ケイトリン・クラーク

オバマが練習にサプライズ登場、クラークへ「こんなくだらないことで気持ちを沈めるな」──“手汗びっしょり”の24歳が明かした「一生忘れられない瞬間」

 

シカゴで開催中のWNBAオールスター2026に、思いがけない“大物”が姿を見せました。第44代アメリカ大統領のバラク・オバマが、現地時間7月24日金曜のオールスター公式練習にサプライズ登場したのです。舞台は6月に開館したばかりのオバマ大統領センター。プロスポーツリーグがこのコートを使うのは初めてで、そこに施設の“主”本人が現れる形になりました。数々の交流の中でとりわけ話題をさらったのが、リーグ屈指のスターであるケイトリン・クラークへ贈った言葉です。誹謗中傷や物議が渦巻いたこの数週間を思えば、この一場面の意味は決して軽くありません。

「こんなくだらないことで気持ちを沈めるな」──オバマがクラークにかけた言葉

コートに現れたオバマは、クラークのこれまでの振る舞いを称えました。NBCシカゴが捉えた映像の中で、彼はこう声をかけています。「こんなくだらないことで、気持ちを沈めるな」。その上で、いまの充実したプレーぶりをたたえ、バスケットボールへの喜びを手放さないよう促したといいます。普段は物おじしないクラークも、この対話ばかりは勝手が違ったようで、大統領との会話で「手のひらが汗でびっしょりになった」と笑いながら振り返りました。

クラークによると、オバマは「私が40代で有名になったときは、20代でそれをやらずに済んだ」と自身の経験を引き合いに出し、若くして注目を浴び続ける立場をねぎらったといいます。クラークはこの時間を「一生忘れられない瞬間になると思う」と表現しました。今週リーグ史上初となる「45得点10アシスト」のダブルダブルを達成する充実の一方、今季7個目のテクニカルファウルを受けて自動的な出場停止まで「あと1個」に迫るなど、良くも悪くも話題の渦中にいる24歳だけに、この励ましはいっそう重く響きます。

クラーク自身も、批判の声に対する胸の内を明かしています。私の性格についてあれこれ語り、分かった気になっている人は多いが、その人たちは本当の私が誰なのかを知らない――そう淡々と語り、それでも誰に対しても敬意と優しさを持って接したい、と繰り返しました。3年目のシーズンを平常心で乗り切ろうとする姿勢がにじみます。

2010年から続くオバマとWNBAの深い縁

オバマとWNBAの関係は、今回が初めてではありません。オバマは2010年、現職の大統領として初めてWNBAの試合を観戦した人物です。娘のサーシャとともにワシントン・ミスティクスの試合をコートサイドで見届け、以降もWNBA制覇やNCAA優勝を果たしたチームを何度もホワイトハウスに招いてきました。今年2月には、ロサンゼルスで開催されたNBAオールスターにも足を運んでいます。

この日のオバマは、まず選手たちに数分間語りかけ、「初めて会う人もいる。皆さんは並外れた存在で、これ以上ないほどのファンだ」とエールを送りました。集合写真のあとは約10分をかけて一人ひとりと握手し、写真に収まります。話の中ではエイジャ・ウィルソンの名前を挙げてたたえ、のちに本人のもとへ足を運びました。締めくくりには自らコートに立ち、ニューヨーク・リバティのジョンケル・ジョーンズを相手に数秒だけディフェンスの構えを見せる一幕も。アキレス腱を守るため5対5はもうやらないと明かしつつ、シュート対決の「HORSE(ホース)」で真新しいコートの“こけら落とし”を楽しんだそうです。選手たちからは、後日サインを入れる予定の背番号「44」のオールスター用ジャージが贈られました。

クラークが背負う重圧と、リーグが迎えた“頂点”の瞬間

今回の一件が浮かび上がらせたのは、24歳が背負う重圧の大きさと、それでも折れない芯の強さです。コート内外での接触やノーコールをめぐる論争、さらにSNS上の誹謗中傷まで、この夏のWNBAはクラークを軸にした話題が絶えませんでした。だからこそ「くだらない雑音に振り回されるな」という趣旨のオバマの言葉は、単なる社交辞令を超えた実感を伴います。40代で脚光を浴びた人物が、20代でそれを引き受ける難しさを認めた点に、経験に裏打ちされた説得力がありました。

同時にこの訪問は、リーグ全体にとっても象徴的でした。今季でWNBAは30周年。開館したばかりのオバマ大統領センターに“プロスポーツ第一号”として招かれ、元大統領から、競技が伸びて人々が卓越したプレーに注目している姿を見るのはうれしい、という趣旨の賛辞を受けたことは、いまのWNBAが置かれた立ち位置をそのまま映し出しています。批判と注目は表裏一体で、その両方が過去最大級に膨らんでいる――そんな現在地を、オバマの登場が可視化したように筆者には感じられました。コミッショナーのキャシー・エンゲルバートも、30周年の節目にプロスポーツ第一号として同センターのコートに立つ意義を強調しています。

今後の見どころとオールスター情報

オールスター本番は、7月25日土曜の夜にシカゴのユナイテッド・センターで行われます。クラークは金曜の3ポイントコンテストこそ辞退したものの、オールスター本戦にはしっかり出場する予定です。故障で欠場した前回を経て、これが2度目のオールスター出場となります。なお当のオバマは、妻ミシェルとの先約があるため土曜の試合には来場できないとのことです。会場の熱気がどこまで高まるか、そしてクラークがこの数日の“物語”をコートでどう昇華するのか、じっくり見届けたいところです。より詳しいやり取りはCBSスポーツの記事や、AP通信による現地リポートでも確認できます。

引用:https://www.cbssports.com/wnba/news/caitlin-clark-wnba-controversies-barack-obama-nonsense/

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