ダラス・ウィングスのベッカーズが、またひとつWNBAの歴史に自分の名前を刻みました。日本時間7月6日に伝わってきたのは、実に23年前に打ち立てられた記録に肩を並べたというニュースです。プロ2年目のガードが早くもリーグのレジェンドと同じ地平に立ち始めている——その事実に、思わず鳥肌が立ちました。今回はこの快挙の中身と、その裏にある成長曲線を掘り下げていきます。
5試合連続20得点&FG50%、ガード史上最長タイの快挙
舞台は現地7月5日に行われたトロント・テンポ戦でした。ウィングスは89-76で快勝し、その中心にいたのがベッカーズです。この日は31分の出場で22得点7アシスト3リバウンド、フィールドゴールは16本中9本成功、3ポイントは3本中1本、フリースローは3本すべてを沈めました。得点力だけでなく、シュート効率の高さがそのまま数字に表れた一戦です。
この試合で達成したのが、20得点以上かつフィールドゴール成功率50%以上を5試合連続で記録するという偉業でした。ESPNリサーチによれば、これは2003年のケイティ・スミスに並ぶ、ガードとしてはWNBA史上最長タイの連続記録になります。記者のアレクサ・フィリップーは「ペイジ・ベッカーズは20得点以上かつFG50%以上を5試合連続で記録し、2003年のケイティ・スミスに並ぶガード史上最長の記録に到達した」と伝えています。詳細は元記事(ClutchPoints)でも確認できます。
新人王からの継続的な成長曲線
忘れてはいけないのは、ベッカーズがまだキャリア2年目だという点です。ルーキーだった昨季にはルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、さらにオールスターにも選出されました。1年目から結果を出し、2年目でリーグの歴史的記録に並ぶという歩みは、期待を裏切らないどころか上回っていると言っていいでしょう。
並んだ相手が2003年のケイティ・スミスというのも象徴的です。ケイティ・スミスは長年リーグを代表する得点源として君臨し、後に殿堂入りも果たしたスコアリングガードの名手でした。その名前と同じ記録の欄に、デビューからわずか1年半ほどの選手が名を連ねる。数字の上でも、系譜の上でも、ベッカーズの現在地の高さが伝わってきます。
ウィングス躍進のカギとMVPレースへの視線
チームとしてのウィングスも好調です。この勝利で今季成績は13勝8敗となり、西カンファレンスで4位につけました。ロサンゼルス・スパークスやポートランド・ファイアを上回り、上位のゴールデンステート・ヴァルキリーズとラスベガス・エーシズを追う位置です。ロッタリー(下位)から2年でプレーオフ圏を狙うという青写真が、現実味を帯びてきています。
ここからのポイントは、ベッカーズがこの高効率をどこまで持続できるかです。5試合連続で20得点&FG50%という数字は、単発の爆発ではなく安定して質の高いプレーを続けられている証拠でもあります。この状態が続けば、2年目にしてMVPレースの話題に名前が挙がってきても不思議ではありません。エースとしてチームを牽引しながら、勝利と個人記録を同時に積み上げていく姿は、今のリーグでもっとも見応えのある光景のひとつです。
次戦はリバティ戦、注目の続きを見届けたい
テンポ戦ではベッカーズ以外にも5人が二桁得点をマークしました。アジー・ファッドが17得点、ジェシカ・シェパードが14得点15リバウンド、アリーカ・オグンボワレとアワク・クイアーがそれぞれ10得点と、総力戦での勝利でした。個の記録とチームの厚みが噛み合っているのが今のウィングスの強みです。次戦はアウェーでのニューヨーク・リバティ戦で、現地7月7日午後8時(東部時間)にティップオフを迎えます。連続記録を6試合に伸ばせるのか、強豪相手の一戦から目が離せません。

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