WNBAの2026年シーズンも中盤に差し掛かり、各個人賞のレースが少しずつ輪郭を見せ始めています。なかでも面白い展開になっているのが、最も優れた控えに贈られるシックスプレーヤー・オブ・ザ・イヤー(最優秀ベンチプレーヤー賞)の行方です。シーズン序盤は、ゴールデンステート・バルキリーズのジャネル・サラインと、ラスベガス・エーシズのシェネディ・カーターによる2強構図とみられていました。ところがここにきて、インディアナ・フィーバーのソフィー・カニンガムと、ニューヨーク・リバティのサトゥ・サバリーが猛烈な勢いで割り込んできました。一気に4人がしのぎを削る大混戦です。第一印象としては、ベンチからこれだけ質の高い得点源が次々と出てくること自体が、いまのWNBAの選手層の厚さを物語っていると感じます。
カニンガムが3P大爆発でレースに参戦
最も劇的に株を上げているのがカニンガムです。5月の時点では3ポイント成功率がわずか29.4%と苦しんでいました。本人が明かしたところによると、痛みを抱えていた肘にPRP(多血小板血漿)注射を打って試合に臨んでいたとのこと。そこから一変、直近4試合では3ポイントを30本中19本沈める驚異の確率を記録し、各試合で11〜24得点をマークしています。リーグ全体のベンチ総得点でも134点で4位に位置し、控えとしては申し分ない数字です。チームとしてはコネチカット・サンとトロント・テンポに勝利した一方、その後はアトランタ・ドリームに連敗するなど波もありますが、フィーバーは現在7位とプレーオフ圏内につけています。カニンガムがこの3P好調を維持し、チームが上位を保てば、受賞争いに堂々と名乗りを上げられるはずです。
サバリーの台頭と、当初の2強が持つ地力
もう一人の伏兵がサバリーです。リバティ移籍後は故障と離脱に泣かされてきましたが、復帰後は7試合連続で14分以上の出場を続けています。そのうち5試合で2桁得点を挙げ、チームはこの間6勝。6月のベンチ総得点ではサラインに次ぐ2位の90点を記録しており、強豪の控えとして確かな存在感を放っています。一方で、当初の2強も地力は健在です。サラインは昨季ルーキーながら先発を担い、今季はナタリー・ナカセHCの構想でベンチに回りました。それでも開幕から20得点超えを2試合続けるなど勢いそのままで、現在はリーグのベンチ総得点トップの220点。2位カーターの144点を76点も引き離しています。カーターは復帰初年度ながら6試合中4試合で20点以上を奪う得点力を見せましたが、病気での欠場が響き、いまは足踏みしている状況です。
今後の展望と独自考察
筆者の見立てでは、現時点での最有力はやはりサラインです。得点でもチーム成績でもわずかにリードしており、王道の評価軸では一歩抜けています。ただ、賞レースは数字だけで決まるものではありません。カニンガムのようにフィーバーという注目度の高いチームで派手な3Pを量産する選手は、印象点で一気に追い上げる可能性があります。サバリーも、優勝候補リバティの最良の控えという肩書きは強力な武器です。さらに、病気から戻るカーターが再び得点を荒稼ぎすれば、再浮上は十分にあり得ます。4人の誰が抜け出すかは、夏場のチーム成績と本人のコンディション次第でしょう。ベンチ発の主役争いという珍しい構図は、ファンの議論を大いに盛り上げてくれそうです。
関連情報・今後の見どころ
なお、2026年のオールスター投票は6月27日(米東部時間)に締め切られ、第1弾の中間発表ではラスベガス・エーシズのエイジャ・ウィルソンとダラス・ウィングスのペイジ・ベッカーズが先行しています。オールスターゲームは7月25日にシカゴのユナイテッド・センターで開催される予定です。シックスプレーヤー争いの当事者たちが、この夏どこまで存在感を示すのか。各チームの試合日程と合わせて、ベンチから飛び出すスコアラーたちの活躍に注目していきましょう。詳しい分析は元記事(High Post Hoops)も参考にしてみてください。

WNBA FAN BLOG運営者/バスケットボールジャーナリスト
WNBA・NBAをこよなく愛し、バスケットボール歴30年以上。特にWNBAの魅力を日本に広げるため、2025年5月に WNBA FAN BLOG をスタートしました。試合結果や選手情報だけでなく、独自の視点による戦術分析や選手インタビュー、海外ニュースの速報翻訳まで幅広くカバーしています。
現在、日本国内では数少ないWNBA専門メディアとして、最新ニュースをどこよりも速く正確にお届けすることをミッションにしています。
得意分野
試合分析・戦術解説
選手のデータ分析(EFF、PER など)
海外ニュース速報翻訳(英語 → 日本語)
サイト目標
日本最大の WNBA 情報ポータルサイト構築
日本のバスケットボールファンコミュニティ作り
関連 SNS アカウント
X(Twitter):@WNBAJAPAN
フォローしてWNBA の最新情報をキャッチしてください!





