NBA59位指名から一転、大学復帰を選んだカウフマン=レンの伏線

 

ティンバーウルブズが今年のドラフト2巡目59位で指名したトレイ・カウフマン=レンをめぐって、奇妙な決着が起きています。NCAAを相手取った訴訟で大学バスケットボールに復帰する権利を勝ち取ったにもかかわらず、本人は古巣パデュー大学へは戻らない意向を示したのです。権利を勝ち取った直後にその権利を使わないという選択に、まず戸惑いを覚えました。

クラーク郡巡回裁判所が下した一時的差止命令

インディ・スター紙の報道によれば、カウフマン=レンは9月9日、インディアナ州クラーク郡巡回裁判所でNCAAを相手取った差止命令の申立てが認められ、一時的にNCAAの資格制限が凍結されました。これにより本予備的差止命令の審理が開かれるまでの間、大学のプログラムに合流できる立場になっています。ただし審理の日程はまだ決まっていません。命令の条件として、この間はプロ契約を結ぶことができず、ウルブズとの正式契約もまだ結んでいません。パデューでの最終シーズンは37試合すべてに先発し、平均14.2得点8.3リバウンド2.5アシスト、フィールドゴール成功率57.8%を記録し、2024-25シーズンにはビッグテン・カンファレンスのファーストチームにも選ばれています。夏のラスベガス・サマーリーグではウルブズの一員として5試合に出場し、平均6.6得点3.8リバウンド1.0スティール、フィールドゴール成功率52.6%、フリースロー成功率は100%というスタッツを残しました。パデュー時代の3ポイント成功率が15.4%だったのに対し、サマーリーグでは25%まで上昇しており、プロの舞台での適応力を示す材料にもなっています。

4年間のパデュー生活と、他の訴訟との違い

カウフマン=レンは2021-22シーズンにパデューへ入学しましたが、怪我でレッドシャツ扱いとなり、実際にコートに立ったのは2022年から2026年までの4シーズンです。今シーズン各地で相次ぐNCAA資格を巡る訴訟の多くは、コロナ禍で出場機会を失った2022年組の選手が対象ですが、カウフマン=レンの入学年次はその世代とは異なります。それでも個別に一時的差止命令を勝ち取った点は、NCAAの資格ルールがケースごとの司法判断に左右される不安定な状況にあることを改めて示しています。ドラフトでは2巡目59位という指名順位で、ウルブズの控えのフォワード層を厚くする駒として期待されていた選手でした。

権利を勝ち取っても大学へは戻らない、その独自の読み

差止命令が認められた直後、カウフマン=レンは今シーズン、パデューには戻らないと認めています。これは一見矛盾した行動に見えますが、独自の見立てとしては、この訴訟自体がNBAとの交渉における保険として機能した可能性が高いと考えられます。ウルブズの控え層は厚く、彼が開幕ロースターや2ウェイ契約の枠を確保できる保証はもともと薄い状況でした。大学復帰という選択肢を法的に確保しておくことで、NBA側との契約交渉やGリーグ、海外移籍を含めた進路の主導権を自分の手元に残す狙いがあったと見るのが自然です。今後は正式契約の行方とあわせて、NCAA資格を巡る訴訟が他の際どい指名順位の選手たちにどう波及するかも注目されます。2巡目後半で指名される選手は保証契約を得られないケースが多く、大学に残る権利を法的に確保しておくこと自体が一種の交渉カードになり得るという点で、今回のケースは今後の前例として参照される可能性があります。

ウルブズのキャンプ開幕を前に

ウルブズのトレーニングキャンプは今月中に開幕する予定で、カウフマン=レンがその場に姿を見せるかどうかが当面の焦点です。正式契約の発表があるのか、それとも別の進路を選ぶのか、開幕ロースター発表まで注視したいところです。

引用:https://sports.yahoo.com/articles/timberwolves-draft-pick-gets-tro-190200168.html

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