アリッサ・トーマス

「70%以上で25得点9リバウンド8アシスト」を2度記録した選手はいなかった──34歳アリッサ・トーマスがWNBA史上初、13点差を消したマーキュリー

 

34歳のアリッサ・トーマスが、また記録を一つ書き換えました。現地7月29日、フェニックス・マーキュリーはホームのモーゲージ・マッチアップ・センターでゴールデンステート・ヴァルキリーズを91対89で下し、一時13点あった差をひっくり返して3連勝を飾りました。その中心にいたのが、25得点9リバウンド8アシストをフィールドゴール14本中10本という高い成功率で積み上げたトーマスです。11勝18敗というチーム成績を先に見てからこのスタッツを見ると、数字の主が置かれている状況とのギャップに驚かされます。

14本中10本という成功率が生んだ「WNBA史上初」の中身

StatMuseによると、25得点9リバウンド8アシスト以上をフィールドゴール成功率70%以上で記録した試合を複数回持つ選手は、WNBAの歴史でトーマスが初めてです。14本中10本は71.4%で、しかもこれが得点役ではなく本来はリバウンドとアシストで貢献するタイプの選手から出ている点が異常です。3ポイントを量産して効率を上げたわけでもなく、ゴール下とミドルの反復で20本近くのシュートを打たずに25点まで積み上げた形になります。

相手も軽い相手ではありませんでした。ヴァルキリーズは19勝9敗で西カンファレンス3位につけており、ディフェンシブレーティング100.9はリーグ屈指の数字です。その守備を相手に、13点差からの逆転が成立したこと自体がマーキュリーにとって大きな価値を持ちます。この試合ではカリーア・クーパーがチーム最多の27得点に4リバウンド4アシストを記録し、トーマスと二人でチームの得点の半分以上を担いました。

前の試合はトリプルダブル、それでもオールスターには呼ばれなかった

見逃せないのは、トーマスがこの試合の直前にも異常な数字を残していたことです。シーズン中盤の中断前、ロサンゼルス・スパークス戦で19得点11リバウンド15アシストのトリプルダブルを達成しています。2試合続けて、得点とリバウンドとアシストのすべてで試合を動かしたことになります。

今季の平均は14.8得点7.1リバウンド8.3アシスト1.4スティールです。ビッグマンの体格で8アシストを超える平均値を出す選手は、リーグを見渡してもほとんどいません。それでも今季のオールスターゲームには選出されませんでした。通算6度のオールスター、4度のオールWNBAという実績を持つ選手が外れた事実は、チーム成績が個人評価に与える影響の大きさを示していると言えます。

トーマス自身は、シーズン序盤にケイトリン・クラークとの激しい接触が問題視され、批判を浴びる立場にも置かれました。それでも視線は下ではなく上を向いています。「自分は最下位にいることに慣れていません」と語り、プレーオフに向けた終盤の追い上げを口にしています。

11勝18敗と8月2日のトレード期限、34歳に残された時間

ここからが難しいところです。マーキュリーは3連勝しても11勝18敗で、プレーオフ圏内までの距離は簡単に埋まる数字ではありません。しかも8月2日にはトレード期限が控えており、リーグ全体が売り手と買い手に分かれる時期に入ります。勝率が5割を大きく下回るチームは、通常であれば将来の資産を集める側に回るのが自然な判断です。

一方でトーマスは34歳で、いまだ初優勝を手にしていません。フランチャイズが再建に舵を切る時間軸と、本人が勝負をかけられる時間軸は明らかにずれています。今回のような数字を出し続けることは、皮肉にも「この選手はまだ勝てるチームの中心になれる」という証明にもなります。今後数日のマーキュリーの動きは、単にロスター整理としてではなく、トーマスというキャリア終盤の主役をどう扱うかという判断として見るべきだと考えます。

次戦は土曜のリバティ戦

マーキュリーは連勝を4に伸ばすべく、土曜にニューヨーク・リバティと対戦します。リバティはブレアナ・スチュワートが復調しており、トーマスがマッチアップの中心に立つ可能性が高い一戦です。トレード期限の直前にどんなパフォーマンスを見せるのか、注目したいところです。

引用:https://clutchpoints.com/wnba/phoenix-mercury/mercury-news-alyssa-thomas-history-stat-line-win-valkyries

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