キャメロン・ブリンク WNBA

ドラフト1位と2位が同じチームに?──フィーバーにブリンク獲得案が浮上、ボストン「デイ・トゥ・デイ」で薄くなった内線を埋められるか

 

WNBAのトレード期限は米東部時間8月2日午後3時、日本時間では8月3日午前4時に締め切られます。残された時間がわずかになるなか、インディアナ・フィーバーに一つの補強案が浮上しました。ロサンゼルス・スパークスのキャメロン・ブリンクを獲得してはどうか、という提案です。2024年ドラフト全体1位のケイトリン・クラークと、全体2位のブリンク。同じ年の上位2人が同じロッカールームに並ぶ絵は、想像するだけで胸が高鳴ります。ただ、この案が興味深いのは話題性のためだけではありません。いまフィーバーが抱えている穴の形と、ブリンクの持ち味が、思いのほかきれいに重なっているからです。

平均17.7分で9.2得点、成功率49.2%まで伸ばした3年目のブリンク

ESPNの記録によれば、ブリンクの2026年シーズンはここまで19試合出場で平均17.7分、9.2得点4.5リバウンド1.5ブロック。フィールドゴール成功率は49.2%、3ポイント成功率も34.0%で、ルーキーイヤーの39.8%・32.3%からは明確に改善しています。先発はわずか1試合、出場時間もルーキー時の22.0分より4分以上短いなかでの数字ですから、1分あたりの生産性という意味ではキャリアで最も高い水準にあると言っていいでしょう。

一方で気になるのがファウルです。今季は平均3.6ファウル、5ファウル退場が2度あります。ルーキーイヤーの平均4.0ファウルからは減ったものの、17分台の出場でこの数字が出ているのは、リムプロテクターとして体を張り続ける代償でもあります。守れて、走れて、外からも打てる。ただし長くコートに置き続けるのが難しい。それが現時点のブリンクの正確な姿です。

ボストンが「デイ・トゥ・デイ」、フィーバーの内線は本当に足りているのか

この提案に説得力があるのは、フィーバーの内線の数字を並べたときです。ミーシャ・ハインズ=アレンは26試合で平均14.9分4.2得点3.2リバウンド、ダミリス・ダンタスは12試合で平均8.2分3.3得点1.5リバウンド。マカイラ・ティンプソンが15.6分で3.7得点4.0リバウンド、モニーク・ビリングスが20.9分で7.2得点5.5リバウンドですから、アリーヤ・ボストンの平均27.1分17.3得点8.5リバウンドを支える二番手以降の層は、決して厚いとは言えません。

USA Todayのミッチェル・ノーサムは、ロサンゼルスがブリンクにとって最良の環境ではなかったのではないかと指摘したうえで、「フィーバーはフロントコートの層を必要としており、ハインズ=アレンやダンタスからは多くの生産を得られていない」と書いています。ブリンクはクラークやケルシー・ミッチェルとのピック&ロールの相手になり、ボストンを起点にした攻撃ではリムへ走り込む役割を担える、という見立てです。

しかも状況は動いています。ESPNのロースター情報では、7月29日時点でボストンの状態は「デイ・トゥ・デイ」、ダンタスは「アウト」と記載されています。18勝10敗と好位置につけるチームにとって、期限直前にビッグマンの頭数が心もとなくなるのは、決して小さな話ではありません。

最大の壁は「安くはない」という一行

ただし、この案には大きな前提があります。ノーサム自身が、ブリンクは安く獲得できる相手ではないと付け加えている点です。獲得コストこそが、この話のすべてだと言い換えてもいいでしょう。

スパークスは10勝17敗。ケルシー・プラムは負傷離脱中で、その単年契約を期限までに動かすかどうかという判断も抱えています。仮にプラムを放出して再建に舵を切るなら、次に問われるのは「どこまで売るのか」です。ブリンクをドラフト2位という位置づけどおり将来の資産としてロサンゼルスに残す理屈も立ちますし、3年目に入っても先発定着に至っていない現状を踏まえれば、価値があるうちに動かすという判断も成り立ちます。この二つの理屈のどちらを取るかで、フィーバーが提示すべき対価は大きく変わってきます。

筆者が引っかかるのは、フィーバーが差し出せるものの少なさです。ボストン、クラーク、ミッチェル、ソフィー・カニンガムという中核は動かせません。となると指名権を中心とした交渉になりますが、それでスパークスが首を縦に振るかは疑問が残ります。この案が実現するとすれば、それはスパークスが「ブリンクの3年目までの内容では、将来の中心と見なせない」と結論づけたときでしょう。逆に言えば、フィーバーがブリンクを本気で欲しがるほど、この夏のロサンゼルスの評価が透けて見えることになります。

期限まであと数日、注目すべきポイント

期限は日本時間8月3日午前4時です。それまでにフィーバーはボストンの状態を見極めながら、内線の補強に動くのかどうかを決めることになります。ブリンクの名前が実際に交渉のテーブルに載るのか、それとも今回の提案が「面白いアイデア」で終わるのか。答えが出るまでの数日は、試合結果と同じくらいロースターの更新に目を向ける価値がありそうです。

引用:https://sports.yahoo.com/articles/fever-linked-cameron-brink-trade-190333035.html

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