エンジェル・リース

「テック相当には見えませんでした」──数時間で覆った8個目の判定と、リースが免れた出場停止の舞台裏

 

アトランタ・ドリームのエンジェル・リースが、日曜のミネソタ・リンクス戦を欠場せずに済むことになりました。金曜のポートランド・ファイア戦で今季8個目のテクニカルファウルを取られ、WNBAの規定では自動的に1試合の出場停止となるはずでしたが、リーグは試合終了から数時間のうちにこの判定を取り消しています。首位チームとの直接対決、しかもFIBAワールドカップによる中断前の最終戦を目前にした逆転劇でした。第一印象は「リーグがここまで速く動くのか」という驚きです。

第4クォーターの接触から取り消しまで、実際に起きたこと

ドリームはホームでファイアに83対101で敗れ、4連勝を逃しました。リースはこの試合で16得点16リバウンド6アシスト、フィールドゴールは14本中5本で、今季28個目のダブルダブルを記録しています。チーム最多得点はライン・ハワードの26得点6リバウンドでした。

問題の場面は第4クォーターの序盤です。ボックスアウトの競り合いでポートランドのカーラ・レイテともつれ、体を離す際に押した動作がテクニカルと判定されました。WNBAではレギュラーシーズン中に8個目のテクニカルが記録された時点で、自動的に1試合の出場停止が科されます。試合後、ESPNのアレクサ・フィリップーと記者のダグ・ファインバーグが、それぞれリーグが取り消しを確認したと伝えました。リースのテクニカルは7個に戻っています。

「テック相当には見えませんでした」──即日で動いた背景

ドリームのカール・スメスコHCは、取り消しの決定が出る前の時点でアピールする意向を明かしていました。「私の見た角度からは、テック相当には見えませんでした」と語り、まだフィルムで確認していないと断りつつ、取り消しを求める考えを示しています。

興味深いのは処理の速さです。ファインバーグは、日曜に試合があるためチームが把握できるようリーグが素早く動いた、という趣旨を伝えました。判定への異議は結論まで日数を要することもありますが、今回は試合当夜のうちに答えが出ています。リースは昨季リーグ最多のテクニカルを記録し、規定に達して実際に出場停止を経験しました。同じ轍を踏むかに見えた場面で、今度は判定する側が引いた形です。

残り1個の重み、プレーオフ争いへの影響

ただし、状況が楽になったわけではありません。7個に戻ったとはいえ、シーズン中にあと1個テクニカルを取られた瞬間、自動的に1試合欠場が確定します。ドリームは25勝14敗の5位。背後のプレーオフ争いは詰まっており、シードが1つ動くだけでファーストラウンドの相手も本拠地開催の権利も変わります。

リースは今季16.1得点12.4リバウンド2.7アシスト1.8スティール、フィールドゴール成功率43.7%。移籍1年目でチームのインサイドを1人で背負う存在です。この選手を1試合でも失うコストを考えれば、残りの試合で審判との距離をどう取るかは、本人の得点力以上に順位を左右する要素になり得ます。ここから先は、感情の使い方そのものが戦術になるという見方もできます。

日曜はリンクス戦、その先は中断期間

ドリームは日曜、ホームでリンクスを迎えます。リーグ最高勝率のチームを相手に、リースが12.4本のリバウンドとインサイドの守備を持ち込めるかどうかが焦点です。この一戦を最後に、WNBAはFIBA女子ワールドカップのための中断期間へ入ります。中断前の最終戦を万全の陣容で戦えることは、順位表の数字以上にチームの空気へ効いてくるはずです。

引用:https://athlonsports.com/wnba/atlanta-dream/karl-smeskos-appeal-push-helps-angel-reese-avoid-one-game-suspension

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