前半を58対31で折り返しました。3ポイントは36本中18本が決まる猛攻です。

ペイジ・ベッカーズは10本中9本のシュートを沈めて21得点、6リバウンドと気を吐いたものの、チームを救えませんでした。そしてシェパード自身は、報道ベースでは第1戦を無得点で終えたとされています。賞の受賞者が最も大事な試合で沈黙したことで、ファンの間では厳しい声も上がったようです。

1回戦は3戦2勝制です。ウィングスは第2戦に勝たなければ敗退となります。第2戦は米東部時間の9月30日21時、日本時間では10月1日午前10時の開始予定でした。この記事の執筆時点では試合結果を確認できていないため、勝敗には触れません。

今後の展望とウィングスの課題

シェパードの価値は、得点よりもリバウンドとパスで試合を組み立てる点にあります。ヴァルキリーズのように外から速く攻めるチームに対しては、リバウンドを確保したあとの1本目のパスが勝負を分けます。得点が伸びなくても、アシストと守備で貢献できるかが焦点です。

個人的には、第1戦の無得点だけでシェパードの1年を測るのは早計だと思います。42試合で積み上げた平均14.5得点、11.1リバウンドは、1試合の不調で消える数字ではありません。むしろ、ベッカーズの得点力とシェパードの起点力がかみ合ったときに、ウィングスの攻撃は最も機能すると見ています。来季に向けては、この2人を軸にどう補強するかが議論になるでしょう。

関連情報

ウィングスの1回戦の行方は、WNBAの公式サイトやESPNなどで確認できます。シェパードの成長ぶりに興味を持った方は、5月28日のエーシズ戦のハイライトもあわせてご覧ください。

引用:https://www.oursportscentral.com/services/releases/dallas-wings-jessica-shepard-wins-2026-kia-wnba-most-improved-player-award/n-6417943

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