現役のWNBA選手が、まだユニフォームを脱がないうちに母校の殿堂へ迎えられました。ラトガース大学の体育局が2026年のアスレチックス殿堂入りクラスを発表し、女子バスケットボール部門でカリア・コッパーが選ばれています。フィールドホッケーのエイミー・ルイス、女子陸上のガブリエル・ファーカーソン、男子サッカーのスティーブ・ラメルと合わせた4人が、この秋にニュージャージーで表彰されます。
正直なところ、最初にこのニュースを見たときは「もう殿堂入りするのか」という驚きが先に来ました。コッパーはいまもフェニックス・マーキュリーの主軸として毎試合20点前後を積み上げている現役バリバリの32歳です。それでも大学時代の数字と、そこから積み上げたキャリアを並べてみると、母校が待ちきれなかった理由がよく分かります。
1872得点、スコアリングリーダーを3年連続で務めた4年間
コッパーがラトガースで残した通算得点は1872点です。これは今もプログラム歴代3位で、上にいるのはスー・ウィックスとキャピー・ポンデクスターという、いずれも殿堂入り済みの2人だけになります。故C・ヴィヴィアン・ストリンガーの下で3シーズン連続チーム得点王を務め、最上級生の年には4試合を除くすべての試合で2桁得点、ダブルダブルも11回記録しました。
2年生だった2014年には、スカーレット・ナイツをWNITの優勝へ導き、自身は大会MVPに選ばれています。翌2015年のNCAAトーナメントでは2回戦進出にも貢献しました。派手なタイトルこそ多くありませんが、勝てるチームの得点源であり続けた4年間だったわけです。2016年には刑事司法の学位を取得して卒業しています。
ドラフト7位から、2021年のファイナルMVPまで
2016年のWNBAドラフトでは、ワシントン・ミスティクスから全体7位で指名されました。ラトガースにとっては8人目の1巡目指名で、2010年に全体4位で消えたエピファニー・プリンス以来の高い順位です。ただ、キャリアの分岐点になったのは翌2017年のシカゴ・スカイへのトレードでした。
シカゴでは3度のオールスター選出を勝ち取り、2021年には球団史上初の優勝を牽引してファイナルMVPを受賞しています。その後移籍したマーキュリーでは、加入1年目に平均21.1得点でリーグ得点3位に入り、初のオールWNBA(セカンドチーム)に選出されました。代表でも2022年のFIBAワールドカップ(平均9.5得点)と2024年パリ五輪で、いずれも金メダルを獲得しています。
興味深いのは、2023-24シーズンにコッパーが母校のスタッフとして戻り、アスレチック・カルチャー&プロフェッショナル・デベロップメント担当のディレクターを務めていたことです。選手として殿堂に入る人物が、その前に指導する側で母校に関わっていた例はそう多くありません。
「現役のまま殿堂入り」が持つ意味
大学の殿堂は、引退後しばらく経ってから声がかかるのが一般的です。にもかかわらずコッパーが今のタイミングで選ばれたのは、大学での実績が単体で十分な水準にあることに加え、WNBAの露出が急拡大している今こそ卒業生の名前を前面に出す価値がある、という判断も働いたのではないかと見ています。ラトガースの女子バスケットボールはストリンガー時代の遺産で語られがちですが、その後の世代の代表格がコッパーです。
今季のコッパーは平均20得点を超えるペースを維持しており、集計元によって多少の差はあるものの21点前後という数字が並びます。5度目のオールスターにも選ばれました。殿堂入りの知らせは、キャリアの終盤に差しかかった選手への贈り物というより、まだ続いている物語への中間評価に近いのだと思います。
10月2日の式典と、その前に待つ残りシーズン
2026年ラトガース・アスレチックス殿堂入りの式典は、10月2日金曜日にジャージー・マイクス・アリーナで行われます。翌10月3日には、SHIスタジアムでのフットボール対インディアナ戦で改めて紹介される予定です。式典の参加登録はすでに始まっています。
それまでにコッパーには、マーキュリーでの残り試合が待っています。今季のマーキュリーはプレーオフ進出の可能性が細くなりつつある状況で、母校での晴れ舞台までにどんな終わり方を選ぶのか。10月2日を気持ちよく迎えるためにも、ここからの数試合は見逃せません。
引用:https://scarletknights.com/news/2026/8/13/general-rutgers-announces-2026-hall-of-fame-class

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