国歌の間にコートを離れたドリームとヴァルキリーズ、ルールブックの一行が突きつけた問い

 

WNBAファイナル第1戦で、アトランタ・ドリームとゴールデンステート・ヴァルキリーズの両チームが、国歌演奏の間コートを離れていました。The Comebackによると、両チームはウォームアップをしていたコートから約2分間退き、国歌が終わった直後に戻ってきました。舞台はヴァルキリーズの本拠地チェイスセンターで、試合は土曜日に行われています。この行動がSNSで批判を呼び、WNBA公式ルールブックの条文に注目が集まっています。

国歌の間にコートで起きたこと

The Comebackの記事は、OutKickのダン・ザクシェスクによる現地での目撃証言を土台にしています。ザクシェスクによると、両チームはウォームアップの最中にコートを空け、国歌が流れる約2分間は不在でした。一部のネットユーザーは両チームを批判しています。OutKickが両チームとリーグにコメントを求めましたが、記事の時点で即座の回答はありませんでした。両チームは退場の理由を説明しておらず、記事は試合前のルーティンの一部だった可能性にも触れています。

ファイナルは第1戦をヴァルキリーズが制しました。ESPNによると、ガビー・ウィリアムズが26点を挙げ、終盤のフリースローでドリームを振り切っています。シリーズは1勝0敗でヴァルキリーズがリードし、第2戦を迎えます。試合の中身ではなく試合前の2分間が話題になったことが、ファイナルという舞台の注目度の高さを物語っています。

記事はThe Comebackのケビン・ハリッシュが執筆し、10月19日にヤフー・スポーツへ転載されました。目撃証言とルールブックの条文という二つの材料が揃ったことで、SNSの反応が単なる感情論で終わらず、規定の読み方をめぐる議論へ広がっています。

ルールブックの条文は何を定めているのか

議論の火種になったのは、ザ・スパンのアンドリュー・ホレランが指摘したルールブックの「基本原則」の項目です。選手、コーチ、トレーナーは国歌の間、「サイドラインまたはフリースローラインに沿って、威厳ある姿勢で立って整列する」と定められています。この条文は、国歌の間コートにいることを明確には義務づけていません。定めているのは、コートにいる場合の振る舞い方だけです。

ホレランは、この条文がコート上の選手とコーチにだけ適用されると解釈できると書いています。この読み方に立てば、国歌の間コートを離れていたドリームとヴァルキリーズは、条文の対象になりません。ルールの文言と今回の行動を照らし合わせても、両チームの退場を直ちに違反と断定できる根拠は、条文の側にありません。

問われているのはルールの穴ではなく、運用の線引き

今回の件で浮かび上がったのは、条文が「どこにいるか」を定めず「いる場合にどうするか」だけを定めているという構造です。両チームがルーティンとして控えに下がっていたのであれば、条文上は何の問題もありません。それでも批判が起きたのは、ファイナルという最大の舞台で、国歌の瞬間にコートが無人になった映像が強い印象を残したからです。

WNBAは現時点でコメントを出しておらず、両チームが違反したかどうかの判断も示していません。リーグが沈黙を続ければ、第2戦以降は国歌前の両チームの動きが毎試合注目され、試合内容と関係のない話題がシリーズに付きまといます。ファンの間では、国歌への敬意の示し方と競技前の準備の自由をどう両立させるかという論点が、今後も繰り返し持ち上がります。リーグが条文の趣旨を明確にするか、運用を補足する説明を出すかが、この騒動の収まり方を決めます。

引用:https://sports.yahoo.com/articles/line-dignified-posture-wnba-official-105041755.html

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