ヨキッチ ナゲッツ

ナゲッツがワトソンに突きつけた1巡目指名権2つの値札、バックス・ホークス・クリッパーズが狙う23歳の行き先

 

今オフのFA市場でレブロン移籍の陰に隠れながら、静かに交渉が長引いている案件があります。ナゲッツのペイトン・ワトソンです。デンバーは残留交渉をまとめきれず、一方でサイン&トレードには1巡目指名権2つという高い値札を提示していると報じられました。23歳のウイングにこれだけの対価を求める姿勢は強気にも見えますが、デンバーの置かれた財政状況を踏まえると、単なる強欲では説明できない事情が見えてきます。

平均14.6得点・3P成功率41.1%、4年目に訪れた飛躍

まず前提として、ワトソンは昨季に大きく数字を伸ばしました。平均14.6得点、4.9リバウンド、3ポイント成功率は41.1%です。身長6フィート8インチのサイズを持ちながら外から4割超を沈める選手は、現代のNBAでどの球団も欲しがるタイプです。

特に評価すべきは伸び方の一貫性です。UCLA時代の1年目はほとんど出場機会がなく、NBA入り後も最初の数年はディフェンス専門のロールプレイヤーという位置づけでした。それが4年目でオフェンスの主要な選択肢に変わったわけです。Yahoo Sports(For The Win)も、この飛躍を評価しつつ「まだ実績としては不確定な部分がある」という慎重な見方を併記しています。1シーズンの数字なのか、これが素の実力なのかという議論は、まさにファンの間で意見が割れるポイントでしょう。

デンバーを縛る第2エプロン、ワトソンの値札が高くなる構造

ここで理解しておきたいのが、デンバーの財政状況です。ナゲッツはこのオフ、サンダーが仕掛けたスペンサー・ジョーンズへのオファーシートをマッチし、リーグで単独の第2エプロン超えチームとなりました。第2エプロンを超えた球団は、複数選手の合算トレードや中間層例外の使用など、補強手段が広く制限されます。

つまりデンバーは、ワトソンを高値で残すのも難しく、しかし手放すなら「将来の再構築に使える資産」を確実に回収しなければならない立場にあるということです。1巡目指名権2つという要求額は、その事情を反映した数字と読むのが自然です。ワトソンを単純に放出して戦力を薄くするだけでは、ニコラ・ヨキッチのキャリア全盛期を無駄にしてしまいますから。

過去のナゲッツと比べても、この状況は明確に厳しくなっています。優勝した2022-23シーズンの頃は、ドラフト下位で見つけた若手を安価な契約で抱えたまま主力に育てるという理想的なサイクルが回っていました。しかしその若手が実力をつければ、次は市場価格を払わなければならない。第2エプロン時代の優勝チームが直面する典型的なジレンマです。

バックス・ホークス・クリッパーズ、3球団それぞれの狙い

サイン&トレードに興味を示しているのは、バックス、ホークス、そしてクリッパーズと伝えられています。この3球団の並びは、それぞれの事情を考えると非常に納得感があります。

バックスはヤニス・アデトクンボがヒートへ移籍したことで、チームの再設計を迫られている球団です。25歳前後の伸びしろのある戦力を集める段階にあり、ワトソンの年齢とプロフィールは方向性に合致します。ホークスはウイングの層を厚くしたい狙いがあり、若手の資産を組み合わせやすい編成を持っています。

そしてクリッパーズです。カワイ・レナードの退団が濃厚となり、球団は若返りへ舵を切りつつあります。ワトソンの獲得先として以前から名前が挙がってきたのはこのためで、八村塁を2年契約で迎え入れた流れとも重なります。仮に実現すれば、ウイングにサイズとシューティングを同時に積み増すことになり、日本のファンにとっても他人事ではない補強になります。

ただ、いずれの球団も1巡目指名権2つという要求を素直に飲むかは別問題です。個人的には、デンバー側が期限直前に条件を緩める、あるいは1巡目1つ+有望株というパッケージで折り合う展開が最も現実的だと見ています。

今後の見どころ

トレーニングキャンプ開始までの数週間が勝負です。制限付きFAの案件はキャンプ直前に一気に動くことが多く、ワトソンの決着はナゲッツの来季の天井を左右します。ヨキッチと戦えるうちに勝つのか、それとも資産を確保して次の5年を見るのか。デンバーの判断そのものが、第2エプロン時代の生き方を示す試金石になりそうです。

引用:https://sports.yahoo.com/articles/nba-trade-rumors-nuggets-want-124737078.html

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