現地7月15日、インディアナ・フィーバーは本拠地ゲインブリッジ・フィールドハウスでゴールデンステート・ヴァルキリーズに75-88で敗れました。試合後、ケイトリン・クラークが第2クォーターのノーコールを痛烈に批判し、その接触で負った脚の打撲を抱えたまま残り時間をプレーしていたことを明かしています。背中の負傷から復帰してわずか3戦目での新たなアクシデントです。判定を巡る不満が渦巻く今季のWNBAに、また一つ火種が加わった印象を受けました。
決まったレイアップに笛は鳴らず──打撲を抱えて戦った復帰3戦目
問題のシーンは第2クォーター中盤に起きました。ドライブからレイアップに行ったクラークは、ヴァルキリーズのキア・ストークスと接触してコートに倒れ込みます。ショット自体は決まったものの笛は鳴らず、ESPNの報道によれば、クラークは試合後「審判があのプレーを見逃してはいけない」と不満を隠しませんでした。担当審判からは接触を仕掛けたのはクラーク側だと説明されたそうですが、本人は膝が脚に入った以上納得できないと反論しています。幸い打撲は深刻なものではなく、その後もプレーを続けられましたが、復帰途上の選手に新たな不安材料が加わったことは確かです。
この日のクラークは約25分の出場時間制限の中で、フィールドゴール14本中4本成功の13得点、3リバウンド、6アシストという内容でした。シュートの感覚はまだ本調子とは言えません。チームとしてもリーグ屈指の守備を誇るヴァルキリーズを最後まで崩せませんでした。対するヴァルキリーズは6選手が2桁得点、ベンチメンバーだけで43点を稼ぐ層の厚さを見せつけ、ガビー・ウィリアムズの16得点3スティールを筆頭に、ケイトリン・チェンが14得点で続きます。これで球団新記録の8連勝を達成し、5連戦のロードトリップを全勝で締めくくる完璧な内容でした。
今季何度も繰り返される「クラークと判定」の構図
クラークと判定を巡る騒動は、今回が初めてではありません。6月にはアリッサ・トーマスとの接触プレーが大きな問題となり、フィーバーのステファニー・ホワイトHCが審判団を公然と批判しました。直近の報道では、この一件を受けてNBAのアダム・シルバーコミッショナーがキャシー・エンゲルバートに処分を促していたとも伝えられており、リーグの判定基準そのものへの信頼が揺らいでいる状況です。さらにインディアナ州選出の連邦議員がクラークの保護を求めて声を上げるなど、コート外からの圧力も強まる一方です。こうした文脈の中で起きた今回のノーコールだけに、単なる一つの判定ミスでは済まされない空気が漂っています。
焦点は出場時間制限の解除と東地区首位攻防
数字で見れば、復帰後のクラークはまだ助走段階にあります。復帰から3試合の出場時間はいずれも25分前後に抑えられ、シュート効率も本来の水準には達していません。ただ、この日も6アシストを記録したように、コートに立つだけでオフェンスの整理役として機能するのがクラークの価値です。フィーバーは14勝10敗で東地区の首位争いの真っ只中にあり、時間制限がいつ解除されるかが、オールスター後の順位争いを大きく左右するでしょう。個人的には、今回の打撲が軽傷にとどまったことをむしろ前向きに捉えたいところです。無理を重ねて再離脱する最悪のシナリオさえ避けられれば、シーズン終盤に本来のクラークが戻ってくる可能性は十分にあると見ています。
オールスターへ、コンディションの行方に注目
なお、オールスターのロスターはすでに発表されており、クラークはエイジャ・ウィルソンと同じチームでプレーする予定です。ペイジ・ベッカーズやブリアナ・スチュワートを擁する相手チームとの対戦は、今季中盤最大の見どころになりそうです。復帰途上のクラークがどのようなコンディションでその舞台に立つのか、次戦以降の出場時間の推移と合わせて注目していきましょう。

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