オールスター WNBA

「ステフ、聞いてる?」ルーキーのアジ・ファッドが3ポイントコンテストを史上初制覇、カリーに“再戦”を突きつけた夜(決勝30点)

 

WNBAオールスターウィークエンドのシカゴで、ひとりのルーキーが歴史を塗り替えました。ダラス・ウィングスのアジ・ファッドが、現地7月24日にウィントラスト・アリーナで開催された3ポイントコンテストを制し、この大会史上初となる「新人での優勝」を成し遂げたのです。さらに勝利の直後、彼女がマイク越しに名指ししたのは、NBAを代表するシューターであるステフィン・カリーでした。クラークとイオネスクが辞退したことで注目度が落ちるとささやかれた舞台を、23歳が真正面から奪い取った——そんな痛快な一夜になりました。

決勝は6本連発の30点、圧巻の締めくくり

ファッドは1回戦を24点で通過し、27点をマークしたポートランド・ファイアのブリジット・カールトンとともに決勝へ進みました。運命の決勝ラウンドで彼女は最初の6本を立て続けに沈め、最終スコアは30点。19点にとどまったカールトンを退け、堂々と頂点に立ちました。1回戦6人の内訳はカールトンが27点、ファッドが24点、アトランタ・ドリームのライン・ハワードが20点、ゴールデンステート・バルキリーズのジャネル・サラウンが19点、トロント・テンポのマリーナ・メイブリーが18点、シアトル・ストームのナティーシャ・ハイドマンが17点でした。ファッドは自らの試技で「17点以上」という通過ラインを、8本中6本を沈める勝負強さでクリアしてみせています。

13回目の開催で初の新人王者、そして2018年から続くカリーとの因縁

WNBAの3ポイントコンテストはこれで通算13回目の開催になりますが、ルーキーが優勝したのは今回が初めてです。ウィングス勢が制したのも球団史上初の快挙でした。決勝の30点は歴代でもサブリナ・イオネスクとアリー・クイグリーに並ぶ2位タイの高得点で、2023年にイオネスクが記録した37点という大会記録にあと一歩まで迫っています。全体1位でリーグ入りしたファッドは、ルーキーイヤーながら平均13.2得点・1.9アシスト・1.7スティール、フィールドゴール成功率45.7%・3ポイント成功率38.7%をマーク。年間で決めた3ポイントは53本に達し、これは新人では最多の数字です。

カリーへの“挑戦状”には、実は長い伏線がありました。ファッドがまだ15歳だった2018年、カリー主催の「SC30」キャンプで彼女は男女を通じて最優秀シューターに輝きましたが、本家カリーとの一騎打ちでは16点対20点と、わずか4点差で惜敗しているのです。優勝会見で彼女は「ステフ、聞いているなら、高校時代からずっと再戦を申し込んでいるのよ」と語り、時と場所を決めようと呼びかけました。8年越しのリベンジを堂々と公の場で突きつけた格好で、会場を大いに沸かせています。

ベッカーズとの“UConn砲”が描く未来と、カリー再戦の現実味

今回の優勝が示すのは、ウィングスが手にした射撃力の底知れなさです。ファッドは大学時代にペイジ・ベッカーズとともにUConnで鳴らした生粋のシューターであり、その二人が同じチームで再結集した意味は決して小さくありません。ベッカーズが創造性で攻撃を組み立て、ファッドが外から確実に沈める——このコンビが本格的に噛み合えば、今季は苦しむウィングスの再建は一気に加速する可能性があります。カリーとの再戦についても、近年はNBAとWNBAのスター同士がオフシーズンに交流する場面が増えており、エキシビション的な形であれば決して非現実的とは言い切れません。実現すれば、女子バスケットボールの認知をさらに押し上げる格好の話題になるはずです。

この後はオールスターゲーム本番へ

ファッドが火を付けたオールスターウィークエンドは、いよいよ本日のオールスターゲームでクライマックスを迎えます。リーグ30周年を飾るシカゴの大舞台で、彼女がコンテストの勢いをそのままコートに持ち込めるのかどうか。新人離れした度胸と精度を見せつけた23歳が、次はどんな“事件”を起こすのか——ここから先も目が離せません。

引用:https://www.espn.com/wnba/story/_/id/49443477/wings-fudd-tops-fire-carleton-win-wnba-3-point-shootout

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