WNBAは現地時間7月16日、同日夜にダラスで予定されていたニューヨーク・リバティ対ダラス・ウィングスの一戦を延期すると発表しました。理由はリバティのチャーター機に発生した機材トラブルによる移動遅延です。2024年に全チームへのチャーター機導入へ踏み切ったリーグにとって、皮肉な形で「移動問題」が再燃したことになります。専用機を用意しても機体の故障までは防げないという、見落とされがちな死角が突かれた一件だと感じます。
発端はリバティの機材トラブル、試合は7月20日に振り替え
リーグの公式発表によると、当初は現地時間7月16日午後8時(中部時間、日本時間17日午前10時)に開始予定だった試合は、リバティのチャーター機の機材トラブルによる移動遅延のため延期となりました。振り替えの開催は7月20日(月)午後7時(中部時間、日本時間21日午前9時)で、ウィングスは当初の試合のために購入されたチケットをそのまま有効として扱うと明言しています。
当サイトの既報の通り、リバティは前日から機体の不具合に悩まされ、長時間にわたり機内に足止めされたと報じられていました。結局チームは予定通りダラスに到着できず、リーグは試合開始前に延期の決断を下しています。
2018年には没収試合も──チャーター機導入前から続く「移動悪夢」の歴史
WNBAの移動問題は今回が初めてではありません。2024年5月に全試合チャーター機での移動が始まるまで、各チームは基本的に民間機を利用しており、移動トラブルはほぼ毎シーズンのように起きていました。2018年にはラスベガス・エーシズが移動の大幅な遅れで試合開始の数時間前まで会場入りできず、試合が没収扱いになった例があります。2022年にはスパークスのネカ・オグミケが、便の振り替え後にホテルを確保できず一部の選手が空港で夜を明かしたことを明かし、大きな議論を呼びました。
こうした事態の再発防止こそがチャーター機導入の目的だっただけに、今回の延期はリーグにとって手痛い出来事です。それでも、選手を疲弊させたまま強行するのではなく試合そのものを延期した判断は、選手の健康を優先する姿勢の表れとも読み取れます。民間機時代なら「疲れたまま試合」だったものが「試合を動かす」選択肢に変わった点は、むしろ前進と評価すべきかもしれません。
ウィングスは連戦、リバティは中1日──日程変更が生む見えない代償
延期の影響は決して小さくありません。7月20日への振り替えにより、ウィングスはホームでの連戦(バック・トゥ・バック)を戦うことになります。一方のリバティも、現地時間7月18日のインディアナ・フィーバー戦を挟み、中1日でこの一戦に臨む厳しい日程となりました。7月に入って負けなしの5連勝と勢いに乗るウィングスに対し、リバティは立て直しの途上にあり、疲労が抜け切らないままの敵地連戦は大きなハンデになり得ます。
ベッカーズを擁するウィングスと、ブリアナ・スチュワートやサブリナ・イオネスクを軸とするリバティの対戦は、それ自体が今季屈指の好カードです。数日のずれがコンディションの明暗を分け、順位争いにまで波及する可能性は十分にあります。オールスター前の消化試合数が変わることで、両チームのローテーション運用にも注目したいところです。
振り替え試合の観戦情報
リバティ対ウィングスの振り替え試合は、日本時間7月21日(火)午前9時に開始予定です。その前にリバティは日本時間7月19日(日)にフィーバー戦を控えており、こちらもオールスター前の見逃せない一戦となります。移動トラブルを乗り越えたリバティが敵地でどんな戦いを見せるのか、注目しましょう。
引用:https://www.wnba.com/news/liberty-wings-postponed

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