3巡目指名から決勝のロスターへ、チェンを待つ拡張ドラフトという新たな試練

 

ゴールデンステート・ヴァルキリーズのケイトリン・チェンは、2026年のシーズン終了後に「リザーブド・フリーエージェント」になります。ヴァルキリーズが優先的に契約を結べる立場ですが、その先にはクリーブランド、デトロイト、フィラデルフィアという3つの新球団が控えています。決勝の舞台に立つ控えガードの去就は、ヴァルキリーズの来季の設計図そのものを左右します。

決勝初戦で5点、準決勝初戦で11点を挙げた控えガード

High Post Hoopsによると、チェンは2025年のドラフト3巡目でヴァルキリーズに指名されました。ただし2025年の開幕ロスターには残れず、シーズン中に契約を結び直したものの、出場機会はわずかでした。

転機はその後のオフです。チェンはEuroLeagueとAthletes Unlimitedで経験を積み、2026年の開幕ロスターに名を連ねました。そこから控えのポイントガードとして、ローテーションの常連に定着しています。

プレーオフの数字は次のとおりです。準決勝のラスベガス・エーシズとの第1戦は22分の出場で11点、3リバウンド、1アシスト、1ブロックを記録しました。WNBAファイナルの第1戦は10分の出場で5点、1リバウンド、1アシストです。Yahoo Sportsが伝えたEssentiallySportsの記事によると、ヴァルキリーズは第1戦を68対64で制し、ガビー・ウィリアムズの26点以外に二桁得点の選手はいませんでした。限られた得点源のなかで、控えガードの5点は決して小さくありません。

ロスター漏れから1年、リーグ最強の守備を支えるベンチへ

ヴァルキリーズは2025年に誕生した拡張球団で、2026年は2年目です。レギュラーシーズンは第2シードで終え、準決勝では前年王者エーシズを3勝0敗で退けました。守備レーティングは99.3でリーグ1位、2位のアトランタ・ドリームは103.3、リーグ中央値は約108.3です。ここまで差のある守備を支えているのが、ベンチの層の厚さです。

High Post Hoopsのエレイン・ブラムは、チェンについて「ケイトリン・チェンは今シーズン、自分だけのバスケットボールの童話を生きている」と書き、さらに「ヴァルキリーズはリーグで最高のベンチを持っている」と評しました。1年前にロスターを外れた選手が、リーグ最高と評されるベンチの一員になったわけです。

同記事は、ジャネル・サルーンが記録的なシーズンを送ったことで、チェンがシックスウーマン賞を争う余地は小さくなったとも指摘しています。賞の行方とは別に、ロスター内での価値はプレーオフの出場時間が示しています。

拡張ドラフトが問うヴァルキリーズの層の厚さ

同記事によると、WNBAにはクリーブランドが2028年、デトロイトが2029年、フィラデルフィアが2030年に加わります。ブラムは、3球団がゴールデンステートの層の厚さを狙うと指摘し、ヴァルキリーズがチェンを守り切れない可能性を挙げています。

ここで重要なのは、チェンが「リザーブド・フリーエージェント」であることです。球団は契約を提示する優先権を持つため、まず契約を結んで来季以降も確保する動きが先に来ます。拡張ドラフトの対象になる前に、チェンを長期で確保できるかどうかが勝負になります。

2025年に3巡目で指名され、一度ロスターを外れた選手が、3年後の拡張ドラフトで他球団から狙われる立場になります。ヴァルキリーズにとっては、育成の成功がそのまま流出のリスクに直結する構図です。ベンチが強いほど、守るべき名前は増えます。

ヴァルキリーズが初の優勝とその先の強さを狙うなら、チェンとの再契約は2026年オフの最優先事項の一つです。控えガードを手放さずに済む球団だけが、ベンチの強さを来季以降も維持できます。

引用:https://highposthoops.com/kaitlyn-chen-has-already-done-everything-she-can-secure-valkyries-future

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