セミファイナル第1戦、リバティはドリームに82対92で敗れました。スコアだけを見れば10点差ですが、試合後に残ったのは「負け方」への強い違和感です。リバティは1試合で21回のターンオーバーを犯し、ドリームはそこから32点を奪いました。この数字は、WNBAプレーオフの記録に並ぶ水準だと報じられています。シュートが入らなかった夜ではなく、ボールを運べなかった夜だった。それが第一印象です。
勝負を決めた第3Qの9ターンオーバー
最大の分岐点は第3Qでした。リバティはこの10分間だけで9回ボールを失い、ドリームはその9回から16点を奪っています。第3Q単独のターンオーバー得点16点も、2006年以降のプレーオフ記録に並ぶ数字です。
ドリームの攻守の起点になったのはジョーディン・カナダでした。カナダは5スティールを記録し、得点も25点を挙げています。そのうち20点は後半に集中しており、前半の苦戦から試合の流れを一気に引き寄せました。アンジェル・リースも第3Qだけで3スティールを記録し、ガード陣と同じ圧力をインサイドの守りから重ねています。ドリームはこの夜、アリーシャ・グレイが手の負傷で離脱する苦しい状況でもありました。エースを欠きながら守備の強度を保ち、相手のミスを得点に変えきった点は見逃せません。
主力3人の言葉から見えるリバティの課題
リバティ側のコメントは、課題をかなり率直に認めたものでした。ブリアナ・スチュワートは試合後、次のように話しています。「We need to be more prepared.」(もっと準備が必要だ)。スチュワート自身は19得点でした。
サブリナ・ジオネスクは27得点、フィールドゴール20本中10本成功と得点面では存在感を見せました。一方で、自分のアシストが1本だったことに触れ、チームメイトをもっと良い位置に置く方法を見つけなければならないという趣旨の反省を口にしています。得点を取れる選手が、その分だけ味方を動かせなかったという自己評価です。
ヘッドコーチのクリス・デマルコは、ドリームの強みは守備の圧力というチームのアイデンティティにあると語り、第3Qに試合が手から離れたと振り返りました。ハン・シュも、ドリームは強く当たってきてボールを狙ってくる、という趣旨の話をしています。ジョーンズは、ボールを左右に動かせたときのリバティはずっと良い、という点を挙げました。つまり選手たちは、課題の所在をおおむね共有しているわけです。
過去との比較と、次戦への見立て
プレーオフの記録に並ぶ数字が出たという事実は重いと感じます。ターンオーバー得点は、守備側の成功だけでなく、攻撃側の判断の揺らぎが重なって生まれる数字だからです。ドリームのように、奪ってすぐ走るチームに対しては、1回のミスが即失点に直結します。リバティのように個の能力が高い選手を並べるチームほど、1対1で打開しようとして単調になるリスクを抱えます。
次戦の焦点は3つあると考えます。第一に、ジオネスクとスチュワートへのダブルチームが来たとき、パスの出し先と受け手の動きを事前に決めておけるか。第二に、ジョーンズを軸にしたサイドからサイドへのボールの動き を増やせるか。第三に、第3Q立ち上がりの10分間を、ベンチの指示でどこまで落ち着かせられるかです。シリーズ全体を見ても、ここで修正できるかどうかが分かれ目になりそうです。
ファンのみなさんはどう見ますか
リバティは第1戦を落としましたが、シリーズはまだ始まったばかりです。21ターンオーバーは修正可能なミスなのか、それともドリームの守備が生んだ必然なのか。みなさんの意見もぜひ聞かせてください。次戦では、リバティの第3Qのボール運びとドリームのスティール数に注目して観戦すると、試合の見え方が変わるはずです。
※第2戦の日程は元記事に記載がなかったため、公式サイトでご確認ください。

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