フェニックス・マーキュリーがミネソタ・リンクスを86-81で下し、2021年以来となるWNBAファイナル進出を決めました。第4クォーターに14点差を逆転する劇的な展開で、シリーズを3勝1敗で制しました。
試合展開
試合序盤、マーキュリーは厳しいスタートを切りました。最初の6本のフィールドゴールを全て外し、第1クォーターはわずか14得点に終わります。主力のナフィーサ・コリアーと、審判への発言で出場停止処分を受けたシェリル・リーブHCを欠いたリンクスでしたが、代役のジェシカ・シェパードが奮闘し、25-14のリードを築きました。
前半終了時点では38-38の同点に持ち込んだマーキュリーでしたが、第3クォーターでリンクスが再び勢いを取り戻します。ケイラ・マクブライドの猛攻により、リンクスは30-17で第3クォーターを制し、最終クォーター開始時には68-55と13点リードを奪いました。
しかし、第4クォーターでマーキュリーが驚異的な逆転劇を演じます。ディワナ・ボナーがベンチから登場し、重要な場面で2本の3ポイントシュートを決めました。特に残り2分2秒での3ポイントは77-73とリードを奪う決定的なショットとなりました。マーキュリーは最終クォーターを31-13で圧倒し、見事な勝利を収めました。
注目選手・スタッツ
フェニックス・マーキュリー
- アリッサ・トーマス:23得点、10アシスト、8リバウンド(トリプルダブルに迫る活躍)
- サトゥ・サバリー:21得点(前半に18得点)
- カリア・カッパー:13得点
- ディワナ・ボナー:13得点(ベンチから、第4クォーターで重要な3本の3ポイント成功)
- サミ・ウィットコム:残り4分47秒の3ポイントで70-69の1点差まで詰め寄る
ミネソタ・リンクス
- ケイラ・マクブライド:プレーオフキャリアハイの31得点(後半に6本の3ポイント成功でWNBAポストシーズン記録タイ)
- ジェシカ・シェパード:14得点、7リバウンド(コリアー不在のスターター、36分プレー)
- コートニー・ウィリアムス、ナティシャ・ヒーデマン:合計で堅実なサポート
マーキュリーは第4クォーターで圧倒的な守備を披露し、リンクスを最初の7分34秒でフィールドゴールわずか1本に抑えました。
試合後のコメント
マーキュリーのアリッサ・トーマスは試合後のESPNインタビューで、「チーム全員の力が必要でした。私たちは飢えています。この瞬間に向けて準備ができていて、今日チームがどう戦ったか本当に誇りに思います」と語りました。
マーキュリーのネイト・ティベッツHCは、「3クォーターは苦戦しました。ミネソタには多大な敬意を払います。素晴らしい選手を擁する組織です。マクブライドがやったことは本当に印象的でした。でも私たちのグループは、『Game 5でミネソタに行って決着をつけよう』とは言いませんでした。時に醜い場面もありましたが、戦い続けました。それが私たちのやり方です。粘り強いグループなんです。第4クォーター開始時に13〜14点ビハインドでしたが、プレーし続けました。そうすれば、特にこのグループでは良いことが起こります」とチームの粘り強さを称賛しました。
また、ベンチから重要な得点を挙げたボナーについて、ティベッツHCは「このシリーズでなぜボナーを起用していたのか疑問に思っていた人もいたでしょう。私たちは彼女をこの理由で獲得しました。試合後に彼女に言ったのは、最初の3試合は彼女にとって十分大きな瞬間ではなかったということです。彼女は第4戦で立ち上がる必要がありました。彼女は重要な3ポイントを決めました。彼女の経験、それがこのような選手を獲得する理由です」と語りました。
一方、リンクスはコリアーとリーブHCを欠いた状態でも粘り強く戦いましたが、あと一歩及びませんでした。マクブライドの素晴らしいパフォーマンスも、マーキュリーの第4クォーターの猛攻を止めることはできませんでした。
マーキュリーは10月3日(金)から始まるWNBAファイナルに進出します。対戦相手は9月30日(火)に行われるインディアナ・フィーバーとラスベガス・エーシズのGame 5の勝者となります。今シーズンのファイナルは史上初の7戦制で行われます。

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