WNBAの30周年を祝うはずだった記念ポスター騒動が、今度はリーグ運営そのものへの不信感へと飛び火しています。ケイトリン・クラークがポスターから外された一件をめぐり、インディアナ・フィーバーのソフィー・カニンガムが自身のポッドキャストで「これは冗談だ」と切り出し、コミッショナーのキャシー・エンゲルバートがクラークに嫉妬しているのではという見方にまで踏み込みました。単なるグッズの人選問題が、リーグと最大のスターの関係性を問う論争へと一気に広がっています。第一印象を正直に言えば、現役選手がここまで名指しで運営批判に踏み込むのは異例で、火種はまだくすぶり続けると感じます。
「これは冗談」カニンガムがポッドキャストで語った本音
カニンガムは自身が出演するポッドキャスト「Show Me Something」の最新回で、クラークがポスターから漏れたことに触れ、率直な言葉でリーグを批判しました。「これは冗談です。だからキャシーとWNBAはSNSで燃やされている。歴代最高の選手をこのメンバーから外しているのだから」と語り、本来ならクラーク、ケルシー・ミッチェル、アリーヤ・ボストンといった選手を前面に押し出して売り込むべきだと主張しています。
皮肉だったのは、全44試合が放送され、リーグに大きな利益をもたらしているフィーバーから、唯一ポスターに描かれたのがカニンガム本人だったことです。「なぜ私を載せるのか」と本人も目を丸くして驚いてみせました。このポスターは30シーズンを彩ったスターを一枚に並べた特別仕様で、価格は29.99ドル。レジェンドのシェリル・スウープスやリサ・レスリー、現役のベッカーズ、ブレアナ・スチュワート、エイジャ・ウィルソンらが名を連ねる一方で、2024年の登場でリーグの視聴率と収益を一変させた立役者のクラークが選から漏れた事実は、改めて違和感を残しました。
嫉妬説の背景にある“前科”、コリアーの告発とレジェンド除外
今回の騒動が「嫉妬説」にまで発展した背景には、これまで積み重なってきた不信感があります。報道によれば、数カ月前の新労使協定(CBA)交渉の局面で、ナフィーサ・コリアーはエンゲルバートについて「クラークはリーグが与えたプラットフォームに感謝すべきだ、と示唆した」と告発したとされています。この一件以降、コミッショナーがクラークの台頭を全面的には歓迎していないのではという見方が、ファンの一部に広がっていました。
さらにポスターからは、スー・バードやダイアナ・タウラジ、キャンディス・パーカーといったレジェンドまで外れています。オリンピック金メダル6個を持ち、リーグ30年のうち20シーズンを戦ったタウラジの不在は説明が難しく、いずれもコミッショナーと過去に確執があったと報じられている点が、嫉妬説に拍車をかけました。一方でマリーナ・メイブリーやリッキア・ジャクソンら、チームの主力ではあるものの集客面ではクラークと比較になりにくい選手が描かれており、人選の基準そのものへの疑問が噴き出しています。個々の出来事は別々の物語でも、束ねて見れば「リーグが最大のスターを軽んじている」という不信に直結してしまうわけです。
リーグが問われる「最大の資産」の扱い方
このポスター一枚でリーグの価値が揺らぐわけではありません。ただ、記念グッズは「リーグが誰を歴史の主役と見なすか」を映す鏡でもあり、選考基準が公表されていない以上、ファンは想像で穴を埋めるしかなく、それが憶測と不信を広げています。筆者の見立てでは、本質的な問題はクラーク一人の不在ではなく、史上最大の集客装置を抱えながら、その見せ方を最適化できていないリーグの姿勢にあります。
現役のスター選手が公の場でコミッショナーを名指しで批判する状況は、リーグにとって決して健全ではありません。30周年という節目の年に、運営と選手の溝が可視化されてしまったこと自体が大きな課題です。今後、リーグがクラークをはじめとする看板スターをどう「見せて」いくのか。記念ポスター一枚から始まった論争は、WNBAのブランド戦略そのものを問う議論へと姿を変えつつあります。
関連情報:フィーバーとクラークの現状
渦中のクラークは、ここ最近は背中の負傷の影響で欠場が報じられており、コート上での存在感が一時的に薄れているタイミングでの騒動となりました。エースを欠くフィーバーがどう白星を積み上げ、復帰したクラークがこの逆風をどう跳ね返すのか。リーグ屈指の注目チームの戦いから、しばらく目が離せません。詳しい元記事はこちらから確認できます。
引用:https://sports.yahoo.com/articles/sophie-cunningham-addresses-notion-cathy-103000453.html

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