WNBAは現地時間6月29日、2026年シーズンのオールスターゲームに出場する先発10人を発表しました。ガード4枠にはケイトリン・クラーク、ペイジ・ベッカーズ、アリーシャ・グレイ、サブリナ・イオネスク、フロントコート6枠にはナフィーサ・コリアー、エイジャ・ウィルソン、ブリアナ・スチュワート、ネネカ・オグウミケ、アリーヤ・ボストン、サトウ・サバリーが選ばれました。前日にはクラークとコリアーが両チームのキャプテンに指名されており、今年もこの2人を軸にチーム分けが行われます。第一印象として強く感じるのは、ベテランの貫禄と新世代の勢いが見事に同居したラインナップだということです。
先発10人と投票内訳の詳細
オールスターの先発は、ファン投票が50%、メディア投票と選手投票がそれぞれ25%という配分で決まります。今回はそのバランスの妙が数字にもはっきりと表れました。
ガード陣で目を引くのがクラークの票の動きです。ファン投票では堂々の1位を獲得した一方、メディア投票では3位、選手投票では9位と評価が割れました。今季のクラークは1試合平均21.3得点、8.2アシストでリーグ屈指の司令塔ぶりを見せていますが、ファンの絶大な人気と現場の評価には温度差があることがうかがえます。これに対してグレイはメディア投票と選手投票の両方で1位に立ち、自身3度目の選出を確実なものとしました。イオネスクはメディア・選手投票ともに2位と安定した支持を集め、通算4度目の出場です。新人のベッカーズはガードのファン投票で2位につけ、ルーキーながら堂々の先発入りを果たしました。
フロントコートでは、ウィルソンの存在感が際立ちます。1試合平均21.6得点9.9リバウンドに加え、平均2.6ブロックはリーグトップの数字で、メディア・選手投票の両方でフロントコート1位に輝きました。先日には30得点15リバウンド4スティール3ブロックというWNBA史上初のスタッツも記録しており、まさに現役最強の名にふさわしい働きです。スチュワートは平均20.8得点でリーグ3位、5年連続の選出となりました。サバリーは移籍1年目のマーキュリーで平均19.1得点、17試合中9試合で20点以上を挙げる活躍でキャリアハイの数字を残しています。
過去との比較と歴史的な意味
今回の発表で最も歴史的だったのは、オグウミケの通算10度目の選出です。これはタミカ・キャッチングスやブリトニー・グライナーと並ぶWNBA歴代3位タイの記録で、上にいるのはスー・バードの13回とダイアナ・タウラシの11回だけです。10回という数字がいかに偉大かが分かります。
ウィルソンとスチュワートはともに7度目の選出となり、毎年MVP争いの中心にいる2人らしい安定感を改めて示しました。両者は2022年と2023年にキャプテンを分け合った間柄でもあります。そして今年のキャプテンがクラークとコリアーである点は、リーグの主役が新世代へと移りつつあることの象徴とも言えます。昨季までキャプテン対決を繰り広げてきた構図を引き継ぎながら、顔ぶれは少しずつ若返っているのです。
今後の展望と独自考察
先発が決まった今、注目はリザーブ12人の行方に移ります。控えは各チームのヘッドコーチの投票で決まり、ガード3名・フロントコート5名・どちらでも可の4名という枠組みで選出されます。自チームの選手には投票できないルールです。候補としては、フィーバーのケルシー・ミッチェル、ミスティックスのブリトニー・サイクス、リバティのナターシャ・クラウド、ストームのギャビー・ウィリアムズ、そして出場停止が話題となったマーキュリーのアリッサ・トーマスらの名前が挙がっています。新人ではミスティックスのキキ・イリアフェン、リバウンド力に定評のあるドリームのエンジェル・リースが滑り込む可能性も十分にあります。
個人的に最も興味深いのは、ファン投票1位でありながらメディア・選手投票で評価が分かれたクラークの立ち位置です。これは人気と実力評価の関係を映す、現在のWNBAを象徴する現象だと感じます。キャプテンとして自らチームを編成する立場になった今、彼女がどんな指名をするのかにも注目が集まります。両キャプテンによるチームドラフトは7月8日のWNBA Countdown内で発表される予定です。
関連情報・今後の試合
2026年のオールスターゲームは7月25日、シカゴのユナイテッド・センターで開催され、米国ではABCで中継されます(米東部時間20時30分開始)。まずは数日内に発表されるリザーブ12人、そして7月8日のチームドラフトと、本番に向けた話題が続きます。先発10人の顔ぶれを頭に入れたうえで、控えの発表を待ちたいところです。

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