ダラス・ウィングスのペイジ・ベッカーズが、7月2日から12日の試合を対象とするウエスタン・カンファレンスの週間最優秀選手(プレイヤー・オブ・ザ・ウィーク)に選出されました。大学時代から全米の注目を集め続けてきたスターにとって、意外にもこれがキャリア初の週間表彰です。イースタン・カンファレンスではインディアナ・フィーバーのケルシー・ミッチェルが受賞しており、リーグを代表する2人のガードが揃って栄誉を手にした形です。
2年目にしてチームの顔となったベッカーズが、なぜこれまで無冠だったのか。そして、なぜ今回は誰にも文句を言わせない受賞だったのか。数字を見れば一目瞭然です。
5戦全勝で平均23.6得点7.4アシスト、数字が語る完璧な1週間
ウィングスの公式発表によると、ベッカーズは対象期間の5試合で平均23.6得点、5.8リバウンド、7.4アシストを記録し、チームを5戦全勝に導きました。この5連勝は球団にとって2023年以来となる長い連勝です。5試合中4試合でチーム最多得点を挙げており、まさにエースの働きでした。
7月2日のコネチカット・サン戦では25得点7リバウンド7アシストで86-83の接戦を制し、5日のトロント・テンポ戦では両チーム最多の22得点。7日には敵地でニューヨーク・リバティを88-77で下し、15得点7リバウンド6アシストと安定した数字を残しました。
ハイライトは7月10日です。WNBA史上初めてモントリオールで開催されたテンポ戦、ベル・センターに詰めかけたレギュラーシーズン記録となる2万996人の大観衆の前で、シーズンハイの34得点を爆発させました。フィールドゴール22本中13本成功、フリースローは6本すべて沈める高効率で、キャリア4度目の30得点ゲームでした。
締めくくりの12日シカゴ・スカイ戦では22得点6リバウンド11アシスト1ブロックで、キャリア4度目のダブルダブルを達成。第4クォーターだけで8得点を挙げ、96-91の勝利を呼び込みました。
シェパードに続く球団今季3度目の受賞、東はミッチェルが歴史級の快進撃
実はウィングスからの週間最優秀選出は今季3度目で、過去2回は5月31日と6月23日にジェシカ・シェパードが受賞しています。エースのベッカーズより先にベテランのシェパードが2度受賞していたのは興味深い事実で、今季のウィングスが個人技ではなくチームとして機能している証拠とも言えます。なお、ベッカーズは今回のリーグ表彰に先立ち、AP通信版の週間最優秀選手にも選ばれており、名実ともに今リーグで最も勢いのある選手であることを裏付けました。
一方の東はミッチェルの独壇場でした。フィーバーの公式発表によると、対象期間の4試合で合計112得点、平均28.0得点はこの期間のリーグ全体トップです。4試合すべてで25得点以上をマークし、25得点以上の連続試合数を6に伸ばしました。これはWNBA史上3番目の長さにあたる記録です。受賞は今季初で、キャリア通算では5度目となります。
第4クォーター得点リーグ1位、ベッカーズはMVP議論に割って入るか
注目すべきはベッカーズの勝負強さを示すデータです。今季の第4クォーター通算得点138はリーグ1位。20得点以上の試合も今季14を数え、リーグ2位につけています。平均得点だけを見ればエイジャ・ウィルソンら実績組に一歩譲るものの、試合を締める時間帯の得点力と、平均7アシスト超のゲームメイクを両立している点は、MVP議論に割って入るのに十分な材料です。
2年連続でオールスターの先発にも選ばれているベッカーズですが、昨季と決定的に違うのは、個人の活躍がそのままチームの勝利に直結していることです。自ら34得点を奪える選手が、平均7.4本のアシストを配る。この二刀流こそが、彼女が次代のリーグの顔と呼ばれる最大の理由だと見ています。得点かアシストかの二者択一を迫られない攻撃は、シーズン後半の対戦相手にとって悪夢になるはずです。
次戦は7月16日、初受賞直後のホームでリバティとの再戦
ウィングスの次戦は現地7月16日(木)、ホームのカレッジ・パーク・センターでのニューヨーク・リバティ戦です(日本時間17日午前10時開始予定)。7日の対戦ではベッカーズを中心に88-77で勝利しており、リバティにとってはリベンジマッチとなります。連勝を6に伸ばし、勢いそのままにオールスターへ向かえるか。初受賞直後のベッカーズがどんなプレーを見せるのか、目が離せません。

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